京都の狭軌路面電車「N電」が大阪府内の霊園へ 法要施設として再利用



京都市内の大宮交通公園で静態保存されていた京都市電(1978年廃止)の「N電」こと狭軌1形電車が、8月26日深夜から27日未明にかけ同公園から搬出され、西鶴が運営する霊園施設「ハピネスパーク交野霊園」(大阪府交野市)に移された。

ハピネスパーク交野霊園に移った「N電」。【画像:西鶴】

西鶴はハピネスパーク交野霊園の法要施設として「N電」を活用する方針。9月上旬から外装の塗装作業を始めた。今後2~3カ月かけて内装の修繕作業を行うという。西鶴は「明治時代に誕生し、現代まで生き抜いてきた姿をなるべくそのままに留め、整備が必要な部分もできるだけ当時の状態を再現します」としている。

大宮交通公園から搬出された「N電」。【画像:西鶴】

西鶴などによると、「N電」は日本初の常設営業路線用の電車。133両が製造され、1912年から1961年まで、京都市内の路面電車として北野~京都駅前間を走っていた。引退後は一部の車両が博物館明治村(愛知県)や梅小路公園(京都市)などで動態保存されているほか、各地で静態保存車されている。