前回は重たいテーマを取り上げましたが、気を取り直して再び乗り鉄記事です。

 

10月6・7日の両日、宗谷本線特急の宗谷/サロベツがノースレインボー編成での代走で運転されました。フラノラベンダーエクスプレスの運転が9月22日で終了し、それから2週間振りに運用に入った事になります。

宗谷本線特急の代走は7月の3・4の両日に入った時以来で、まさかこのタイミングで再び代走に入るとは思ってもみませんでした。

JR北海道はノースレインボー編成の引退時期を明言していませんが、いよいよ10月17日の団臨で『はまなす編成』がデビューし、来春に完成予定の『ラベンダー編成』も揃えばいよいよその時期が来てしまうのでしょうか…?ただ、12月~2月の特定日に『はまなす編成』が宗谷本線特急に入る事がアナウンスされており、そうなればノースレインボー編成や一般のキハ183系による代走の可能性は限りなく低くなるでしょう。

私個人的には、せめて引退前にかつて運転されていた『流氷特急オホーツクの風』の復活運転として、2月の流氷観光シーズンに特急オホーツクの車両をノースレインボー編成で運転してくれないかな…と思っているのですが。

(2008年撮影)

 

 

実は私、先日のノロッコ号川湯温泉延長運転の際に使用した『HOKKAIDO LOVE!6日間パス』の有効期間がまだ残っていたという事もあり、予定していた仕事の日程がズレたのをいい事に休暇を取り、その代走に乗りに行ってきたのであります。

 

その10月6日は当初、根室本線幾寅駅の『北の大地の入場券』を買いに行く予定だったのですが、苗穂にキハ261系の基本番台車が4両1編成に加えて中間車1両が留置されているのを、滝川に向かっていた3003Mライラック3号(789系HE-104/HE-204編成)の車内から目撃し、通常この時間帯にこの両数が運用に就いていないのは何かあるのでは?と思い調べた処、札幌7:30発の51D特急宗谷がノースレインボー編成で代走した事が判明したため、折返しのサロベツ4号に途中からでもいいから乗ろうと思い立ったので急遽予定を変更したのであります。

ちなみに、この日代走運転となった下り宗谷は幌延までの短縮運転で、線路の集中メンテナンス期間中だったため幌延~稚内を代行バスで輸送し、折返しのサロベツ4号も幌延始発という変則的運転でした。

ただ、この時点で幌延まで向かうのは不可能なので、旭川13:35発の61D特急サロベツ1号で美深まで向かい、そこで幌延から折り返してくる代走の64Dサロベツ4号を捕捉するしかありません。中途半端になってしまいますが、まぁ仕方がない。

 

サロベツ1号に乗るまでだいぶ間が空くので、結局一旦札幌に戻る事にしました。

そんなワケでライラック5号は9:35着の深川駅で下車。

 

 

 

深川からは10:07発の72D特急オホーツク2号で札幌へ。

一般のキハ183系も、できるだけ乗っておきたいので。

(写真は札幌到着後、苗穂への回送)

 

 

11:18に札幌駅に到着後、一旦改札口を抜けて大丸のデパ地下で昼食を仕入れ、12:00発の3015Mライラック15号に乗り込みます。

この列車は61Dサロベツ1号に直接接続する列車です。

編成は789系HE-105+HE-205編成。朝のライラック5号で乗った編成に続き、リニューアル座席となった編成です。

今回は指定席(グリーン合造車)の①号車に乗車しました。定員14名の小部屋ですが、指定席の予約率が低かった(計3名)ので『密』という程にはならないと思いまして。

尚、指定席は乗換列車のサロベツ1号と合わせてえきねっとで予約しており、旭川駅を途中出場しないという条件であれば6日間パスの指定席発行回数も1回で済みます(スマホサイトでは『乗継』フォームがないためPCサイトでの予約が必要)。

 

 

 

13:25、旭川駅4番線ホームに到着。

本来は隣の3番線ホームに待機しているハズのサロベツ1号の姿がありません。この日はどういうワケか、富良野線が主に発着する2番線ホームからの発車でした。何故か本来の3番線ホームにはキハ40の姿が見えますが、何らかのトラブルでもあったのでしょうか。

 

 

 

連絡通路を通り2番線ホームへ。突発的な事情により、石北・宗谷本線の特急列車がこのホームから発着する場合があるのです。

この日の編成はSE-102+SE-202の4連で、運用に就いているのはこの編成のみ。

警戒中なのか、鉄道警察隊の方も便乗していきました。

 

 

 

今回は②号車(指)のキハ260-202に乗車しました。

 

 

 

美深駅には14:50に到着。

旭川から便乗してきた鉄道警察隊の方も降りていきました。

 

 

 

尚、当駅も『北の大地…』の発売箇所(簡易委託駅、窓口発券)ですが、8月下旬に6日間パス利用で訪問して購入しています(その時の旅行記はいずれ発表するという事で…)。待合室内には、その時にはなかったNゲージのレイアウトがありました。

 

 

 

