マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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国鉄色キハ66・67で行く筑肥線唐津線ツアー|引退間近の車両を貸切運転[旅行記]

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引退が間近に迫ったJR九州のキハ66・67を貸し切り筑肥線と唐津線を巡るツアー「国鉄色キハ66・67で行く筑肥線唐津線ツアー」に参加してきました!

通勤路線に響くディーゼルエンジン

ツアーの集合場所「博多駅」からまずはバスで移動。JR九州主催のツアーだけに、JR九州バスを利用。見慣れない赤いボディーのバスは新鮮だしカッコよかった!

「筑前深江駅」に到着。早速止まっていた103系にカメラが向けられています。国鉄時代に作られた103系も残った車両はわずか、こちらも引退が迫っているかもしれません。

姪浜から地下鉄に直通する筑肥線。4つドアの通勤電車が行き交います。
そんな通勤路線に、遠くから聞こえてきたディーゼルの重低音。

今回の主役「キハ66・67」がやってきました!

キハ66・67は、1974(昭和49)年から1975(昭和50)年にかけて製造されました。当時は標準化した同じ車両を全国で大量に導入していた国鉄でしたが、キハ66・67の製造数はわずか30両。現在は長崎佐世保エリアで活躍するのみ。

すでに製造から約45年が経過。今後は新型のYC1系に道を譲り引退が予定されています。

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正面の顔はキハ40にそっくり。ですが当時最も高出力だった440PSのエンジン、冷房装置、転換クロスシートを採用。急行型のキハ58を凌ぐハイグレードな車両です。

2段式のユニット窓は外観の大きな特徴。国鉄時代の車両ではあまり見られないスタイルです。

種別表示は「団体」。

多くの人の注目を浴びながら、いよいよキハ66・67の旅がスタートします!

ゆっくりとポイントを渡り、列車は加速。唸りを上げるエンジン音。体感ではキハ40と比べると明らかに加速が良く、あっという間にトップスピードへ。

さらにキハ40と明らかに違うと感じたのが乗り心地。上下の揺れが少なくて、まるで角が取れたかのような乗り心地。これはキハ40のコイルバネではなく、キハ66・67では空気バネを採用したからだそう。

転換クロスシートも相まって快適な乗り心地の中、列車は一路唐津へ目指し走ります。

車窓に広がるのは玄界灘。

観光列車が走ってもおかしくない美しい光景が続きます。

その頃車内では、佐賀県のゆるキャラ「つぼさむらい」くんがおもてなし。貫通扉で詰まってますね(笑)

キハ66・67の撮影会

列車は筑肥線の終着駅「西唐津駅」に到着。この先は車庫となり線路は途切れます。

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唐津車両センターへ回送されるキハ66・67を横目に、私たちは徒歩で移動。この後は車両センター内でキハ66・67の撮影会です。

安全のためにヘルメットを装置。

おぉー!めちゃくちゃカッコいいではありませんか!!

青空の下、無骨だけど愛らしくも見えるその姿を、思う存分撮影しました。

貴重な床下も間近で見学。この奥にあるのがエンジン。

エンジンから伸びる推進軸。

エンジンの動力が推進軸を通じて車輪に伝わります。まさに列車の要となる、大切な部品です。

こちらは、車内灯や冷房などのサービス機器の電源用のエンジン。このエンジンはとてもめずらしい機種だと、車両センターの方が教えてくれました。

気になったのが、キハ66・67の隣に止め置かれたこの機関車。

ひと回り小さなこの機関車は、電気で走る電車を架線のない検修庫へ牽引するための入換用機関車。なんでも、とてもめずらしい車両らしいです!

約20分の撮影会はあっという間に終了。

この後は、唐津くんちの曳山を展示する「曳山展示館」と「唐津神社」を見学。間近で見る曳山は凄い迫力でした。今年はコロナの影響で開催できないことを、すごく残念そうに話していたガイドさん。来年は、今年の分まで盛大に開催されることを祈っています。

唐津線を満喫

唐津駅へ戻り、キハ66・67と再び再開。

唐津駅では、唐津のゆるキャラ「さよ姫ちゃん」がお見送り。かわいい!

列車は唐津線へと入り、最初の駅「鬼塚駅」に到着。駅のすぐ目の前に広がるのは「松浦川」です。

列車と川を入れた"インスタ映え"スポットとしても人気なのだそう。

この後は、走る列車の中でお弁当タイム。駅弁ではないのが残念ですが…

仕出し屋さんの店名が「食堂車」でびっくり!!

次に停車したのは、難読駅。

「厳木」で「きゅうらぎ」と読みます。

「厳木駅」には、蒸気機関車時代に使用された給水塔が今でも大切に保存されています。

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赤いレンガ作りの給水塔は、映画「東京日和」のロケ地としても有名です。

1930年建築のレトロな木造駅舎。

続いては「多久駅」で停車。

停車時間は約30分。ホームでは佐賀の銘菓「さが錦」の販売。

次は「小城駅」で停車。

ここでは小城市のゆるキャラ「ようかん右衛門」と「こい姫」がお出迎え!

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小城駅の駅舎は、1903(明治36)年に九州鉄道が唐津線を開通した当時のものが、そのまま残されています。2015年には駅舎の改修工事が行われ、国の登録有形文化財にも指定されました。

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小城市は「羊羹の町」としても有名です。駅前では、近くにある羊羹店が出張販売。今回のツアーは地元の"ゆるキャラ"や特産品が勢揃いで、列車の旅以外にも楽しみが盛り沢山です!

絵になる国鉄色気動車

唐津線の終着駅「佐賀駅」に到着。今回のツアーもここ佐賀駅が最後の停車駅。

反対ホームから全景を撮影。キハ66・67の旅も終わりが近づいてきました。

九州鉄道時代の駅舎が残る「鳥栖駅」。列車は長崎本線から鹿児島本線へ。

車内では今回のツアーだけの記念乗車券が配られました。

懐かしの硬券。

最後はスナップ写真で旅を振り返り。

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