関東鉄道の乗車券類の調製を行なって来た「井口印刷」が、平成10年頃に乗車券の印刷から撤退し、乗車券類の調製先は「日本交通印刷」に変更となりました。
「井口印刷」調製の券の在庫を払い切った口座から順次切り替わったため、区間によっては「日本交通印刷」調製の券が出なかった口座もありました。
平成12年2月に佐貫駅で発行されました、「佐貫→関鉄線130円区間」の「日本交通印刷」調製の金額式乗車券です。
BJR/てつどう/じどうしゃ青地紋券となりました。
様式は「井口印刷」調製の券を引き継いでおりますが、活字製版から写植製版となったように見受けられ、青地紋ではありますが色合いは異なるため、全く異なった印象を受けます。
この乗車券は入地までの隣接駅間の乗車券で、これまでに申しましたように「井口印刷」調製の券では「下車前途無効」の記載が省略されている例が見られましたが、「日本交通印刷」調製の券では「下車前途無効」の記載が省略されている例は見ておりません。
「佐貫→関鉄線190円区間」の乗車券と同じ区間の小児専用券です。
「小」の赤文字も「日本交通印刷」調製の券では通常に見られる角張った「小」となっています。
この券を購入した時点で、佐貫駅の「日本交通印刷」調製の乗車券は上記の3口座で、入地対応の70円の小児専用券は「井口印刷」調製の券のままでしたが、拙ブログの2007年4月25日のエントリ「関東鉄道運賃改訂~1(運賃改訂前日)」でご紹介いたしましたように、平成19年4月23日の運賃改訂の前日の時点でも、入地対応の70円の小児専用券は「井口印刷」調製の券のままであり、この口座は恐らく運賃改訂前に「日本交通印刷」調製の券に切り替わらなかったものと思われます。
既に佐貫駅には自動券売機が設置されており、窓口で硬券を求めるのは愛好者ぐらいなもので、通常には殆ど売れなかったと見え、かなり日焼けした券となっており、この区間の小児運賃が70円区間となったのは昭和61年8月8日の運賃改訂からですから、もし運賃改訂当初に調製した券が残っていたとしましたら、20年以上設備されていた券となる事になり、先のエントリでご紹介いたしました平成2年発行の券と同じ券と思われますので、この券と比較しても16年以上が経過しています。