皆様こんにちは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

先週まで忙しかった反動で今日は年休です。久しぶりに模型を広げております。

 

つい先日、性懲りもなくキハ58系の増備車が届きました。もう次のKATOモデルチェンジキハ58系発売まで買わないと言っていたのに…。

 

今回届いたのはキハ58系急行「きのくに」セットです。「きのくに」セットは既に2セット持っておりうち1セットは中身を入れ替えて急行「みささ・みまさか」用に確保していました。なのでこれで3セット目です…。

 

↑こんな大量にあってどうするんだ?

 

今回懲りずに「きのくに」を買ったのは、南海のキハ5501との抱き合わせで比較的手ごろな出品があったからでした。

 

↑我が家のキハ55系初入線はこの南海キハ5501になってしまいました。それと単品のキハ58 400とキハ58 1100も付いています。

 

↑中身です。末期の急行「きのくに」は基本4両+付属2両に、一部南海の2両を併結するスタイルでしたので、このセットで全てが網羅されています。非常に気の利いた出品でした。

 

では早速車両を見てみましょう。

 

↑左は南海のキハ5501/5551 2両セット、中はキハ58単品、右は「きのくに」セットです。単品のキハ58は除外して、セットの車両を見てみましょう。

 

↑急行「アルプス」セット以来の500番台のキハ65です。現車は急行「ちくま/ゆのくに・越後」の廃止により長野から和歌山へ流れてきた511~513が該当します。(513は長野から向日町経由で転入) 和歌山には新製配置の71~73・83・84も居ましたので、500番台が必須というわけではありません。この500番台の模型はこの他にも急行「アルプス」セットや急行「のりくら」セットにも入っているので、比較的入手しやすいと思います。

模型的にはあまりコメントはありませんが、Tomix製キハ58系共通で乗務員室ドアステップが成形色の灰色になっているので、黒に塗装すると良いでしょう。また最近我が家ではTomix製車両にもKATO製のジャンパケーブルを取り付けるのが標準仕様となりつつあるので、これを取り付けることになります。あと、模型のキハ65はKE53ジャンパ栓納め位置がキハ65 初期車の位置です。511~513は位置が違いますので、ジャンパケーブルを取り付ける際に移設すると良いでしょう。

 

続いてキハ28です。

↑単品のキハ28と全く同仕様です。後で述べますが実はこの単品のキハ28はあまり用途が広くないので使い勝手が悪いです。

模型的にはコメントは無く、キハ65と同様乗務員室ドアステップを黒く塗ること、1位側助手席床下の機器箱を切除することくらいでしょう。

 

↑当セット目玉のキロ28 2100番台ユニットサッシ車です。模型の特徴としては、ユニットサッシ以外には機関冷却水給水口が車体中央付近にあり、また床下の機関予熱器が新型になった姿となっています。(床板はキロ28モデルチェンジ車と共用パーツ) よって、キロ28の13次車(190~195)という少数派に該当し、和歌山には2190と2192の2両がいました。私が確認した限り両車ともユニットサッシ改造車で、2192はのちに九州へ転属し末期は快速「シーサイドライナー」で活躍していました。

模型の床板はキロ28モデルチェンジ車の2300番台前期車と共用なので水タンクが新型のFRP製の表現です。しかし、キロ28 2190と2192の現車は水タンクが原形のアルミタンクです。よって気になる方は水タンクを平窓車の床下のものと交換改造する必要があります。

改造が面倒な方は、床板自体を平窓車のものと交換するという方法もあります。そうすると機関予熱器が旧型で機関冷却水給水口が車体中央付近という10次車~12次車の姿となり、キロ28 155~189が該当します。和歌山には2161・2166・2175が居ましたが2166は窓が原形の下降窓のまま、2161と2175は実車を発見できていないのでユニットサッシ化されたかどうか不明です。ご存じのお方がいらっしゃったらご教示いただけると幸いです。よって10次車~12次車にするのは実車の確認が取れていないのであくまで推定の姿になります。

模型的にはユニットサッシ化された姿が的確に再現されていて非常に重宝する製品です。特にコメントもありません。実車は和歌山以外にも向日町や鳥取、高松、大分といった区でもユニットサッシ化されていますので、「きのくに」以外の急行でも使用できるでしょう。ウチでは1両は向日町の2162とし、急行「みささ」に組み込んでいます。

 

↑更に目玉のキハ58 400番台後期車です。便所窓が横長の小窓になった14次車(794~799、1000~1052)がモデルです。14次車はTomixでは色々なセットに入っていますが、急行色で国鉄仕様はこのセットのもののみだったと思います。しかし和歌山に実車は2両しかいませんでしたので、数編成用意するのであれば無理してこれを入れる必要もありません。他に転用することも出来るでしょう。

模型的にはキハ65・28と同じく乗務員室ドアステップが灰色なのでこれを黒く塗ること、1位側助手席床下の機器箱を切除すること、お好みで(ウチでは標準仕様になりつつありますが)KATO製ジャンパケーブルを取り付けることくらいです。

 

次に南海のキハ55を見てみましょう。これは私の専門外なので「さらっ」と済ませます。

↑基本的に国鉄のキハ55と同仕様です。ただ屋根の塗り分けが違うこと、デッキ横の窓下に「南海」の表示窓があること(模型では印刷表現)、客室窓に顔や手を出さないための保護柵があること(模型では印刷表現)、屋根上にアンテナがある事(模型では付属パーツ取付対応)という相違があり、この模型でも再現されています。

 

続いてキハ5551です。

↑国鉄のキハ55系にはない、両運仕様です。富士急が両運のキハ58を製造したのと状況はよく似ています。細かな仕様は上記キハ5501と同じです。

 

