NO.2384 JR九州の新たなD&S列車、787系電車「36ぷらす3」佐賀駅他撮影記録(後編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 去る10月16日から運行を開始しました、JR九州の新たなD&S(デザイン&ストーリー)列車であります「36ぷらす3」の佐賀駅撮影の話題、前回は長崎コース試運転初日でありました10月5日撮影の模様を皆様にご紹介しました。

 

 前回もご紹介しておりますように、この「36ぷらす3」とは、九州が世界で36番目に大きい島である事、そして「驚き・感動・幸せ」の意味を込めまして「+3」としまして、「39」となる事から、サンキュー(39)の輪を広げたいと言う思いからこの列車・愛称が生まれたものでありまして、既存の787系電車6両編成を改造しまして運行されております。尚、デザインはこれまでもJR九州の車両のデザインを担当されております水戸岡鋭治氏が担当されておりまして、車内・車体に関しまして大きく変化が見られております。

 

 この「36ぷらす3」の運行区間は以下の通りでありまして、これらは特急列車として運行されております。木曜日に肥薩おれんじ鉄道を経由しまして、博多→鹿児島中央間を、以降日曜日までに日豊線を経由しまして博多駅まで帰ってまいりまして、月曜日には博多~長崎間を往復するようになっております。尚、木曜日の肥薩おれんじ鉄道を経由します博多→鹿児島中央間のルートに関しましては、「令和2年7月豪雨」におきまして運休しておりますが、11月には全区間で運行される事にもなるようであります。

 

 【それぞれカラーで表しております】

 1日目(木曜日) 博多→熊本→八代→(肥薩おれんじ鉄道)→川内→鹿児島中央

 2日目(金曜日) 鹿児島中央→宮崎

 3日目(土曜日) 宮崎空港→宮崎→延岡→佐伯→大分→別府

 4日目(日曜日) 大分→別府→小倉→門司港→小倉→博多

 5日目(月曜日) 博多~佐賀~長崎

 

 

 この「36ぷらす3」では、この後もご紹介しますように、これまでの787系電車とは違ったような姿が見られております。特に、重厚感あります厚く塗られました塗装の姿が印象的でありまして、「ななつ星 in 九州」や「或る列車」でもありますようにまるで鏡かと思わせるような姿がこれまでとランクが上がった電車でもある事が伺えるのではないかと思います。

 

 (鏡みたいに写っている姿が印象的です・・・)

 

 そして、787系電車では17年ぶりに「シ」の形式が復活しておりまして、それとともにナイフとフォークのデザインも見られるようになっております。実際に、この後ご紹介しますようにかつてビュッフェでありました3号車におきましてその姿が見られておりまして、かつて「つばめ」時代に見られていた事が再び見られるようになっております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、10月5日の運行に続きまして、翌週であります10月12日に運行されました長崎コースの試運転の佐賀駅撮影での模様をご紹介します。ここでは全6両の姿を収める事ができましたので各形式の解説を、そして後半では長崎コース運行初日であります10月19日に肥前七浦駅で収めました模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 前回は、昼間でもありましたのでエンブレムが光っていたのが印象的でもありましたが、夜間となりました今回もきれいな姿が見られておりまして、これまでの787系電車とは違ったような姿が見られておりました。本当に、このエンブレムデザインも水戸岡氏がデザインされたのではないかと思われますが、「ななつ星」と同様、立派なエンブレムだなと思ってならない所ではあります・・・。 

 

 (別の位置より)

 

 

 この日の運行は、試運転列車の名目ではありましたが、福岡・佐賀・長崎地区の報道関係者向けの方々が乗車しておりました。そして、今回も車内の姿を収める事ができておりましたが、昼間の姿とは一見違ったような姿が見られておりましたし、グリーン車として扱われております座席もJR九州の車両にありますような難燃性の木製のシートとなっておりますし(コンセントも装備されているようです)、各窓には大川組子も入りましたふすまも見られておりまして、まさに「和」と「洋」が両立する姿が見られております。

 

 (5号車)~6号車では畳敷きとなっております

 

 こちらは個室車両でありますが、この個室車両は1号車~3号車に設けられておりまして、1号車に関しましては6号車と同様畳敷きとなっております。それにしても、見る限りシートがふかふかしているようではありまして、正直座ってみたいなとも思ったほどでした。

 

 そして、前回もご紹介しました、イベントを行う時に使用します4号車のマルチカーであります。もちろん座席としては扱いませんが、それでも木をふんだんに使ったテーブルや椅子が印象的ではないかと思います。ちなみに、画像右側からもわかりますように消毒液が置かれておりまして、「新型コロナウイルス」対応がなされている事もわかるのではないかと思います。

 

 

 この「36ぷらす3」博多行きは、佐賀駅には17分停車します。この時には佐賀の特産品を差し上げるようになっておりまして、実際に報道関係の方々にも差し上げている姿が見られておりまして、乗車しますとそう言った特典ももらえている事がわかりました。

 

 

 さて、ここからは「36ぷらす3」編成全体の姿をご紹介してまいります。先述のように、1号車~3号車が個室付きグリーン車、3号車が17年ぶりに復活したビュッフェ、4号車にマルチカー、そして5号車・6号車に座席タイプのグリーン車となっておりまして、1号車・6号車には畳が敷いてあるのが特徴でもあります。ちなみに、この佐賀駅では後発の特急列車「みどり28号」を先に行かせるために、普段唐津線の列車や長崎線の普通列車が停車します3番ホームに停車する事もありまして、編成全体の姿も収める事ができておりました。

