番外 残念ながら引退へ!熊本電鉄6000系電車「くまモン」ラッピング&「efWING」台車装備車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 熊本電気鉄道(熊本電鉄)には、東京メトロから移籍しました01系電車が2ユニット導入されておりまして、熊本電鉄の全線(藤崎宮前~北熊本~御代志間、上熊本~北熊本間)で見る事ができておりまして、当時運行されておりました「青ガエル」5000系電車を置き換えております。
 
 この01系電車は、ご覧の皆様もご存知の通り、日本で最初の地下鉄でもあります東京メトロ銀座線(渋谷~浅草間)で運行されていたものでありまして、135番・136番の2ユニットが導入されております。また、銀座線は第3軌条となっておりますので、架線は線路の右側に設けられておりましたが、熊本電鉄移籍時にシングルアームのパンタグラフが天井に設けられております。
 
 また、この2ユニットでは「efWING」とよばれます台車が設けられておりまして、この後詳しくご紹介しますが世界初のサスペンション機能を持ちます「CFRPフレーム」を採用しました次世代の鉄道車両台車であるのが特徴となっておりまして、軽量な車体が台車からより軽量化を図っているのが特徴でもあります。
 
 さらに、これら01系電車には、上の画像からもわかりますように、熊本の代表的なゆるキャラキャラクターであります「くまモン」がともに見られておりますが、135ユニットに関しましては車内・車外全面にわたってラッピングが見られております。こうして見ましても大変目立っている事がわかります。
 
 
 さて、このほど残念な話題が発表されました。それが初代「くまモン」ラッピング編成であります、東京都交通局からの移籍車両であります6000系電車の6228A+6221efのユニットが引退する事になる事が発表されました。今回はこの編成に関しまして皆様にご紹介してまいります。
 
 
 熊本電鉄におきまして運行されております6000系電車は、元は東京都交通局6000系電車でもありまして、三田線を運行していた車両であります。熊本電鉄には、平成7年から平成13年にかけまして合計5編成10両が入線しておりまして、北熊本~上熊本間以外の藤崎宮前~北熊本~御代志間のみを運行されておりますが、このうち6101A+6108Aのユニットは平成26年に発生しました踏切事故によりまして長らく休車となっておりましたが、平成30年暮れに廃車となっておりまして、老朽化も見られ始めておりました。
 
 
 そして、今回ご紹介します画像の藤崎宮前方より6228A+6221efの編成には、上の画像・後述の画像のように熊本県のゆるキャラでもあります「くまモン」のラッピングが施された車両となっておりまして、前面から大変目立った姿である事がお分かりいただけるのではないかと思いますが、この編成は昭和47年に日立製作所で製造されました編成でありまして、以来都営三田線で運行されておりました。
 
 その後、熊本電鉄に譲渡するために平成12年に福岡県の西鉄筑紫工場にて改造工事を行いまして、導入されましてから、以来藤崎宮前~北熊本~御代志間で運行されております。
 
 
 この編成は、平成26年に後述の台車換装に加えまして、車体でも熊本県のゆるキャラであります画像の「くまモン」のラッピングが前面・側面で見られております。特に、前面の場合はより目立っているのではないかと思いますし、側面に関しましても各ドアの所に画像のような「くまモン」のそれぞれの姿が見られるのがいいのではないかとも思います。
 
 (前面)
 
 (側面ドア)
 
 
 そして、この編成の御代志方先頭車であります6221efには、世界初のサスペンション機能を持ちます「CFRPフレーム」を採用しました次世代の鉄道車両台車であります「efWING」と呼ばれます台車がはかれております。
 
 この「efWING」とは、川崎重工が開発しました台車でありますが、以下画像にあります従来の台車では鋼製でありました台車フレームの主構造に「CFRP(炭素繊維強化プラスチック)」を採用しまして、さらにこの「CFRP製台車フレーム」にサスペンション機能を持たせましてコイルバネを不要としておりまして、台車の軽量化と構造の簡素化を図っております。これによりまして、台車フレームの重量を従来比で約40%削減しまして、1両あたり約900kgの軽量化となる事で、走行燃費向上などのランニングコスト低減とCO2排出量の削減に貢献している台車であります。
 
 ちなみに、こちらが従来の台車でありますKD-70形空気ばね台車であります(画像は6228A)。こうして見ましても、「efWING」台車とは形から違っている事がお分かりいただけるのではないかとも思います。やはり、「efWING」が次世代と言う印象さえも感じさせられる所でしょうか。
 
 
 ちょうどこの撮影時には、御代志行きの同じく6000系電車6111Aとの並びを見る事ができました。こうして見ましても、やはり6221efの「くまモン」が目立っている事がお分かりいただけるのではないかとも思う所ではないでしょうか。
 
 
 この6000系電車6228A+6221efの編成の引退までの今後は、来る10月27日よりヘッドマークを掲出、11月22日に北熊本車両基地にて撮影会・運転体験実施、そして11月27日のラストランに至る事になるようであります。また、グッズ類も販売するとの事でありまして、そう言った事から引退することも実感する所でもあります。
 
 
 本当に、この電車自体も昭和47年製と言う事もありまして48歳と言う車齢でもありますので、今回の引退に関しましても仕方がない所ではないかと思います。しかも、この編成には誰からも愛されます熊本県のキャラクターがフロント部分に見る事ができますので、6000系電車でも特に目立っている上に足回りも目立っている訳ですから、この電車ならではかなとも思う所ではあります。残念ながら、ご紹介しておりますように引退が発表されておりますが、とにかく11月末までの運行終了が無事に終わる事ができますように、元気に走っていただきたいと思います。