いつも読ませて頂いている方の記事で「庄原ライナー」なる列車のことが書かれていた。「三次ライナー」ではなく「庄原ライナー」である。11/7~12/6の土休日に運行するらしい。去年も運行されたようなのだが今年は「せとうち広島デスティネーションキャンペーン」の一環だそうな。三次より先は塩町も飛ばして備後庄原まで一直線とのこと。で、そのブロガーの方は昨年この庄原ライナーに乗車されており備後庄原の駅前は何もなかったとの感想が書かれていた。そうですなぁ。何もないといえば何もありませんなぁ。

庄原には県立広島大学があって僕はセンター試験を受けに行った思い出がある。当時は広島県立大学という名前で仮に実家から通おうと思えば通える大学であったんだがいかんせん僕は私文型だったのでいわゆる国公立型の出願ができず受験はしていない。ちなみにうちの弟は一度ドライブの際に学校を見に行ったんだが「こんな田舎、絶対嫌だ」と言っていた。うちの実家のほうがもっと田舎なんだが僕が名古屋に出ていたこともあり自分も街へ出たがっていた。学校からは山口大学の受験を打診されとったが「行く気のない学校は受けん!」と断固拒否して大阪の学校へ進学した。

しかし庄原ライナー、観光客に需要はあるのかね???「せとうち広島~」の一環ということは沿線住民を相手にしたものではなくあくまでも観光客をターゲットにしたものなのであろう。でもどう考えても鉄ちゃん以外に需要はないように思うなぁ。

11月は備後落合ー新見間でも臨時列車が走る。あくまでも臨時なので地元の住民もこの列車を使って日常の病院であったり買い物に行こうという風にはならんと思う。「乗って残そう」的な動きもあるかもしれんがラジオ局の聴取率調査の時のスペシャルウィークみたいなもんで根本的に地元住民の鉄道利用にはつながらないと思う。

かといって「せとうち広島~」の一般の観光客がわざわざあのあたりにわざわざ鉄道で行くとも思えんしなぁ。あのあたり、鉄道で訪れるのは鉄ちゃんだけだと思う。別にあのあたりの悪口を言うつもりはない。僕自身、何度も乗っているけど僕はあの区間は好きである。缶ビールなんかを飲みながらね、川沿いだったり山深いところだったり小さな集落だったりを眺めながらディーゼルのエンジン音を聞きながら旅するのはいいものである。ただ可部線の列車増発の社会実験(可部ー三段峡間)の時とダブるのよね。赤字ローカル線が次々と姿を消す昨今。僕は芸備線や木次線にはこれからもずっとずっと走り続けてほしいと心から思っている。臨時増便された列車が空気を運んであの区間を走る姿は想像したくないなぁ。