夜行列車 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

「鉄道」を趣味の対象として、さまざまに楽しむ活動を記録するブログです。


 新しい内閣が船出した。時代は令和だというのに、閣僚の顔ぶれをみると昭和臭の漂うオヤジ集団だ。デジタル社会だ、働き方改革だ、女性活躍社会だ・・・などと言われても、昭和の感覚から脱却出来ない限り、あまり期待出来ない気がする。
 余談はさておき、昭和に全盛期を謳歌していたものの、今はすっかり廃れてしまった鉄道文化の一つが夜行列車ではないだろうか。庶民の長距離移動手段として、寝台車だけではなく座席車で編成された夜行列車も多数運転されていた。
 上の画像は、14系客車(座席車)で運転されていた急行銀河51号。JR西日本では、この列車名を受け継いだ新しいタイプの夜行列車の運転が始まったが、秩父鉄道でも観光需要掘り起こしの手段として夜行列車を走らせている。

 今回の使用車両は、急行「秩父路」として使用している6000系電車。ご存じの通り、種車は西武鉄道の新101系だが、座席等の車内設備のレベルは14系客車に近いと思う。
 ただ、こと夜行列車に関しては、電車列車と客車列車でだいぶ風情が異なる。走行時に発する音が違うのだ。空調のない旧型客車が、夜の駅に停車した際の「し~んとした、無音に近い世界」。あれは独特の味わいだった。新しい客車でも空調を使わない季節で似た体験が出来る。
 新幹線、高速バス、航空機といった移動手段が主流になり、夜行列車は絶滅寸前だ。さらに最近は、夜間の線路保守作業の問題もあり、夜行列車の復権はないだろう。かくして、記憶のなかでのみ夜行列車は走り続ける。