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          PHOTO:八田駅に停車中の211系K52編成


 JRが発足して早や33年。JR各社が国鉄から引き継いだ、いわゆる「国鉄型車両」も数を減らし、ここJR東海に残っているのは211系0番台車が8両(4×2編成)のみとなってしまいました(中央西線や静岡口で使用されている211系はJR後に製造された5000・6000番台車です。)。

 この211系についても、すでに後継となる車両・315系の導入が発表されており、そう遠くない将来には置き換えとなることから「乗れるうちに…」ということで、相当早いとは思いますが、次、いつ乗ることができるかわかりませんので、惜別の乗車をしてきました(211系0番台車の廃車が決まったわけではありません。)。




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①名古屋(736)→亀山(900) 439M 211系4連【K52編成】
 これから乗車する亀山行きの普通列車は、名古屋駅に9時30分に到着する列車の折り返しとなる列車です。運よく211系の0番台車が到着するか、ちょっとドキドキしたまっていたところ、ラッキーなことに2編成ある0番台車のうちK52編成が到着しましたので、これでなんとかタイトルどおりの「乗り鉄」ができます。

 この時間帯、27分に桑名行き、36分に亀山行き、43分に快速[みえ51号]と立て続けに列車が設定されていることに併せ、桑名駅と四日市駅には後続の快速[みえ51号]の方が早く到着することもあり、だいぶ空いた状態で名古屋駅を発車しました。

 さて、今回乗車する211系については、それまで使用されていた113系の置き換えようとして1985年(昭和60年)に登場した直流近郊型電車で、当初は関東地区に投入され、東海地区には国鉄時代の1986年(昭和61年)に行われたダイヤ改正に伴う快速列車の増発用として4連2編成が投入されました。

 0番台車というのは、いわゆる211系の基本番台車で暖地向け仕様車・車内はセミクロスシートとなっています。内装はJR東日本に残る211系0番台車のブルーに対して赤色の内装となっており、ブルーの内装を見慣れている私にとっては、なんとなく新鮮な感じを受けます。

 名古屋駅を発車した亀山行き普通列車は、JR東海道線・中央線を左手に見ながら進行方向を右手に変えながら進んでいきます。右手に名古屋車両区に留置されているの気動車群を見ていると、まもなく八田駅に到着します。亀山行き普通列車はこの八田駅に約10分停車して、後続の快速[みえ51号]を先行させます。

 その後、亀山行き普通列車は各駅に停車しながら進んでいくのですが、関西本線は単線区間が多いため、駅で反対列車の到着待ちをするケースも多く、非常にのんびりとした乗車を楽しむことができます。

 亀山行きの普通列車というと、桑名駅と四日市駅で大半の乗客が降りて、それから先は車内も閑散な状態に…というイメージがあるのですが、通勤・通学の時間帯のせいでしょうか、車内を見ると意外と乗客が乗っているという感じです四日市駅を3分ほど遅れて発車していきます(四日市駅で反対列車が遅れていたための発車遅延です。)。その後、河原田駅の先で伊勢鉄道線と別れ、河曲、加佐登、井田川と停車し、約3分遅れのまま211系・K52編成は、終点の亀山駅に到着しました


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               PHOTO:211系0番台車の車内





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         PHOTO:クハ車の連結部にはトイレが設置されています。





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         PHOTO:現代の車両と違い柔らかくて座り心地の良いシート





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     PHOTO:0番台車の行先表示は「列車種別」と「行先」が別に表示できます。





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        PHOTO:[参考]こちらは211系5000番台車の行先表示





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        PHOTO:東海道線・中央線と別れて関西本線を進んでいきます。





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          PHOTO:名古屋車両区を見ながら進んでいきます。





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        PHOTO:先頭車は「クモハ211-1」のトップナンバーです





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        PHOTO:八田駅で後続の快速[みえ51号]を先行させます。





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          PHOTO:富田駅に停車中の三岐鉄道の電気機関車





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          PHOTO:最後の活躍を続けるDD51(四日市駅)





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       PHOTO:河原田駅を過ぎると鈴鹿川を見ながらの乗車となります。







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②亀山(924)→名古屋(1032) 5302M 快速 211系4連【K52編成】
 今回の「乗り鉄」は、亀山駅までの乗車で達成しているのですが、ここまで乗車してきたK52編成は、折返し亀山駅9時24分発の名古屋行き快速列車に充当されますので、亀山駅で一度改札を出てから再度、同じK52編成に乗車して戻りました(往路はクハ210-7への乗車でしたので、復路はクモハ211-1に乗車しました。)。

 この列車、列車種別が「快速」ということで、桑名駅の次は終点の名古屋駅なんですが、やはり単線区間を走る快速列車ということで、白鳥信号所、永和駅、春田駅に列車交換のための停車を行いますので、客扱いをすればいいのに…と思いながら名古屋駅まで乗車をしました。


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             PHOTO:亀山駅に停車中のK52編成





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          PHOTO:JR東海は「快速」の表示がブルーです。
※JR東日本は内装がブルーで快速表示が赤、JR東海は内装が赤で快速表示がブルーとなっていますが、何か会社間で対抗意識でもあるのでしょうか…?





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         PHOTO:南四日市駅では伊勢鉄道の車両と交換します。



 名古屋に来た時から「廃車される前に乗らなくては…」とずっと思ってはいたのですが、211系の中でもこの0番台車は中央西線の運用に入りませんので、ずるずると乗車のチャンスが延びのびとなってしまっていたのですが、今回、ようやく乗車することができました。
 後継となる315系が現時点では登場していませんので、今しばらくは、この211系0番台車K51・K52の活躍は続くと思いますが、私にとってはたぶんこれが最後の乗車になるものと思います。



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            PHOTO:さらばJR東海211系0番台車
        ※写真は【K52】編成ですが、本日撮影したものではありません。

【乗車日:令和 2年 9月19日(土)】鉄道コム