どこ鉄 〜腕は鳴らずに落ちるのか | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

お久しぶりです。


最近は舞台の稽古に打ち込んでおりまして、

加えてコンクリート仕事の遠征やなじみの夜勤が重なっていたため、なかなかどこ鉄をやる時間が取れませんでした。



久しぶりに時間ができたので、すかさずやっていきましょう。

(更新が滞っている中でも、ぽつぽつと写真は頂けておりまして、皆様ありがとうございます。)




まずは、大学時代の友人、大輔君(島根県・宍道湖のシジミ漁師)からの2枚。


「わかるかな?」の言葉とともにこちらが送られ↓

夜勤明けのため稽古まで寝ている間に「わ〜かんねえだろうな〜」の言葉とともにこちらが送られてきました↓

ふざけたセリフに火が入った蒸気機関車状態の僕は、稽古場へ向かう山手線のなかで(渋谷乗車)捜索開始。


まず1枚目に見える、「米キス」の文字。

これはもう、名刺のようなものです。


米=JR西日本の米子支社、
キス=木次(きすき)鉄道部

ここに所属している車両ということですね。


要するに「ぼくは木次線の車両だよ!」と自分から叫んじゃってるわけです。



ここまでわかった時点で2枚目のキハ120は大したプラスにもならん情報ですが、2枚目の活用法はまた後ほど。



さて、さっそく島根のローカル線・木次線の捜索に取り掛かるわけですが、特徴的なのはタイル状になったホーム。



ローカル線の、そのなかでもローカルな駅には、このような凝った造りは施されないだろうと予測し、沿線でも集落の集まってそうな駅をメインにGoogleマップで調べます。


もう一つ注目するのが、2枚目の写真で車両に映り込んだ、
ホームにある丸い柱の数々。
そしてホームの幅は狭く、すぐ駅舎か何かの壁が迫っているような構造に見えますね。(左側に見えるのはベンチかな?)



ほどなく見つけた駅。
ホームのタイル、丸い柱。
ここだな。


(この時点で乗車中の山手線は品川に着くあたり)


いちおう木次線沿線を最後まで、他に似たような駅はないかと確認し、目的地の田町駅で下車する直前にメッセージを発射。↓↓




というわけで木次線・出雲三成(いずもみなり)駅、稽古場到着前に確保!!


ちなみに大輔君のお店(大竹屋)のシジミは、本当に美味しいです。旨みが凄すぎて感動します。
取り寄せできるので、気になる方はぜひ。(大竹屋ホームページ)





さてお次は、友人のムナこと宗形伸明氏からの2枚。

これは見た瞬間に、越中島貨物線かな?と思いました。

東京の江東区のほうを通っている貨物線です。

東京の住宅街のなかに単線の貨物線がまだ残っているのは、今や珍しいことです。そして珍しいのでマニアは知っています。


この辺りにはもう一つ、総武線の新小岩駅と常磐線の金町駅の間を結ぶ「新金線」という貨物線もあるのですが、問題の写真でマンションが立ち並んでいるのが江東区っぽい景色かな〜と思って(そんなに知らないけど)、越中島貨物線から捜索します。


あっという間に。


越中島貨物線・葛西橋通り沿いの踏切と遊歩道、
瞬時に到達。


「お蔵入りにして欲しい」と言われていましたが書いちゃった(笑)




今回ラストはおなじみ加瀬師匠からの1枚。
……これは難しい。

以前苦労したこちらの記事の有楽町線・和光市駅に非常に良く似ているので「まさか、同じ駅を別角度で…?」と訝しみましたが、やはり違い。


その時の「線路の間に2本のケーブルが走っているのは東京メトロである確率が高い」という経験から、またメトロの地上区間を探します。

線路の向こうの壁に黄色いラインが入ってるのが、なんだか有楽町線のラインカラーに見えるんだよな……

しかし有楽町線のほかの地上区間、練馬・新木場を見ても該当する場所はなく。



また、線路の間にある「10」の標識から10両編成が走る路線とわかります。

東京メトロで「10両」「地上区間」と言えば最もメジャーなのは東西線、該当区間を探すもSUKA。(スカイブルーなだけに)


もう一度、写真をじっくり眺めます。
どうも、ホームと線路のつくりが違和感というか、
手前の線路とホームが接してますよね。
そうすると左側の線路は通過線になるのかな?こんな構造メトロにあったっけ?(練馬駅はそういう構造なのですが分岐する線路の場所が写真と全然違いました)


単純に左側の線路に接してるはずのホームが写真では見切れているという推測もできない事はないですが(2面2線の対向式ホームの構成)、だとすると架線柱がまだ右側に伸びていそうなのが、どうもバランスが悪い気がする……。


あと、背景から都心部ではなく郊外の匂いがしますね。そして線路の先のほうには青い鉄橋。捜索が混迷しているなかでも、こういう要素を忘れては良い捜索はできません。


「左の線路は通過線」という推測に立って、メトロ縛りを外して東急東横線の元住吉駅、東武の路線など探してみましたが、しっくり来ず。


東京メトロに戻って、10両編成で忘れていた千代田線の地上区間にあたる代々木上原、綾瀬を見てみました。


綾瀬のGoogleマップ捜索に取り掛かる時、「あ!ここだ!」と久しぶりのあの感覚が出てきましたが、まさかの撃沈。


そこから勢いで千代田線が乗り入れる常磐線もダメ元で捜索してみましたがやはりダメでした。




……時間をあけすぎて、どこ鉄腕が鈍ったかな……(どこてつわん、ではなく「どこてつうで」と読みます)






読みます。






読みます、じゃないよ!!などと1人混乱している時にふっと降りてきました。



……北綾瀬は……?



綾瀬止まりと常磐線直通がメインであった千代田線において、忘れがちな支線の北綾瀬駅。


北綾瀬は車庫に近接した駅で、もともと車庫に入る回送列車の横を、支線用の短い電車が綾瀬ー北綾瀬の1駅間だけトコトコ往復していたのです。

最近になって北綾瀬駅のホーム10両編成対応の工事が完了し、千代田線から直接乗り入れてくる列車が増加したので、出世駅と言えるでしょう。


(忘れてたけど)


という訳で、興奮を取り戻して北綾瀬を捜索。
ホームからすぐの渡り線、そして線路の先に青い鉄橋…!!


やっと見つけた!!


さあ、元の写真↓

探し出した写真↓
壁の黄色いライン、その向こうの茶色いマンション2つ。特に奥のマンションのつくりは特徴的。


というわけで東京メトロ千代田線・北綾瀬駅、ひいひい言いながらも確保!!




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今回は以上です。



久しぶりだと検索能力も錆びつくものだなと、恐怖を感じた次第です。


(それ以上に文章能力がおかしくなってるかも)



最後までお読みくださり、ありがとうございました。


また!!