早稲田停留場 (早稲田駅)【東京都】(都電荒川線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
東京都新宿区北部の、豊島区との境界をなす神田川のほとりに広がる市街地に位置する路面電車・都電荒川線【愛称:東京さくらトラム】の終着電停・終着駅で、駅の南側一帯には早稲田大学早稲田キャンパスが広がっている、
早稲田停留場 (わせだていりゅうじょう。Waseda Station) です。
 
尚、東京メトロ東西線の早稲田駅とは800m少々離れていて乗換駅とは言えませんが、都電の早稲田駅から最も近い他社線の駅がメトロの早稲田駅です。
 
 
電停名 (駅名)
早稲田停留場 (SA 30)
(※) 記事内では「早稲田駅」「早稲田電停」と表記する場合があります。
 
所在地
東京都新宿区
 
乗車可能路線
東京都交通局:都電荒川線【愛称:東京さくらトラム】
 
隣の停留場 (電停・駅)
三ノ輪橋方……面影橋停留場 
 
乗換可能駅 (乗換駅には指定されていません)
東京メトロ:東西線……早稲田駅まで徒歩15分 
 
訪問・撮影時
2019年11月
 
 

都電の早稲田駅は東西方向に延びる新目白通り(都道8号線)の中央分離帯上、都電早稲田駅交差点西側に設置されています。
駅舎はありませんが、出入口は大屋根に覆われています。
大屋根の下には飲料自動販売機が設置されていますが、駅構内にトイレはありませんのでご注意下さい。
駅外とホームの間には段差がありますが、出入口部分のスロープで解消していてバリアフリーに対応しています。
出入口の先はホームで、左側が乗車ホーム、右側が降車ホームです。
また、出入口の手前(後方)には都電早稲田駅交差点があります。交差点と出入口の間、左手には駐輪場(有料。定期利用専用)があります。
尚、都電の早稲田駅には駅前広場が整備されていません。バス停留所は新目白通りを東へ約200m、都営早稲田アパート(都営住宅)付近に設けられています。
 
 

こちらは都電早稲田駅交差点東側より西を望む。
手前(東)~奥(西)の道路は新目白通りで、交差点西側(前方)の中央分離帯上に早稲田駅があります。
出入口は中央分離帯に面していて、新目白通りの南北から横断歩道(信号機あり)で駅へアクセスする形になります。
また、駅西側は住宅街で、新目白通りにはマンションやビルが立ち並んでいますが、商店は少ないです。
南西約300mには日本庭園主体の「甘泉園公園」があります。さらに約200m南西には水稲荷神社があります。
そして駅の南西側には、早稲田大学中央図書館など早稲田大学の施設が立地しています。
尚、以前の早稲田駅は現在の新目白通り西行車線の位置(左側)の専用軌道区間上に設置されていましたが、新目白通りの延伸により通りの中央へと移設されました。かつて江戸川橋方面まで線路が延びていた頃は当駅以東(江戸川橋方面)が併用軌道区間(新目白通りは東側から当駅付近までしか開通していませんでした)、当駅以西(三ノ輪橋方面)が専用軌道区間でしたが、高度経済成長期に都電が次々と廃止された際、当駅以東は併用軌道区間だったために廃止され、当駅以西は専用軌道区間だったために生き残りました。都電荒川線が存続決定してから新目白通りが西へ延伸され、当駅~高戸橋交差点の間で荒川線が道路中央を走行するようになりました(現在も同区間は専用軌道区間扱いです)。
 
 

都電早稲田駅交差点より東を望む。
手前(東)~奥(西)の道路は新目白通りで、後方の中央分離帯上に早稲田駅があります。
駅東側も新目白通り沿いにはマンションやビルが立ち並んでいます。商店は一定数あります。北東側の路地を入ると一戸建て住宅も見られます。
約300m先の新目白通り南側には早稲田大学大隈会館と「リーガロイヤルホテル東京」があり、大隈会館の南には大隈庭園と大隈記念講堂があります。
そして、新目白通りを約1.2km東へ進むと東京メトロ有楽町線江戸川橋駅に到達します。
たら・ればの話ですが、もし都電荒川線が江戸川橋まで延びていれば(早稲田~江戸川橋を廃止しなければ)、有楽町線と接続する形になり都電がもう少し便利になっていたかもしれませんが…(まぁ、江戸川橋~東池袋四丁目が有楽町線と競合になってしまいますが…)。
 
