近鉄生駒にはケーブルカーを含めていろいろな線路が集まってくる。集まった乗客の多くは生駒トンネルで大阪方面にストローされるという流れになっている。
近鉄生駒線もそのひとつだ。沿線でもっとも目につくのは住宅である。地形はけっこう険しく目まぐるしい。
ここを走る電車はVVVFのワンマンカーで角屋根と呼ばれている。たまに界磁チョッパの8810系が入って、ちょっとコアなファンで話題になったことも。スタイリッシュな車両であるが、数が多いこと、一般車の置き換えペースから考えてあと100年は持ちそうで、どちらかと言えば放置気味である。しかし、ヘッドライトが換わりはじめたので地道に記録しておきたい。




険しい地形も平群ですこし開けて田園が広がった。
徳田耕一さんの「まるごと近鉄 ぶらり沿線の旅」によると、この線路は京阪交野線のルートを辿って枚方と結ぶ計画であったらしい。しかし、生駒から私市に立ちはだかる山々を攻略するのは容易でなかったのだろう。
今の技術なら地形はそれほど選ばないだろう。生駒山ですらすんなり攻略してしまう。リニアはどのルートになるか知らないが。

地形よりも営業戦略が重視されるのだろう。
それなら、リニアが京都ではなく奈良を選択したのはどうなのか?と言われている。奈良もそうだが、京都は国際的にも著名な観光都市である。集客力は大きい。
しかし、京都には東海道新幹線が通っている。同じJR東海だ。ドル箱の新幹線の横にリニアをはたして競合させるだろうか?
二兎を追うなら東海道新幹線と離れた奈良を選択したのかもしれない。