昨年のブログでも紹介した『くしろ湿原ノロッコ号』の川湯温泉延長運転ですが、今年は10月3日(土)の1日限りで釧路~川湯温泉を1往復しました。

本来ならば昨年と同時期の5月30日(土)に運転される予定でしたが、コロナ禍で旅行自粛の時期だった事もあって他の臨時列車と同様に運転が中止されてしまいました。そのリベンジ運転なのかどうかは定かではありませんが、感染予防と経済対策を両立させる事によって国民の自粛ムードから解放された事もあり、今回秋の臨時列車として設定されたというワケです。

 

そんな川湯温泉延長のノロッコ号ですが、私は今年も乗りに行かせて頂きました。

前日10月2日(金)は仕事を早く終わらせて、札幌駅17:29発の4009D特急おおぞら9号で釧路駅に向かいます。昨年は札幌発最終のスーパーおおぞら11号でしたが、到着が日付が変わる寸前の時刻だったため今年は余裕を持って1本早い列車にしたというワケです。

コチラは振り子式のキハ283系による運用で、私は先頭①号車(指定席)のキハ283-17に乗車しました。

 

 

 

釧路駅には21:59に到着し、駅近くのホテルで前泊します。

 

 

 

今回泊まったのは『コンフォートホテル釧路』で、『Go Toトラベル』を利用して格安で泊まる事ができました。

Go To利用者にはチェックイン時に検温と身分証の提示が義務付けられます。

 

 

 

『Go Toトラベル』利用の宿泊者にはホテルから地域共通クーポン券が配布されます。

 

 

 

翌朝は10時にホテルをチェックアウトし、釧路駅に向かいます。

ご覧の通り、この日は残念ながらどんよりとした曇り空で、昨年の時のような乗り鉄日和にはなりませんでした…。

 

 

 

まずは駅舎内の『北海道四季彩館』でお昼に食べる駅弁を購入します。

同店では向かい側にあるセブンイレブンST釧路店(by Kiosk)と共にGo Toの地域共通クーポンが使えるため、駅弁代の足しとして大いに活用させて頂きました。

 

 

 

改札口の電光表示。

上り列車のノロッコ82号は昨年と同じく11:06に発車します。

 

 

 

今年は早々と改札を抜け、昨年見る事ができなかった入線シーンを撮るため4番線ホームで待機します。

ノロッコ号の自由席は1両しかないため、発着する3番線ホームの乗車口には早くから乗車待ちの長蛇の列ができていました。

 

 

 

ノロッコ号の車両は10:33頃に入線します。

今年も牽引機はDE10 1661(釧)ですが、ヘッドマークは通常デザインでした。

 

 

 

往路の82号で乗車するのは2号車指定席のオハテフ510-1。

 

 

 

行先サボは、昨年は30周年記念という事で『釧路↔川湯温泉』の特別デザインでしたが、メモリアルイヤーが終わった今年は使えないためやむなく通常の『釧路↔塘路』となっています。

 

 

 

2号車の車内。入線直後なので席に着いている乗客はまだ少ないです。

『富良野・美瑛ノロッコ号』もそうでしたが、くしろ湿原ノロッコ号も指定席の発売席数を減らしており、本来6人掛けのBOX席は4人、窓に向いた2人掛けベンチ席は1人のみでしか予約ができないようになっていました。なお、昨年の記事で紹介した「景色が見えにくい」4号車の17・18番は今回座席販売の対象外となっています。

ちなみに、1両しかない①号車自由席車は入線前から並んでいた乗客が乗り込むとたちまち満席になってしまい、ソーシャルディスタンスもへったくれもない状況…。発車時点では通路まで立席が出る程でした。

 

 

 

なお、今回乗車する指定席券は1ケ月前に『10時打ち』で購入しています。

1日のみの川湯温泉延長に関わらず、『瞬殺』という程熾烈な争奪戦というワケでもなかったようで、往復とも湿原側の窓側を余裕で確保できました。

但しこの日の段階では通路側も含めて既に満席との事。

何故2枚ずつあるかというと、昨年乗車した時にバッタリと遭遇し、風っこそうや乗車の時も一緒だった網走の旧友と同行するからで、彼も前夜のうちに釧路入り(但し宿は別)していたのでした。

 

 

 

乗車券は札幌からの移動も含めて毎度おなじみ?『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」(※9月29日限りで発売終了)利用です。

 

 

 

その旧友はというと…ノロッコ号に乗る事が目的であるにも関わらず朝から釧路発の4002Dおおぞら2号で池田に行ってしまい、そこから4001Dおおぞら1号でトンボ返りするとの事でしたが(私同様に6日間パス利用の彼は、特急に乗って元を取らねば…とほざいてた)、そのおおぞら1号が交換列車の遅れのため数分の遅延…。

無事到着し、ノロッコ号も乗り継ぎ客を乗せて発車します。旧友とも無事合流しました。

 

 

 

ノロッコ号の乗客には東釧路発車後に乗車証明書が配られますが、昨年のハガキサイズから今年は栞タイプになりました。

この後、川湯温泉直通客には限定の乗車証明書が配られるのですが、コレについては後程紹介します。

なお、今年は通常の観光ガイドの他に、延長運転という事で沿線の標茶高校生徒による観光ガイドが車内放送にて流れました。

 

 

 

釧路湿原駅の次に停車する細岡駅では、駅前にエゾシカの姿が!

