杉山城 (武蔵国/埼玉県) | 鉄道、城、アメリカの公園

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城は日本100名城だけでなく、マイナーなお城も・・・

杉山城は、現在の埼玉県比企郡嵐山町にある戦国時代の山城跡で、本郭を中心として北・東・南の三方向にそれぞれ二の郭、三の郭を梯段(はしごだん)状に連ね、さらに大手口に面しては外郭と馬出郭、井戸に面しては上方からこれを防禦する井戸郭が配置されている。

鎌倉街道を見下ろす丘陵の尾根上に10の郭を配置した縄張り(城の建物などの配置)となっている。各郭には様々な工夫が凝らされており、攻めてくる敵兵に対して、強い防御力と攻撃力があり、その作りには高度な築城技術が施されていて、「築城の教科書」「戦国期城郭の最高傑作のひとつ」という評価がある。

戦国時代の初めころ、関東では関東管領山内上杉氏と同族の扇谷上杉氏による抗争があり、杉山城は鉢形城(現在の寄居町)に拠点を置く山内上杉氏が、河越城(現在の川越市)に拠点を置く扇谷上杉氏に対抗して築城したものと考えられている。

築城年代は発掘調査で出土した、輸入陶磁器(染付・白磁・青磁・褐釉(かつゆう)、国産陶器(瀬戸美濃・常滑)、在地土器(かわらけ・火鉢)、石製品(硯・砥石・石臼)、銭貨、釘、鍛冶滓、壁土などの遺物から15世紀末から16世紀初頭に近い年代と考えられている。

「比企城館跡群」のひとつとして国指定史跡に指定されている。続日本100名城の一つ。別名、初雁城。

 

大手(出郭)

 

本郭

 

本郭 北虎口

 

本郭~北二の郭の空堀

 

搦手口

 

井戸跡