冷凍食品の日、木造住宅の日、ドライバーの日などに制定されている10月18日は、日本初の「高加減速車」近畿日本鉄道6800系「ラビットカー」について紹介させていただきます。
注意今回はほとんど代用写真で申し訳ありません
(ラビットカー塗装には間違いありませんが)
ちなみに1914年10月18日は、現在のJR予土線 宇和島駅~近永駅間が開業しました。(当時の宇和島鉄道)
予土線3兄弟(鉄道ホビートレインなど)に乗って日本最後の清流「四万十川」を眺めるのも、この路線の醍醐味です
木造住宅の日は、住宅の「住」を読み替えると数字の「十」に、漢字の「木」を分解すると数字の「十」と「八」になることから、社団法人日本木造住宅産業協会が1998年に制定しました。
ドライバーの日は、物流産業新聞社が「ド(10)ライ(1)バー(8)」の語呂合せで制定、バス・タクシー・トラックなどのプロドライバーの地位を高める日です。

ではラビットカーや高加減速車について簡単に紹介させていただきます。
1957年10月18日に、日本初の「高加減速車」近畿日本鉄道6800系「ラビットカー」の営業運転が南大阪線で開始しました。
「高加減速車」に明確な定義はありませんが、一般的には近鉄6800系「ラビットカー」の起動加速度4.0km/h/(1秒で時速4.0kmに達する)・減速度4.5 km/h/sと同等以上の性能を持つ車両を指すと言われています。

各駅停車用ながら、旧型車で運行される急行や準急のダイヤの間を高加速で縫って走る姿がうさぎを連想させることから「ラビットカー」(Rabbit Car)というニックネームが付けられています。
1957年から1963年にかけて2両編成40両が製造され、岡本太郎氏がデザインした「ラビットマーク」が側面に付けられていました。
(乗務員室扉の右側)
1968年から塗装工程簡略化のため、マルーンレッド一色となり、それと同時にラビットマークも撤去されました。
(写真は養老鉄道)
1983年に登場した6020系や1986年に登場した6410系によって、6800系が置き換えられました。(6432系で代用)
1993年までに近鉄から全車が引退、一部が養老鉄道へ移籍し活躍中です。
日本で唯一となっしまった「高加減速車」は、ラビットカー登場の1年後にデビューした「阪神電鉄5000形ジェットカー」のみになりました。

阪神5000形「ジェットカー」は、『従来の車両をプロペラ機にたとえるならこの車両はジェット機に匹敵するぐらいの加速・減速の良さである』という比喩から名付けられました。
5001形の起動加速度は、4.5km/h/s(5500系(上写真)・5550系・5700系は4.0km/h/s)で、この数値は日本の鉄輪式鉄道車両の中で阪神5000形がトップクラスです。
5000形は最新型の「ジェットシルバー5700」こと5700形も及ばない高性能車両の座をキープしています。

阪神5000形の減速度も日本の鉄道車両ではトップクラスでしたが、JR東日本E233系0番台と相鉄12000系に並ばれてしまいました。
JR東日本E233系0番台
相鉄12000系

今日は日本国内最高峰の「高加減速車」が登場した日でした。

今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

鉄道コム