 

都電早稲田駅交差点より南を望む。
左(東)~右(西)の道路は新目白通りで、交差点右側の中央分離帯上に都電の早稲田駅があります。
また、交差点の南西角(右前方)にはラーメン店(油そば専門店)・「武蔵野アブラ学会 早稲田総本店」があり、私の訪問時は昼の3時前だったにもかかわらず行列ができていました。
駅南側は住宅街ですが、早稲田大学に近い事から商店も多く見られます。
奥へ延びる道路は、約70m前方のグランド坂通りとの交差点から先、「大隈通り」という名称が付けられています。
大隈通りを道なりに400mほど進むと早稲田大学正門前に到達します。西側には早稲田大学早稲田キャンパスが広がっていて、東側には早稲田大学大隈記念講堂があります。
そして正門前から南へ延びる早大南門通りを進み、早稲田通りに出ると左折して100mほど東へ進むと東京メトロ東西線の早稲田駅に到達します(都電の早稲田駅から約800m)。両駅間は結構離れていて、直接の乗換は不便です。
 
 

都電早稲田駅交差点より北を望む。
左(西)~右(東)の道路は新目白通りで、交差点左側の中央分離帯上に都電の早稲田駅があります。
駅北側は住宅街で、細い路地に沿ってマンションが立ち並んでいます。商店はほとんど見られません。
この路地を80mほど進むと神田川を渡ります。さらに70mほど北上すると豊島区目白台地区へと入り、一戸建て住宅も見られるようになります。住宅街の中、この道路沿いにはスーパー「ダイエー(イオンフードスタイル)」があります。
また、神田川を渡り、駅から北東約400mには肥後細川庭園があります。その約100m北の坂上には目白台運動公園があります。
 
 

乗車ホーム(三ノ輪橋方面)に設置されている駅名標です。
時刻表、路線図、周辺地図、運賃表と一体になっています。
各所には「都電荒川線」より「東京さくらトラム」の方が先に書かれています。
現在の都電の運賃は一律大人170円 (IC 168円) 、小人80円 (IC 84円) です。
また、駅ナンバリングも併記されています (SA 30)。当駅がラストナンバーで、現在、都電荒川線の駅は計30駅となっています。
ナンバリングの英文字も「東京さくらトラム」の「さ (SA)」となっています。
ちなみに都電荒川線で駅ナンバリングが導入されたのは2017年と、都内の路線では相当遅い方です。
そして、「東京さくらトラム」の愛称は浸透しているのでしょうか? 
 
 

都電荒川線の早稲田駅は頭端式ホーム2面1線の構造で、左(南)が乗車専用ホーム、右(北)が降車専用ホームです。番線は付与されていません。
すぐ先で線路が2線(複線)になっていて、降車ホームは複線の右側線路沿い(早稲田方面)まで延びています。
普段は手前の1線で乗降とも客扱いを行いますが、手前に先発電車が在線している時に後続電車が当駅に到着した際は複線上の降車ホームで降車扱いを行い、先発電車の発車後に後続電車が手前の1線に入線し、乗車扱いを行う事になっています。
ホーム有効長は手前のホームも複線部分の後続列車用降車ホームも1両分です。手前のホーム幅は乗車・降車とも一定の幅が確保されていて、転落防止用の固定柵が設置されていますが、複線部分の降車ホームは非常に幅が狭く、何とか車いすが通れる程度です。ゆえに転落防止用の固定柵は設置されていません。
上屋は複線部分の後続列車用降車ホームを含むホーム全体に設置されていて、出入口のスロープ部にも大屋根があるのですが、出入口前や横断歩道には屋根がありませんので雨天時は要注意です。
ちなみに早稲田駅の出入口は早稲田駅交差点に面した東側の1ヶ所のみで、段差にはスロープが設置されバリアフリーに対応しています。
写真は終端部より三ノ輪橋方(西)を望む。
 
 

こちらは乗車専用ホームの三ノ輪橋方(西)より終端方(東)を望む。
右側(南)が乗車専用ホーム、左側(北)が降車専用ホームで、降車ホームは左後方の複線部分まで延びています。
各ホームの先には車止めがあり、その先で乗車ホームと降車ホームが繋がっています。
さらに先にはスロープの出入口があり、早稲田駅交差点へと至ります。
そして、乗車専用ホームの三ノ輪橋方(写真右)には4名分のベンチがあり、出入口スロープ部の南側(写真右奥)には飲料自動販売機が設置されています。
 