 

 

 前回ご紹介しましたように、この編成はBM363編成となっております。改造前は「つばめ」・「有明」・「きらめき」・「にちりん」系統で活躍しましたBM15編成から改造されておりまして、かつては錆も見られていたほどでしたが、現在はご紹介しております姿に変わっておりますので、見た目が大きく様変わりしたなと言う事を実感する所でもあります。

 

 では、1号車から車番・装備をご紹介してまいります。これらには全て「363」が記されておりまして、編成番号・車番とも「363」となっているなど、まさに「36ぷらす3」にふさわしい番号となっております。

 

 (1号車、個室車両(畳敷き)、クモロ787-363←クモロ787-2)

 

 (2号車、個室車両、モロ786-363←モハ786-205)

 

 (3号車、個室車両・ビュッフェ、サロシ786-363←サハ787-202←サハシ787-2)

 

 (4号車、マルチカー、サロ787-363←サハ787-2)

 

 (5号車、座席車両、モロ787-363←モハ787-3)

 

 (6号車、座席車両(畳敷き)、クモロ786-363←クモハ786-2)

 

 

 さて、最後の画像にもありますように、発車が迫って来ておりましたが、ここでは既存の787系電車「かもめ41号」との並びも収める事ができておりました。この姿を見ましても、同じ787系電車でも見た目が大きく変わった事が伺えるのではないかと思います。

 

 

 最後の画像で佐賀駅での発車の姿を掲載しますが、その前に、この翌週であります10月19日に運行されました、「36ぷらす3」としての長崎コース運行初日の模様を鹿島市の肥前七浦駅で収めておりましたので、併せてご紹介してまいります。

 

 長崎コースと言いますと、下り長崎行きにおきまして、肥前七浦駅の1つ前の駅にあります以下画像の肥前浜駅におきまして、約1時間近い運転停車が行われておりまして、鹿島地区の特産品の販売(特にお酒など)が行われておりますが、上り博多行きにおきましても約10分ほど肥前七浦駅で停車が行われております。

 

 この肥前七浦駅と言いますと、例年「鹿島ガタリンピック」の際には特に賑わう駅でありまして、そんなこの駅ではかつては常時駅員も配置されておりました駅でもありましたが、国鉄末期より無人化されておりまして、駅員室の部分を含めまして開放されておりました。近年では、駅内に新たにテーブルを設けておりますし、地元の方が撮影されました写真も飾ってあるなど、かつての姿とは大きく変化を見せております。

 

 (別の位置より)

 

 そして、この「36ぷらす3」運転日の際には、画像のような垂れ幕を設けておりまして、利用者にこの駅をアピールしております。やはり運転停車する訳でもありますので、より宣伝にはもってこいと言う所でしょうか。

 

 また、地元の方によりまして利用者向けのミカンをこの列車に積み込むためにホームへ行かれる姿が見られておりまして、後に乗客に配られたようであります。本当に、この「36ぷらす3」も遅い特急列車ではありますが、先述の佐賀駅と同様、特産物を乗客に配る場合もある訳ですので、沿線にも優しい特急列車であると言ってもいいでしょうか。

 

 

 さて、長崎駅からの「36ぷらす3」がやってまいりました。この時、この駅でも20名ほどの方がいらっしゃっていたようでありましたが、この中には昼間の長崎行きを肥前浜駅で見られていた方もいらっしゃったそうでもありまして、昼間見るのと夜見るのとでは違ったような感じではなかったかのようにも思います。

 

 「36ぷらす3」は、肥前七浦駅2番ホームにやってまいりまして、行き合いもありまして約10分間停車します。この間に先述のミカンを車内に積み込みましたし、撮影される方も私のように1番ホーム側・2番ホームと収める方も見られておりました。それにしても、車体が黒い事もありましてうまく収めにくかったですが、それでも何とかこのような姿で済む事ができておりました・・・。

 

 

 初めて収めておりました、「36ぷらす3」の行先表です。前回ご紹介しましたように、様々な行先が存在しておりますこの列車でありましたが、まともに使用されておりますのはそう多くはないだけに、今後はイレギュラーな行先も見てみたいなとも思ったほどでありました。尚、この列車はこの後佐賀駅へと向かいまして、冒頭ご紹介しましたように10数分停車したのち、最後の画像のように博多駅へと向かう事にもなります。

 

 

 前回・今回と2回にわたりまして「36ぷらす3」の長崎コースでの姿に関しまして、試運転列車から定期列車までの姿をご紹介しましたが、本当に大きく様変わりしたなと思ってならない所でしょうか。特に、これまでも乗車歴があります電車でもあっただけに、これがこのような「36ぷらす3」と呼ばれる列車に変わる事になりますので、JR九州の意気込みも感じさせられる所でもありましょうか。それでも、「新型コロナウイルス」の影響でなかなか移動しにくい所もあるのではないかとは思いますが、それでもご覧の皆様も今後この列車に利用したい方は是非とも利用してみてはいかがかとも思います。