ニュージャージートランジット(NJT)のリバーライン。世にも珍しいディーゼル路面電車。
フィラデルフィアSEPTAの話も最後にしますが、今回は地下鉄とSEPTAではないですが、お隣ニュージャージーのニュージャージートランジット(NJT)のリバーラインについて書いてみましょう。
フィラデルフィアには地下鉄もあります。Market - Frankford Lineが東西に、Broad Street Lineが南北に市内を横切っており、ちょうど市中心部で十字に交わります。
Broad Street Lineには支線もありますが、路線の一部をPATCO (Port Authority Transit Co)というフィラデルフィアと対岸のニュージャージーを結ぶ鉄道に貸与し(これもまた複雑な話)、現在の路線に落ち着きました。
Broad Street Lineは川崎重工製の車両が、Market - Frankford Line は旧Adtranz(現在のBombardier)の車両が運行されています。
Market - Frankford Lineは郊外に出ると高架線を走るため、El (Elevatedの略)とも呼ばれています。
Broad Street Line支線の川崎重工製車両
Market - Frankford Line の旧Adtranz(現在のBombardier)車両
ちなみに少なくとも2016年ごろまでは昔懐かしいトークンが使われてましたが、2018年ごろに販売を中止したそうです。
昔のニューヨークもトークンだったと聞きますが、実物は見たことないですね。
SEPTA トークン 裏と表
さて、次は番外編としてフィラデルフィアの川を挟んだお隣、ニュージャージーにあるニュージャージートランジット(NJT)リバーラインを紹介しましょう。
NJTはニュージャージー州の公共交通を担う企業体で、バス・地域鉄道のほかライトレール路線が3つあります。そのうちのリバーラインは2004年に州都トレントン(TRENTON)とフィラデルフィア対岸の町・カムデン(CAMDEN)を結ぶ路線として開通しました。
全長約34マイル(55km)ありますが、もともとCONRAILの貨物線を旅客化しました(現在も貨物列車は運行しています)。CAMDEN市内は路面電車となり、道路を走ります。
この路線最大の特徴は、非電化であることです。つまり、ディーゼル路面電車。架線がない道路を運行する姿は、軽い衝撃です。
車両はヨーロッパのSTADLER製、車内はいかにも欧州っぽい作りです。
カムデン市内のリバーライン。架線がない。
車内の様子。