サロベツ4号到着までの間、駅舎2階にある美幸線展示室を見物。

『日本一の赤字線』として壮大な無駄遣いで終わった同線ですが、同じく未成線で終わった興浜線とは対照的に、未開通区間もあとはレールを敷くだけ、という段階まで完成していたのですが、この事は運輸大臣も務めた松浦周太郎という美深町ゆかりの国会議員の存在が大きかったようです。

結局、開通区間も21年足らずで廃線となりましたが、終着駅仁宇布から5㎞手前までの線路が『トロッコ王国美深』として活用されているのがせめてもの救いでしょうか。私もいつか訪れてトロッコの体験運転をしてみたいものです。

 

 

 

時間を見計らってホームに出て、跨線橋で待機します。

先に、交換列車となる稚内行普通4327Dが15:27に到着。

 

 

 

そして、所定の15:28より少し遅れて本命の64Dサロベツ4号が到着。写真を撮ってすぐにホームへ駈け下ります。

先程サロベツ1号から下車した鉄道警察隊の方も私と同様に『美深返し』で便乗しました。

 

 

 

今回私は1号車1番D、すなわち最後部展望席の指定席を取っていました。

幌延始発のため、1号車の乗客は私以外誰も乗っていません。つまり貸切状態!

なぜなら、稚内からの乗客を乗せた13:01発(本来サロベツ4号が出発する時刻)の代行バスは旭川へ直行するからで、サロベツ4号は代行バスの乗客を受けないため、乗客が増える名寄までは回送列車のようなものです。

 

 

 

せっかくの展望席なので、座席を後向きにして後面展望を楽しみます。

 

 

 

2006年に廃止となった智東駅跡を通過。

 

 

 

日進~(旧)智東の天塩川沿い。ピンボケしてしまいました…(汗)。

 

 

 

名寄駅に到着します。

 

 

 

名寄から少しは乗客が乗ってくるだろうと思っていたのですが、所定では定員の少ない1号車だからなのか(※普通車28名、グリーン車9名)誰も乗ってきません。乗客にとってはすいている方が良くても、流石にここまで乗客がいないとなると不安になってしまいますね…。

特急大雪のみならず、特急サロベツも来年3月から1往復が臨時列車となり、宗谷本線の定期特急も2往復にまで減少してしまいますが、サロベツの1往復に関しては年間30日程度の運休日に留まるようです。しかし、臨時列車化という事はさらなる減便の可能性もあり、その後の動向が気になる処です。

 

 

 

結局、1号車には誰も乗り込む事なく名寄駅を発車。

この日は全道的に大気の状態が不安定のため、ちょうど停車中に激しい雨が降り出し、ガラスに水滴が付いて景色が見づらくなってしまいました…。

 

 

 

名寄から先は高速化改良されているため、最高速度120㎞/hで疾走します。

車両性能はキハ261系にはかないませんが、元々の最高速度は130㎞/hという高性能だったため、ノースレインボー編成は宗谷本線特急の代走として重宝されてきました。

 

 

 

来年3月のダイヤ改正で廃止予定の下士別駅を通過。

 

 

 

天塩川を渡ります。

 

 

 

キハ40単行の3323D快速なよろ3号と交換の士別駅を発車。

名寄以南は雨が降ったり止んだりの天気で、雨粒のためピントが合いにくくこんな写真になってしまいました。

 

 

 

最後の途中停車駅・和寒に到着。

結局士別と和寒からも、1号車の乗客が増える事はありませんでした。

 

 

 

和寒から先は塩狩峠越えにアタック。

 

 

 

そして頂上に差し掛かり、塩狩駅を通過します。

 

 

 

塩狩駅通過後は軽快に峠を下っていきます。

 

 

 

来年3月で廃止予定の南比布駅を通過。ホームには撮り鉄の姿が見えます。

背後の陸橋は国道40号線。

 

 

 

石狩川を渡ります。

 

 

 

夕暮れ時となり、北旭川(貨)駅に隣接する旭川運転所の横を通過。

SLニセコ号に使用されていた旧型客車のカバーが外されましたが、今後の動向が気になります。まさか解体…なんて愚行はしないでしょうね!?

 

 

 

石北本線が合流し、新旭川駅を通過します。

 

 

 

日没間近の旭川市街に入ります。

 

 

 

そして、終着の旭川駅5番線には16:50頃に到着。

代走といえどもノースレインボー編成の力走もあって、遅れは2分程度にとどまりました。ご立派です。

 

 

 

接続列車である17:00発の札幌行3036M特急ライラック36号と並びます。

この日は平日という事もあって、撮影者が少なくて実に平和でした!

 

 

 

夕陽をバックに、網走行84D特急大雪4号と並びます。

 

 

 

ノースレインボー編成は20:06発の稚内行63Dサロベツ3号の準備のため、旭川運転所へ一旦回送されます。

 

 

 

私はそのままライラック36号(自由席)に乗車して札幌への帰路に就きました。

今回の編成は789系HE-106/HE-206編成(ASAHIKAWAラッピング)。

 

 

 

その後、ノースレインボー編成は63Dサロベツ3号→(10月7日)62Dサロベツ2号→61Dサロベツ1号→52D宗谷(上り)の運用をこなして仕業を終えるのですが、私はその中のサロベツ1号→宗谷(上り)で翌日にも乗車する事にしました。その時の事は次回に紹介します。

つづく