ここでおさらいですが、キハ58系急行「きのくに」末期(1985年1月)時点での和歌山機関区のキハ58系構成内訳を見てみましょう。

まずはキロ28からです。

 

↑模型に該当する13次車は2両のみで、床板を平窓車のキハ28と交換して再現できる10次車~12次車は、ユニットサッシ化の確認がとれません。当時の急行「きのくに」の写真はネット上で沢山出てきますが、キロ28の形式写真のようなものは全くありません。どなたか当時そういう追っかけをしていないでしょうか…。 8・9次車は比較的両数も多く、ユニットサッシ化が確認できた車も居ますが、側面の機関冷却水給水口を移設しなければなりませんので面倒です。模型のキロ28ユニットサッシ車は急行「きのくに」に拘らず、他の急行に転用するというのも手です。

 

↑模型は黄緑色の「100番台中期C」に該当します。

 

次はキハ28です。これは相変わらず問題です。

↑当時和歌山には27両ものキハ28が配置されていましたが、模型の9次車に該当するのはキハ28 2387の1両しか居ません。多くは、運転席側窓のバランサー点検蓋が無い6次車(7両)、機関冷却水給水口が車体中央に移った10~12次車(11両)、モデルチェンジ車(8両)となっていました。そのためこの唯一両の2387とするか、複数編成を持つ場合は潔くモデルチェンジ車を選定すると良いと思います。単品でお手頃価格で入手でき加工も必要ありませんので。

 

くどいようですが、Tomix単品のキハ28の姿はありふれているようで実は該当する車両があまり居ません。9次車は一応41両も居ますが、

 

・41両いるが冷房化されたのは29両(7割)にとどまったこと

・その29両の分布が偏っており、約半数を占める12両が水戸に配置されていたこと。

・残り17両の分布は、秋田:1両、美濃太田:2両、宮原:1両、和歌山:1両、鳥取:2両、米子:2両、竹下:4両、大分:4両(1978年)

 

4両づついる竹下と大分を除いて各区1~2両の配置で、キハ28が数両入る長大編成では必然的に数が足りなくなります。しかも不幸なことに、KATOさんも同じロットである9次車を単品で模型化しています。KATOさんが機関冷却水給水口が車体中央によった10次車以降を模型化してくれると良かったのですが…。よってモデルチェンジ車が配置されている区の編成であれば、これを選ぶのが良いでしょう。しかしモデルチェンジ車も分布に偏りがありますので注意が必要です。


↑構成を示したグラフです。平窓単品は丸で囲った1両しか該当しません。よって赤矢印で示したモデルチェンジ車を選定するのも良いでしょう。

 

続いてキハ58です。

↑和歌山は37両ものキハ58が居ましたが、0番台は3両のみです。400番台前期車もおらず、ほとんどが模型ですんなり再現できる車になります。400番台単品は9・10次車に該当しますが通風器が8個になった11次車以降でも大半が冷房化時にデッキ上通風器が撤去されています。また後位側デッキの通風器は別パーツを貼り付けるだけで再現できます。

セットにはレア車の便所窓が横長の小窓になった14次車が入っていますが、和歌山には1031と1032の2両しか居ませんでしたので、無理してこれを使う必要も無いでしょう。それよりもこの14次車が大量にいた新潟、美濃太田、向日町、鳥取の急行用に使うのも手でしょう。またモデルチェンジ車が15両も居ましたので、編成中に2両入れても違和感はありません。よってキハ58はモデルチェンジ車に入れ替え、平窓後期車のキハ58は他に転用しても良いでしょう。

 

いかがでしょうか。キハ28以外は問題ない編成ですね。(キハ28も唯一両の2387にすれば問題は無いのですが) キハ28の機関冷却水給水口が車体中央に寄ったモデルは「氷見線・城端線セット」で模型化しています。キハ28は次数による形態バリエーションがキハ58より多く、多くの形態を用意しないと編成中に何両も入れられません。ぜひとも急行色の単品で0(2000)番台や機関冷却水給水口が車体中央に寄ったモデルを模型化して欲しいところです。

 

またあまり触れませんでしたが、この南海キハ5501/5551を模型化した時には、「次は島原のキハ55両運車やキハ26両運車・冷房車を模型化して、キハ58系も急行「出島」「弓張」なんかを模型化してくれるのかな!!」と期待しましたが、こちらは無いようですね。。。 国鉄の急行と併結して乗り入れるために、国鉄類似の車両を製造したのは「富士急」「南海」とこの「島原」です。しかも各社とも国鉄では片運転台車しかない形式で無理やり両運車を製造するという技を披露しています。残った「島原」のキハ26も、エアサス台車の車がいたり、ヘッドライトがシールドビーム2灯で製造された車がいたり、冷房化されていたりと興味が尽きません。竹下・長崎担当の急行「出島・弓張」は「由布」セットに準じ0番台キロを入れ、キハも「JR四国色セット」で模型化されている0番台冷房キハ28・58を急行色で入れてくれると何セットでも買って他に応用できそうです。まぁ望みは薄いでしょうが気長に待つとしましょう。

 

↑さて、2編成になってしまった急行「きのくに」。すでに和歌山担当の急行「紀州」用の車両も確保してあり、「きのくに」が2つも要りません。編成を組み替えて他の急行に転用しようと思います。さて、何にしようかな。またこの「きのくに」自体も整備しなければ。

 

では次回もお楽しみに!!

 

是非私のホームページ

 

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にもキハ58系各車の解説がありますのでご覧になってください。