南新宿駅【東京都】(小田急小田原線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
東京都渋谷区北部の、代々木や新宿ターミナルにほど近い閑静な住宅街に位置する小田急小田原線の駅で、「新宿」を名乗りながら渋谷区内にある駅、そして複数の路線が乗り入れる代々木や新宿ターミナルに近い立地が仇となって1日平均乗降人員が非常に少なく(2018年:4,023人。小田急全駅中ブービー。最下位は小田原駅の隣駅である足柄駅の3,984人)、都会の中の秘境駅とも揶揄されている、
南新宿駅 (みなみしんじゅくえき。Minami-Shinjuku Station) です。
 
 
駅名
南新宿駅 (OH 02)
 
所在地
東京都渋谷区
 
乗車可能路線
小田急電鉄:小田原線 
 
隣の駅
新宿方………新宿駅
小田原方……参宮橋駅 
 
訪問・撮影時
2019年7月
 
 

南新宿駅の駅舎出入口・改札口です。南西を望む。
左が南側(代々木駅方面)、右が北側(甲州街道方面)です。
南新宿駅は地平駅ですが、ホーム中ほどの部分のみ谷間になっている地形の関係で高架になっていて、高架下に南北方向の道路があり、その西側高架下に駅舎・改札口があります。
道路と改札の間に段差がありますが、南側(左手の写真外)に設置されているスロープによりバリアフリーに対応しています。
 
出入口からすぐの場所に当駅唯一の改札があり、交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が4通路並んでいます。
右端の幅広通路沿いに窓口があり、この幅広通路は有人改札を兼ねています。
改札口の右手前には自動券売機があり、特急券や定期券も購入可能です(定期券は左側の機械のみ)。
そして、改札内の左手には小田原方面1番線ホームへ上がる階段・エレベーターが、右手には新宿行き2番線ホームへ上がる階段・EVが、それぞれ設置されています。
トイレ・多機能トイレは1番線ホームの新宿寄りに設置されています。
尚、南新宿駅構内には売店・コンビニがありません。駅北側(写真右方向)にコンビニがあります。
 
 

南側より南新宿駅を望む。北を向いて撮影。
左右方向に延びているのが小田急線・南新宿駅で、ガード下の左側に駅舎・改札口があります。
尚、南新宿駅に駅前広場は整備されていません。最寄りのバス停留所は駅から約230m南の幹線道路沿いとなります。
 
 

駅前(南側)の様子です。右後方に南新宿駅の駅舎があります。
南にかけての駅前道路は「千代通り」と呼ばれ、商店街が形成されていますが駅前には店舗が少なく、右側はハイツ(集合住宅)、左側はコインパーキングとなっています。そして、皮肉にも駅から遠ざかるほど店舗数が増えます。これは南側に進むと代々木駅に近くなるためです。また、千代通り沿いや東西の路地裏には住宅街が広がっていて、新宿駅から1km程度しか離れていないものの一戸建て住宅も見られます。
そして千代通りを南へ200m弱進み、千代通り入口交差点を左折して幹線道路を東へ200m強進むとJR線の代々木駅および都営大江戸線代々木駅に到達します。
 
 

北側より南新宿駅を望む。南を向いて撮影。
左右方向に延びているのが小田急線・南新宿駅で、ガード下の右側に駅舎・改札口があります。
左側の線路沿いですが、大抵の駅においてこの位置に何らかのビルが建っているであろう一等地に思えますが、当駅の場合は月極駐車場になっています。まぁ当駅の乗降人員が少なく、この場所に商店を設置するメリットがないのでしょう。
 
 

駅前(北側)の様子です。左後方に南新宿駅の駅舎があります。
北にかけての駅前道路に通り名は存在しないようです。沿道には商店が少なく、住宅や駐車場の割合が高いです。路地裏にも住宅街が広がっていて、一戸建て住宅が多く見られます。
そして正面に見える高層ビルは予備校「代々木ゼミナール」本部校のある「代ゼミタワー」で(約300m北)、その右側のビルは「JR南新宿ビル」(約300m北)です。
「JR南新宿ビル」の手前(南)には「JR東京総合病院」があり、奥(北)にはオフィスビル「新宿マインズタワー」があります。
また、「JR南新宿ビル」の東側一帯は「新宿サザンテラス」で、写真右奥には「JR東日本本社」のビルが見えます。その手前には写っていませんが「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」があります。
 
 

