SN総合車両所です。

今回は当車両所に所属するDD51型ディーゼル機関車に関連する話題です。
※2020/9/18 一部追記をしました。

DD51は言わずと知れた名機で、客貨とも使い勝手が良くてNゲージでも人気の車両です。 実車が引退時期を迎えているのもあって模型市場も再びホットになってきているのでしょうか、最近ではKATOが愛知機関区仕様を出していましたね。
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NゲージではTOMIX・KATO マイクロエース製品があります。現行のTOMIX製DD51は21世紀初頭に、HGシリーズとしてリニューアルし発売を開始した製品です。

もう初回ロット製造からは15年以上が経過していますが、各社製品を厳密に比較すると後発の他社製品より各部ディテールのスケールバランスや角度が優れていて凄いなあと感じます。当車両所ではTOMIX製を導入し、JR貨物愛知機関区、JR西日本下関・後藤所属の車両を導入・製造中です。今回はそのTOMIX製DD51の唯一の弱点を克服する加工をしていきたいと思います。

唯一の弱点、それは・・・腰が高いことです。
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設計当時のNゲージとしてはやはり限界があったのでしょうが、車高が高くKATO製品と比べて大きく見劣りしてしまい、かつTOMIX製品の良い点を台無しにしてしまっています。ここさえ良ければ・・・ということで加工に入ります。
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まずは車体・動力ユニットを分解し、ウォームギアホルダーを取り外します。
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そしてホルダーを加工します。上部の十字状の突起(赤矢印)を半分ほど取り除き、また側面の張り出している部分をパーティングラインの高さ(黄丸部)まで切り取ります。突起はともかく、張り出し部は台車取り付け爪があるので、パーティングラインから下は必ず残すようにしてください。また加工時はその他の部位も誤って切らないように注意が必要です。
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2020/9/18追記:車両裏に突起が付いているので、それを切除して台車と干渉しないようにします。

加工は以上です。シャフト周りは余裕のある設計なので干渉せず加工は必要ありません。元通りに組み立てます。
加工前後を比較してみましょう。
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理想までは下げられていませんが、それでも1mmほど下がりました。連結器の高さを修正していませんが、それ以外は実車の印象に近づいたように思います。
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右が加工前、左が加工後です。スノープラウやデッキなどの高さを比べると分かりやすいです。
加工後車高があまり下がっていなかった場合、

1.指で押し下げたら車高が下がるが、離すと加工前の車高に戻る
2.押し下げても下がらない

ことがありますが、それぞれ

1.ユニット内の集電バネの圧を下げる
2.1+ウォームギアホルダーの張り出し部分を均等にパーティングラインの高さまで切り取る

ことで解決すると思います。

TOMIXのDD51、ボンネットの造形が素晴らしく、牽引力もあって良い製品です。車高さえ加工してしまえばNゲージ界最高のDD51となるでしょう。同社製品をお持ちの方は試されてみてはいかがでしょうか?(加工時の事故等につきましては当車両所は一切の責任を負いません)

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それでは〜
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