本日、タムタムのオンラインショップで半年以上前から予約していた品物が届きました。

 

TOMIXの205系山手線です。TOMIXから205系が製品化されるのは初めてで、完全新規開発の入魂の新製品です。

何週間か前だと思いますが、この模型が家に届いて「すげぇ~ ステンレスの塗り分けとか床下機器とかめっちゃよく出来てる!」と喜んでいる夢を見たことがあります(笑) それがようやく現実になりました。それだけ楽しみにしていた製品です。

 

今回の記事はかなり写真が多いですがご了承ください。

 

205系は1985年に登場、山手線に最初に投入されました。205系で採用された軽量ステンレス車体・界磁添加励磁制御・ボルスタレス台車は、「新・三種の神器」と言われることもあるようです(最初の三種の神器は101系の両開き扉・発電ブレーキ・中空軸平行カルダン駆動)。E231系500番台の登場で2005年に山手線から撤退し、まだ103系が多数残っていた武蔵野線等へ転属しました。

この模型は2000年頃の姿をモデルにしているようです。

 

模型を手に取ってまず目に付くのが、先頭部の連結器・スカート周りの細かな作り込み。空気配管や乗務員ステップまで再現されており、かなりの精密感があります。

 

控え目ではありますがステンレスの質感の違いが再現されています。腰板・幕板の反射の強いシルバー、吹寄板・ドア・前面の明るいシルバー、乗務員扉とドア枠のホットスタンプと、3種類のシルバーが使われています。

屋根上のアンテナと信号炎管は出荷状態で装着済みです。

 

ライト光源は電球色LEDで、くっきりと明るく点灯します。前面表示はクリアーブルーのパーツに印刷されており、電球色LEDで照らされても白っぽく見えるようになっています。

 

動力車は8号車のモハ204です。新モーターことM-13モーターが使用されています。少し走らせてみましたが、走り方に関して従来のM-9モーターの車両とそれほど大きな違いは感じませんでした。

 

モハ205のパンタ周り。

 

6ドアのサハ204。JR化後に製造されたので大窓ドアとなっています。90年代から2000年代は首都圏の様々な路線で6ドア車が走っていましたが、ホームドアの設置が進み消滅してしまいました。

 

サハ204のベンチレーターには情報提供サービス用の受信アンテナが取り付けられています。

 

ボディの造形やシルバーの塗り分けに目が行きがちですが、床下機器の完成度も非常に高いです。

 

クハ。ATCの機器箱が大きくて目立ちます。

 

モハ205。主制御器や励磁装置、主抵抗器が並んでいます。これまでTOMIXでは省略されがちだった床下機器の銘板や注意書きプレートまでモールドされています。

 

モハ204。MGから伸びるケーブルやCPの配管など、精密感たっぷりです。

 

 

奥まった位置にあるタンクもかなり作り込まれています。

 

5号車のモハ204はMG非搭載のため、床下はがらんとしています。後年5000番台化される際にはSIVが新設されました。

 

サハの床下はシンプル。

 

台車の集電板は従来のTOMIX製品と形状が異なります。

 

床下機器は床板と別パーツになっています。この設計により、各車で共通の床板を使用しつつ、床下機器のパーツを変更することで様々な形式の車両に対応できるようになっています。

 

そして、ネット上でも話題になっているようですが、床下機器を外すと何やら意味ありげなモールドが現れました。

 

なんと床板がパーツのランナーを兼ねており、これらのパーツを切り出してTNカプラーと組み合わせると、ジャンパーホース付きのTNカプラーが組み立てられるらしいのです。私は試していませんが、実際に組み立てた写真をツイッターに上げている方もいらっしゃいます。(私はツイッターを利用していないのでYahooリアルタイム検索で調べました)

 

そして興味深いのが、このことが説明書に一切書かれていないこと。これから商品展開が進むにつれ、何かアナウンスされるのでしょうか…

 

さらに、ボディ内側を見ると、窓ガラスにもランナーパーツが。

 

このパーツは貫通扉の窓になるようです。これも説明書には記載がありません。

 

こんなにたくさん隠しパーツを仕込むなんて、トミーテックは一体何を企んでいるんだ…

 

交換用前面表示とジャンパ栓。

 

インレタにはヤテ31~ヤテ34の車番が収録されています。TOMIXらしく所属表記はありません。

 

付録としてシルバーシートマークと、6ドア車組み込み直後に見られた11CARSマークも入っています。

弱冷房表示は残念ながら1つ印刷が欠けています。(必要数より余分に収録されているので1つくらい使えなくても大丈夫です)

 

キャスコの12両用ウレタンを使用し、1ケースにフル編成を収めました。

 

長くなってしまいましたが、205系のレビューでした。ボディから床下まであらゆる部分の完成度が高く、TOMIXの本気を感じられる製品でした。205系のNゲージでは史上最高の出来栄えと言っても過言ではなさそうです。そして、それと同じくらいインパクトが強いのが説明書に記載のない隠しパーツ。これからどんな展開が待っているんだろうと想像力を掻き立てられます。