下り1番線ホームの側壁に設置されている駅名標です。電照式と思われます。
小田急の新デザインで、駅ナンバリングが併記されています (OH 02)。
 
 

南新宿駅は相対式ホーム2面2線の地平構造(中間部分は高架構造)で、北東~南西方向にホームが延びています。
右(南東)が1番線で下り小田原方面、左(北西)が2番線で上り新宿行きです。
有効長は10両対応です。2019年7月現在、ホームドアは未設置でした。ホーム幅は全体的に相当狭いですが、中央部に少しだけやや広い箇所があります。
両番線とも上屋はホームの端から端まで設置されています。
各ホームともベンチが設置されており、1番線の新宿方の端近く(写真奥)にはトイレ・多機能トイレがあり、1番線新宿寄りには横浜銀行のATMもあります。
そして、各ホームの新宿寄りには下層の地平部にある改札とを結ぶ階段・エレベーターが設置されています。
また、正面の高層ビルは「山野美容専門学校(山野ホールを併設)」で、右奥の摩天楼を思わせるデザインのビルは代々木駅東側に位置する「NTTドコモ代々木ビル(ドコモタワー)」です。
写真は2番線より新宿方を望む。
 
 

1番線より新宿方を望む。少し先に踏切(新宿2号踏切)があり、その左手前に「小田急南新宿ビル(かつてこの場所に小田急の本社がありました)」があり、右手前に「山野美容専門学校(山野ホール)」があります。
新宿2号踏切の先の左カーブで新宿駅地上ホームへの線路(優等列車が使用)と地下ホームへの線路(主に各停が使用)が分岐しますが、1973年まではこの分岐地点に南新宿駅がありましたが、その場所に地下ホーム行き線路との分岐器を設置するため、駅を現在地に移転させました。また、南新宿駅の駅名は1927年の開業時~1937年が「千駄ヶ谷新田駅(千田ヶ谷新田駅の説もあり)」、1937年~1942年が「小田急本社前駅」でした。1942年に小田急(当時の社名は「小田原急行鉄道」)が「大東急」に統合された事から現駅名「南新宿駅」へと改称されました。
 
この先、踏切を通過すると左へカーブして新宿駅地上ホームへの線路(外側)と地下ホームへの線路(内側)に分かれます。そして都道414号との新宿1号踏切を渡ると「新宿サザンテラス」の人工地盤の下を北へ走るようになり、地下ホームへの線路は下り勾配で地下トンネルへと入ります。その後は右側にJR線が寄り添い、程なくして甲州街道をくぐると新宿区に入り、終着駅である新宿駅へと至ります。
 
 

2番線より小田原方を望む。
すぐ先に踏切があり、その先の右側にホームのような構造物がありますが、戦時中の1945年に休止となり、翌1946年に廃止となった山谷駅(さんやえき)のホーム跡かと思いきや、どうやら違うようです。山谷駅跡はもう一つ先の踏切の向こう側、東西方向の幹線道路を超えるガードの手前までの狭い範囲にあったそうで、Googleのストリートビューを見るとその部分は線路脇に若干広いスペースが確保されていました。とすると、写真右の構造物は何でしょうか? 山谷駅が都電荒川線のような千鳥式のホーム配置だったとしたらこの構造物が山谷駅の上りホーム跡と言えるのですが…。
 
この先、住宅街の中を南西へ進み、山谷駅跡を過ぎると幹線道路をオーバーパスして地平区間で南西へと走り続けます。その後、左へカーブすると掘割区間になり、進路を南南西に変えます。そして首都高速4号新宿線と明治神宮西参道入口に通じる南北方向の幹線道路をアンダーパスすると、小田急線における明治神宮への最寄駅である参宮橋駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が南新宿駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。駅は小規模で、確かに乗降客は少なく、また駅前に商店も少なく閑散としていましたが、駅前風景は都会そのもので、なぜこんなに人が少ないのかと驚きました(訪問は土曜日の午前中)。
 
新宿駅からですと小田急小田原線の各駅停車に乗車して1駅目で下車です。優等列車は当駅を通過するので乗らないで下さい。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅または東京駅へ。山手線外回り(品川駅)or中央線快速(東京駅)に乗り換えて新宿駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニがあり、スーパーは約200m北東に「まいばすけっと」があります。一方、駅前に飲食店自体が少なく、最寄りのチェーン店は約200m北東にある「デニーズ」です。尚、約300m~400m東の代々木駅付近には多数のチェーン店があります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。小田急小田原線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は南新宿駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:小田急電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)