LIMAの「ルフトハンザ・エアポート・エキスプレス」に手を入れる 台車とドローバーの自作 | 模工少年の心

イタリアの鉄道模型メーカー、リマ社は、かつて、日本の0系新幹線や103系なども作っていて、世界展開するほど隆盛なメーカーでした。

1980年代後半に会社は他社に吸収合併されてしまいましたが、日本におけるHO、16番鉄道模型の大衆化のためには、このようなリーズナブルな価格の模型をつくるメーカーに残っていて欲しかったなと思っています。

 

そのリマ社製のルフトハンザ・エアポート・エキスプレス(403形4両編成電車)をネットオークションで落札しました。

手元に届くまでの楽しみは、十分に味合わせていただきましたが、いろいろ、放って置けないところがあったので修繕しています。気づいたことを報告する前に、実車について触れたいと思います。

 

ルフトハンザ・エアポート・エキスプレスは、1982年から1993年まで、ドイツのフランクフルト空港とデュッセルドルフ、シュトゥットガルトをルフトハンザドイツ航空の航空便扱いで走行していた列車です。

 

今にしても、実にユニークな列車だと思います。

乗車の際にはルフトハンザの航空便として航空券を取得する必要があり、通常の鉄道の乗車券では利用できませんでした。

また、車内の接客サービスはルフトハンザ航空の客室乗務員による航空便と同等のものでした。

 

現代日本でも、このような航空会社による列車サービスが実現したら、旅の楽しみは大いに増すことだろうと考えてしまいます。

関東の成田や羽田では、適当な列車が見当たらないのですが、関空発でしたら、まず、京都行きの特急「はるか」が真っ先に思い浮かびます。

紀勢本線の白浜行きの「くろしお」も、考慮の余地がありそうです。

(はたしてJALやANAがどう考えるかは、なぞですが)

 

使用された車両は、当初、フランクフルト空港駅 - デュッセルドルフ中央駅間の運行では、DBの403形電車が使用されました。

1990年にはフランクフルト - シュトゥットガルト間でも運行を開始し、この系統では111形電気機関車牽引の客車列車による運行となりました。

電車から、機関車牽引列車への移行というのは、いかにもヨーロッパの鉄道だと思います。


そこで、今回落札したのは、403形電車の方です。

ジャンク品で、下回りに手を入れる必要があることは、あらかじめ承知していました。


動力は、パンケーキ型と称する、モーターと台車が一体になっていて、平ギヤ5枚で結ばれています。

幸い、問題なく走行しました。モーターの装着されている側の床板が折れていましたので、真鍮帯板で骨接して直しました。

つぎに、中間車の1両が台車が付属されていなかったので、調達する必要がありました。

「おゆまる」を使って台車枠を複製しようかと思いましたが、軸受部やボルスターの工作が結構厄介そうでしたので、安易に、日本型の台車の中から似ているものを探すことにしました。

日光モデルのJR西日本、381系用の付随台車用のTR224を使うことにしました。

これだと、軸距2300㎜で、サイズも1/87にすると適当です。

DB403形に使われているのは、当時最新の空気ばねボルスタレス台車で、軸距は2600㎜ということです。

TR224をもう少しいじれば、さらに似せることができると思います。

リマの連結器は、曲線通過性能向上に徹した台車マウントのドローバーが付けられています。

ドローバーの形状は、トイ的な単純なものですが、自作するとなると、けっこう面倒なものです。

台車マウントは諦めて、カツミのドローバーの柄をプラ板を加工して延長し、リマの車両に連結できるようにしました。

 




そして、ボディの塗装です。

塗装前の状態は、下の写真のようでした。

この車両では、ボディ腰部の「ルフトハンザ エアポート エキスプレス」のロゴが入っているところが売りなので、再塗装は出来るだけしたくなかったのですが、状況が状況ですので、せざるを得ないという結論にいたりました。

 

この4連休に塗装作業を行うべく、タミヤ  のラッカースプレーを準備していたのですが、これも色々トラブルがあって完成に至りそうもありません。

塗装については、別にお知らせしたいと思います。