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2020年9月18日、JR西日本は「WEST EXPRESS銀河」における2020年12月〜2021年3月の運転計画を発表した。

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〈画像:2019年に公開されていた『ウエストエクスプレス銀河』の運転計画(スクリーンショット)〉

【山陽本線をほぼ横断、まるで現代に蘇った「しおじ」に】
現在計画されている運転区間は「大阪駅〜下関駅」、文字通り山陽本線のうちJR西日本が管轄している全区間(下関駅〜門司駅間はJR九州が管轄し、交直流電車・交直流電気機関車でないと入線することができない)を横断する列車となる。この区間を直通する昼行特急は1975年の「しおじ」廃止を最後に途絶えており、山陽新幹線の全通で消えた山陽本線の長距離昼行優等列車が事実上復活することになる。

[ウエストエクスプレス銀河:山陽ルートの概要]
運転期間:2020年12月12日〜2021年3月(2021年春のダイヤ改正前)
運転区間:大阪駅〜下関駅(昼行)
停車駅:大阪駅・三ノ宮駅・神戸駅・西明石駅・姫路駅・岡山駅・倉敷駅・三原駅・西条駅・広島駅・宮島口駅・岩国駅・柳井駅・徳山駅・防府駅・新山口駅・新下関駅・下関駅
斜体下線は上り(下関駅→大阪駅)のみ停車

詳細:https://www.westjr.co.jp/press/article/items/200918_00_ginga.pdf


【解説:1025レ・1026レ・しおじ】
本記事のタイトル・ならびに本文中に登場した列車の列車番号・ならびに列車愛称であり、上記の3列車は大阪駅(新大阪駅)〜下関駅間で運行された昼行優等列車だ。戦前は大陸方面を往来する人々の足として、戦後は山陽本線沿線と東海道新幹線をつなぐ主力列車として鉄道史にその名を刻んでいる。
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〈画像:特急「しおじ」でも使用された583系・489系(京都鉄道博物館にて)〉
特急「しおじ」には151系・181系・581系・583系・481系・485系と国鉄を代表する昼行特急型電車・昼夜兼用特急型電車が充当され、食堂車も併結されていました。
583系は世界初の寝台特急電車「月光」などでも使用される昼夜兼用車両として、昼行特急である『しおじ』でも使用された。京都鉄道博物館に収蔵されている「クハネ581-35」は製造から1975年まで南福岡電車区に所属しており、実際に「しおじ」でも使用されたと考えられる。
489系はJR西日本発足後に臨時運転されたリバイバル列車「しおじ」において使用された車両形式であり、京都鉄道博物館に収蔵されている「クハ489-1」は2002年のリバイバル運転で使用された車両でもある。


[急行1025レ・1026レ]
1025レ・1026レは1939年〜1943年に運転された大阪駅〜下関駅間の昼行急行列車(1942年〜1943年は202レ・203レ)で、日中戦争により大陸方面への往来需要増加に対応するため運転された。1943年10月、戦時輸送強化に伴う旅客列車の削減を目的として実施されたダイヤ改正で廃止された。

[特急「しおじ」] 
1964年10月の東海道新幹線開業時に、当時の終着駅であった新大阪駅と下関駅間を結ぶ特急列車として運転を開始した昼行特急列車であり、山陽新幹線開業後も山陽新幹線が博多までつながる1975年まで運転された。

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