【東武】川越工場最終検査?9000系9101Fが出場試運転

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東武東上線池袋口で最古参であり、9000系で唯一リニューアル工事を施工していない9101F。

長年に渡りファンからその動向が注目されていますが、2020年9月23日に定期検査を済ませて出場試運転を実施しています。

以前からファンの間では川越工場閉鎖の噂が絶えず、今回の9101Fが最終施工編成となるかもしれません。

独自のスタイルで長年人気の編成

東武9000系列10編成のうち、試作車として1981年に登場した9101Fでは、ドア配置(車端部座席定員が異なる)・方向幕(営団7000系同様に車端部)・ドアエンジン(当時製造中だった8000系のもの)など、登場から現在まで異なる仕様となっています。

2008年の副都心線開業に合わせて他の9編成がリニューアル工事を施工されたなか、この9101Fはドア位置の違いなどの理由か副都心線直通改造対象から外され、開業直後に有楽町線内限定運用を行ったものの、それ以降は地上運用にて活躍しています。

外装・内装ともに他形式とは多く異なる取り扱いであること・リニューアル工事を施工していないことから検査期限を迎える度に廃車の噂が絶えませんでしたが、新種別設定にあわせて方向幕の作り直しなども受けつつ活躍しています。

2020年9月23日に定期検査を終えて試運転を行い、独自の外観はそのままにピカピカとなって姿を現しました。

8000系もワンマン車を含めて多くの廃車が続いているほか、日光線では20000系列改造の20400型の増加により10000系列が捻出される動きもありました。

9101Fも2021年には登場から40年=不惑を迎えることとなりますが、いよいよ今回の検査こそが最後と考えて差し支えなさそうです。いつまでこの雄姿が見られるかは定かではありませんが、しっかりと記録をしておきたい車両です。

川越市駅周辺では再開発計画

現在、JR東日本川越線・東武東上線の川越駅~西武新宿線本川越駅~東上線川越市駅間について、川越市を主体とする整備が積極的に進められています。これらの整備を行うことで、3駅間の連携強化・慢性的な道路混雑が続く駅周辺の道路網の改善などが行われる計画です。

この計画には、東武東上線川越市駅の駅舎橋上化・西口の新設が掲げられており、川越線の線路と市駅に挟まれた川越工場がこの支障と言わざるを得ない状態です。

東武鉄道・川越市から川越工場の閉鎖・移転などは明示されていないものの、この計画の進展の結果、川越工場が閉鎖~南栗橋車両管区へ検査を集約……という動きが考えやすいところです。

最近では9050型9152Fが東武本線にて試運転も行われており(関連記事)、一連の動きに何らかの関係があるものと推測できます。

このほか、9101Fが入場していた際、川越工場構内ではカバーの掛けられたヘッドマーク掲出も確認されていましたが、今回の試運転では掲げられていませんでした。社員向けの撮影で使用したものか、今後何らかのイベント(来年の就役40周年記念?)を見越したものだったのでしょうか。

一般利用者には目立たない変化ではあるものの、川越市駅西口新設工事は、東上線の歴史を大きく塗り替える一大イベントとなりそうです。

このほかにも東武鉄道では、2020年9月30日の秩父鉄道三ヶ尻線区間廃線による新車輸送経路変更など、本年度は大きな話題が相次いでいます。

今後の正式発表・東上線車両の本線走行・秩父鉄道線内の臨時貨物列車(甲種鉄道車両輸送)など、多方面の動向が楽しみなところです。

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