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本日10月21日にJR武蔵野線205系ケヨM20編成が、インドネシアへ向けて旅立ち、29年におよぶ武蔵野線での歴史にピリオドを打ちました。
初めての出会いは1993年8月の新木場駅(トップ画像)、高校生だった27年前から乗る機会が多かっただけに引退は切ないですが、スクラップされず新天地での活躍を控えているので安心しています。

今回は29年間活躍した武蔵野線205系を、今まで撮影した写真で振り返りながら偲びたいと思います。少々長くなり申し訳ありませんが、お付き合いいただけると幸いです。
武蔵野線で引退した205系は、1991年12月ダイヤ改正の6両編成→8両化が投入のきっかけとなり、メルヘン顔(上写真)と呼ばれるタイプの205系8両編成5本を導入、暫定的に1991年10月8日から最初の1本が6両編成でデビューしました。
武蔵野線103系が主力車両だった当時、メルヘン顔の205系は異彩を放つ存在でした
2002年11月には、山手線から転用された普通のお顔の205系をVVVFインバータ制御に改造した5000番台の営業運転が開始、従来の103系を置き換えました。
国鉄時代の1985年から山手線で活躍していた205系の大半が武蔵野線へ転用された
京葉線では当時の最新鋭車両E233系の導入が進み2011年に201系と205系が引退、武蔵野線205系の古さが顕著に現れてしまった。
2018年3月から2020年にかけて、中央・総武緩行線用E231系0番台・209系500番台を武蔵野線に転用、余剰となった205系42編成336両を順次インドネシアの鉄道会社「PT Kereta Commuter Indonesia」へ譲渡、今日旅立った205系ケヨM20編成が2020年10月19日に運用離脱し、武蔵野線は京葉線・総武線・常磐線のお下がり車両E231系0番台・209系500番台に統一されました。(新習志野駅改札外のポスター)
通勤で嫌というほど乗った総武線のE231系0番台や209系500番台、205系を置き換えるためやってきた武蔵野線で、総武線から京浜東北線や京葉線、武蔵野線を渡り歩いたかつての仲間と再会を果たしました。
山手線E235系導入による転配劇で、総武線には山手線のお下がりE231系500番台を投入、玉突きで総武線の一部車両が武蔵野線と八高線へ転用、総武線で残存するE231系0番台は6本となりました。(209系列は全て転用)
インドネシアでは、投石防止の金網を取付られ派手な塗装となりますが、末永くジャカルタ市民の足として活躍できるよう心から願います。(テレビ東京カンブリア宮殿から)
今年の四国旅行は例外でしたが、毎年恒例の青春18きっぷ旅の〆はいつも武蔵野線205系、この車両を見ると旅先への未練と帰ってきた安心感を感じさせてくれた存在でした。
E231系0番台や209系500番台の固い座席とは対照的に、205系はよく跳ねるコイル感がたまらない座り心地の座席です。南武支線・鶴見線・宇都宮線・日光線などでも乗れますが、武蔵野線からの撤退は本当に寂しいですね。
原型タイプの205系は、埼京線で活躍していた一部が宇都宮線(上写真)、京葉線で活躍していた一部が富士急行へ譲渡され、他の路線でも見られますが、個人的には武蔵野線205系が一番思い入れがあります。
奈良地区のJR西日本205系が一番最後まで残るのか!?
かつては府中本町で南武線205系(写真右)とよく顔を合わせていました
留置線から府中本町駅に入線する205系、こちらのM52編成とM51編成は、南武線で引退後にジャカルタへ渡ると思いきや武蔵野線へ転属、前面の帯色が濃い点が特徴的でした。
北府中駅そばにある東芝府中工場で製造され巣立った数多くの機関車を見送ってきた(写真はEH800-11甲種輸送)
新秋津の引渡線横を颯爽と駆け抜ける205系、右側では西武鉄道新101系が、川崎重工から輸送される新しい仲間(40000系)を待ち構えています。
新秋津駅で長野へ向かう常磐線E231系と並ぶメルヘン顔のM35編成
東所沢駅~新秋津駅間は武蔵野線のお気に入り撮影スポット、この界隈で205系を一番撮影しましたね。
東所沢駅~新秋津駅間で一番好きなポジション
東所沢駅~新秋津駅間の有名撮影ポイント
ひと仕事終えて東所沢電車区へ向かう205系
東所沢電車区で眠る205系たち
新座駅~東所沢駅間を走る205系、右側の柳瀬川が埼玉県と東京都の県境、モモの花を愛でながら府中本町駅を目指す
東川口駅~東浦和駅間の有名撮影ポイント、冬の朝の日差しを浴びて205系はひた走る
東浦和駅~東川口駅間を走るM4編成、今年はこの編成を一番撮影しましたね
吉川美南駅に入線する205系M18編成
臨時列車の運転が多い武蔵野線、583系(写真左)など往年の名車ともよく顔を合わせていました
新三郷駅を発車した205系M4編成
南流山駅に入線する205系M1編成
新八柱駅を後にする205系
新八柱駅では205系がキャラクター化されています
東松戸駅に入線する205系メルヘン顔M62編成
西船橋駅に入線する205系M17編成、今月12日まで活躍していました
市川大野駅で並ぶ205系、この光景はかつて当たり前だった
新浦安駅で京葉線205系と並ぶ武蔵野線205系
武蔵野線205系は、武蔵野線・京葉線以外に中央線内にも入線していました。
115系から快速むさしの号の運行をバトンタッチされて間もない2010年12月当時の205系
115系トタM40編成で運行していた快速むさしの号、武蔵野線の車両に変わり味気ないと思っていた頃が懐かしいですね
八王子駅に停車中の205系
中央線内で試運転中の205系
豊田車両センターから京葉車両センターへ返却される205系
検査のため大宮車両センターへ入場する205系
大宮車両センターから出場間近の205系、大宮駅でこの光景が見られなくなって久しいですね
武蔵野線205系は、雨の日も雪の日も府中本町駅~東京駅間95.9kmを京葉線経由で約1時間45分かけて駆け抜けました。(一部がむさしの号などの運用)京葉線沿線の潮風にも負けずよく頑張ったと思います。
コロナの影響もあり二度しか行けませんでしたが、ジャカルタ配給も撮影しました。
インドネシアへ旅立つ205系がEF64電気機関車に牽引され新津駅(新潟県)に入線、この後は推進運転(バック)で鉄道車両工場J-TREC新津事業所に入場、鉄路を離れ新潟東港(または西港)まで陸送、船積みされてインドネシアへ向かいました(2019年7月)
奇しくも左の武蔵野線205系はインドネシア、右側の磐越西線キハ47はミャンマーへ旅立った、日本の鉄道車両がこれからも海を渡り海外で活躍する模様
海外譲渡に向けた配給列車は、新津経由から蘇我経由で千葉港へ向かうルートに変更、牽引機はEF81電気機関車が担当
蘇我駅から京葉臨海鉄道の機関車にバトンタッチ、その後はトレーラーによる陸送で港へ輸送
ジャカルタ配給は、京葉車両センターの粋な計らいで毎回季節に合わせたデザインの特製方向幕を装着し最後の花道を飾りました。
M64編成のジャカルタ幕、偶然イベント手伝いで来ていた新潟県内で、一番最初に出会った武蔵野線205系(当時はトタE4編成)最後の花道に遭遇できて嬉しかったですね。
M11編成のジャカルタ幕、外出自粛下でしたが外せない用事で新木場へ行ったついでに何とか撮影できました。もう少し撮影しておきたかったですね。三密回避で今も自粛してますが、危ないと注意する駅員に逆ギレし、三密でも平気な顔して使用禁止の三脚・脚立を使って撮影してる連中を見ると吐き気がしますムキーッ
周囲への迷惑を顧みず殺到する鉄ヲタのトラブルを避けるため、引退イベントを開催しない代わりに、JR東日本社員さんによるメッセージ入りポスターを一部の駅で掲示しています
高架区間の点検口から線路内に立ち入る撮り鉄やら周りのトラブルが絶えなかった晩年の武蔵野線205系、これからは線路脇にサツマイモ畑を作り、ゴミの投棄やバラック・線路横断が減ったインドネシアの鉄道会社「PT Kereta Commuter Indonesia」で平穏に活躍できると良いですね。