この駅は人里離れた『秘境駅』といった雰囲気で、日常的な利用客は皆無といった状況で廃止されてもおかしくないのですが、近くに細岡カヌーステーションがあり、川下り体験者がたまに利用するとの事です。

 

 

 

細岡を出ると、蛇行する釧路川沿いの風景が見られます。

色付き始めた秋の風景です。

 

 

 

なお、この付近の釧路川では川下りを楽しむカヌーの姿が見られますが、彼らはノロッコ号に手を振るために通過するまでこの場所で待機しているとの事。

 

 

 

釧路川から離れると通常の終着駅・塘路に停車します。

昨年もそうでしたが、せっかくの延長運転にも関わらず乗客の1/3(皆一般の観光客)は当駅で下車してしまいました。

 

 

 

塘路駅を出ると、車窓左側にはいくつかの沼が見られます(写真はエオルト沼)。

 

 

 

そして右側車窓には塘路湖、そしてシラルトロ湖(写真)が見えてきます。

 

 

 

やがて湿原区間は終わり、12:19に標茶駅1番線ホームに到着。

3727D快速しれとこ摩周号と交換するため約22分停車します。

 

 

 

昨年に続き、ホームでは標茶町のご当地ゆるキャラがお出迎え。

酪農が盛んなマチに因み、牛がモチーフのキャラですが名前は左から『ハッピーくろべえ』『ミルクックさん』といいます。

 

 

 

ホームに降りた乗客には標茶町の観光パンフレット、標茶高校の学校紹介のチラシなどがはいった袋が配られました。

右下に写っているお菓子は同封の地元菓子店謹製『とうろパイ』。

 

 

 

停車時間の間、みどりの窓口には『北の大地の入場券』購入のため長蛇の列が…。

私は比較的早い時期に並んだので無事に購入できました。図柄は、シラルトロ湖をバックに走行するキハ54単行。

なお、先程通った釧路湿原駅も『北の大地…』発売箇所ですが、コチラは9月の4連休中に出向いて購入しました。

 

 

 

昨年と同様、停車時間中のホームでは標茶町観光協会による特産品の販売が行われました。

 

 

 

私は今回『星空のビーフシチュー』と、旅のオヤツとしてシフォンケーキを購入。

左上に写っているのは、車内で観光ガイドを務めた標茶高校の生徒さんから配られた絵ハガキです。

 

 

 

標茶を発車後はひたすら牧草地の中を進みますが、そんな中で丹頂鶴の姿を見る事ができました!

 

 

 

牧草地をさらに北上し、突如現れる巨大な建物が雪印メグミルク磯分内工場の新工場です。

私たちのBOX席で相席となった道北から来たという若い男性客は同社にお勤めとの事で、今度ここに転勤になると仰っていました。

 

 

 

200億円余りの巨費を投じた新工場稼働後に、現在稼働している旧工場は閉鎖されます。

かつてはこの先にある磯分内駅から専用線が接続しており、製品輸送に貨物列車が使われていました。

 

 

 

列車は弟子屈町内に入り、13:08に摩周駅に到着しますが、停車時間が約2分と短いため『北の大地…』を購入する時間はありません。

 

 

 

摩周駅を発車し、ノロッコ号の旅もそろそろ終盤です。

このタイミングで、乗車記念品の『葡萄色の旦(※えびいろのよあけ、と読む。弟子屈町産のブドウを原料に作られたワインの名称)』オリジナルコースターと、川湯温泉までの乗車客限定の特別な乗車証明書が配布されました。

 

 

 

終着・川湯温泉駅には13:32に到着。釧路からの約2時間半の旅が終わりました。

 

 

 

地元の方々が横断幕を持ってお出迎えです。

 

 

 

今年も、ご当地ゆるキャラがお出迎えです。

このキャラの名前は『牛山豚彦』、またの名を『モーブ君』というそうで、JA摩周湖の公式キャラ、そして農協の営業マンという設定との事です。

 

 

 

下車客には弟子屈町の観光パンフレットなどが入った袋が配られました。

2枚目の写真中央に写っているのは同封されていた煎餅『郷土銘菓 大鵬』。地元川湯で育った大相撲第48代横綱・大鵬に因んだ銘菓で、製造販売している同町の企業・長谷製菓は、上野~札幌を結ぶ寝台特急でお土産として売られていた『北斗星サブレ』『カシオペアサブレ』の製造も行っていました。

 

 

 

ノロッコ号の車両は折返しする15:00までしばしの休憩…。

 

 

 

川湯温泉の駅舎。

待合室内では先述の『葡萄色の旦』ワインの試飲会が行われていましたが、私はお酒が飲めない(お子ちゃまなので甘いカクテルしか飲まない)のでパス…。

 

 

 

駅舎そばにある水飲み場では摩周湖を源とした天然水を飲む事ができます。

 

 

今回はここまで。川湯温泉からの復路は次回に紹介します。

つづく