 

乗車専用ホームの先端部より三ノ輪橋方を望む。
左(南)が乗車専用ホーム、右(北)が降車専用ホームで、降車ホームは複線部分まで延びています。
乗車専用ホームの先端には乗務員詰所があります。
そしてホームの先に分岐器があり、単線から複線になります。
右側の早稲田方面線路に沿って後続列車用の降車ホームが設置されています。
 
 

こちらは分岐器部分より三ノ輪橋方を望む。
右側の早稲田方面線路に沿って後続列車用の降車専用ホームがあります(写真右奥)。
ホームまでの通路部分には線路沿いに柵が設置されていますが、ホーム部分には柵が未設置です。
また、前述の通り、後続列車の降車ホーム部分は幅がとても狭いです。
 
 

後続列車用の降車専用ホームより終端方を望む。
早稲田方面線路に沿って後続列車用降車ホームが設けられており、その先で早稲田方面線路が三ノ輪橋方面線路に合流して単線になり、正規の停車位置へと至ります。
後続列車用降車ホームからは前方へ通路が延びていて、正規の降車ホームに通じています。
また、後続列車用降車ホームの幅はとても狭いです。線路幅が1,372mmですから、幅の狭さが分かります。
 
 

後続列車用降車ホームより三ノ輪橋方を望む。
線路をサンドイッチしている道路は新目白通りです。
また、少し離れた右側(北側)には神田川が並行して流れています。
この先、左へカーブして沿道にマンションが立ち並ぶ新目白通りの中央を西北西へ走り、やがて神田川が新目白通りに寄り添い、右へカーブすると面影橋駅へと至ります。
 
 

正規の降車専用ホームより終端方(東)を望む。すぐ先に車止めがあります。
左が降車専用ホーム、右が乗車専用ホームで、車止めの先で両ホームが繋がっています。
その先に出入口のスロープがあり、早稲田駅交差点へと至ります。右へ曲がると早稲田大学、東西線の早稲田駅方面です。
尚、もし江戸川橋方面へ再延伸する事があれば(可能性はゼロと思いますが…)、駅を大改造する必要があります。
 
 
あとがき
私が都電の早稲田電停で下車(乗車)したのは1999年、2010年、2019年の計3度です。1999年は都電の乗りつぶしのため、2010年は都電の車窓風景撮影のため、そして2019年は実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。駅は新目白通りの中央部に設けられていますが、構内は割と広々とした印象でした。駅前は神田川のほとりに広がる市街地・住宅街となっていて商店は一定数見られます。早稲田大学に近い事から学生向けの飲食店も見られました。
 
新宿駅からですと山手線外回り(池袋方面)に乗車して大塚駅で下車。駅前に発着する都電荒川線の早稲田行きに乗車して終点下車です。あるいは新宿三丁目駅から東京メトロ副都心線(各停)に乗り雑司が谷駅まで行き、隣接する鬼子母神前駅から都電荒川線の早稲田行きに乗車して終点下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅または東京駅へ。山手線(品川乗換の場合は外回り、東京乗換の場合は内回り)に乗り換えて大塚駅で下車。以降は上記のルートで到達できます。もしくは品川駅or東京駅から山手線で有楽町駅まで行き、有楽町線の和光市方面電車に乗り換えて東池袋駅下車、さらに隣接する東池袋四丁目駅で都電荒川線の早稲田行きに乗り継いで終点下車です。さらに品川下車の場合は山手線外回りに乗り継いで渋谷駅で下車、副都心線(各停)に乗り換えて雑司が谷駅まで行き、さらに隣接する鬼子母神前駅から都電荒川線の早稲田行きに乗車して終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅近くにコンビニがあり、スーパーも「まいばすけっと」が至近距離にあります。一方、飲食店は気軽に入れる店舗がほとんど存在せず、チェーン店は「モスバーガー」くらいです。また、駅周辺にはラーメン屋が点在しており、特に駅前の「武蔵野アブラ学会 早稲田総本店」は行列ができるほどの人気店です。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。都電荒川線を乗り鉄される際は、早稲田駅ですぐに引き返さずに一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:東京都交通局のHP、Google地図、Wikipedia)