インドネシアでも日本人などの撮り鉄によるトラブルが増えているそうですが、海外の鉄道も線路内への立ち入りが禁止されているのであしからず。日本でも厳罰化して良いと思います。列車の安全運行が最優先なので、いっそのこと全駅で撮影禁止にしても良いぐらいです。
コロナ禍の影響もありますが、引退間近の山手線E231系500番台(上写真)を撮影する鉄ヲタが線路内に立ち入るなど、ごく一部の鉄道ファンによる悪質なトラブルがエスカレート、JR東日本が検討していた武蔵野線205系引退イベントも非開催となりました。鉄道を愛してるハズの鉄道ファン(害悪鉄)が鉄道会社に迷惑かけて、イベントを中止に追い込んだり自分達の首を絞める事をやって何が面白いんですかね。キセルとか平気でやる人には鉄道ファンを名乗る資格無し。失せろ。
武蔵野線205系は、ラッピング車両が少ないイメージが強かったですね
大半が山手線からやってきた武蔵野線の205系、初めての出会いから27年間、利用する機会が多かっただけに引退は本当に悲しいですが・・・
引退しても205系の存在は各所に残っています
武蔵野線で29年間の長きに渡り活躍した205系よ、今までありがとう、さよなら・・・
既にインドネシアで活躍している仲間と共に頑張って下さい。(海外譲渡HMを掲出した南武線205系)
インドネシアでは、武蔵野線205系導入によって、東京メトロから譲り受けた05系(上写真 / 元東西線)・6000系(元千代田線)・7000系(元有楽町線)が置き換えられています。意外と短命なので205系の将来も心配・・・
今まで205系を丁寧に手入れしたり、海外譲渡に向けた数々のイベントを企画して下さったJR東日本 京葉車両センターの皆様、良き思い出をありがとうございました。
今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

鉄道コム