今回は母ちゃんを引率して群馬県富岡市にある世界遺産・旧富岡製糸場へ見学に行ったときのことを振り返ります。たしか一昨年の夏だったか…?

 烏川を渡る上信電鉄の橋梁は上越新幹線や北陸新幹線の車窓から見おろすことができます。もちろんほんの一瞬ですが…。新潟や金沢へへ向かう下り列車なら進行方向左側の車窓となります。


 やってきたのは残暑が厳しいときでした。
 さすがの母ちゃんも感心しながら見学していました。
 このときはいつものように突拍子のないことを言って私を困らせることもないようで私も静かに見学することができました。
 もしかしたら群馬県や栃木県、茨城県の北関東3県は西日本方面の方には馴染みが薄いかもしれませんが、見るべきところは多いです。
 また、明治・大正期の近代産業や建造物に関する遺産も多く、この旧富岡製糸場や足尾鉱山、碓氷峠の旧信越本線跡など訪れるべき場所は意外なほどに多いのです。


 あまりにも暑くて上州富岡駅まで戻る途中のお茶屋さんでソフトクリームを購入して一休み。

 上信電鉄では1日フリー乗車券を購入したので、せっかくだから終点の下仁田(しもにた)駅へと向かいました。




 と、ここで今まで沈静化していた母ちゃん節がいきなり炸裂しました。
「父ちゃん父ちゃん❗下ネタ駅だよう🎵」

「違います❗下仁田」

 慌てて母ちゃんの口を抑えたものの時既に遅く、同じように駅を見学していた初老の夫婦からクスクスと失笑が…ガーン

 群馬県甘楽郡下仁田町(かんらぐんしもにたまち)は群馬県西部にあり、下仁田ネギで有名な町です。
 北側にある安中市の横川などと同様に関東平野の行き止まりといった感じで、内山峠を越えると長野県佐久市となります。


「ほらほら父ちゃん❗父ちゃんみたいに目的もなく徘徊しちゃあいけないって書いてあるよう🎵」

「いや、おれは別に無意味に徘徊してるわけじゃないんだけどね…」

 先刻の初老の夫婦は母ちゃん節に耐えられなくなったのか、必死に笑いを堪えながらどこかへ去っていきました(心の中で謝りました)。

 このときは乗車した列車がすべて西武鉄道から譲渡された車両ばかりで、上信電鉄が自社発注した車両は反対方向へ向かう列車ばかりで乗車することができませんでした。また、JR東日本から107系が譲渡される前でした。
 乗ってきた列車の折り返し高崎行に乗車します。画像右側のぐんまちゃん電車です。



 南蛇井駅ではドアが開くと身を乗り出してホームの駅名標に向かって
「なんじゃいとは何じゃいムカムカ

 慌てて母ちゃんの口を塞ぎつつ座席に連れ戻して小声で
(頼むからおとなしく座っていなさい)
と、諭したものの時既に遅く、他の乗客からクスクスと失笑が…。

 お腹が少し空いたので高崎駅に到着してJR高崎線への乗り換え通路の途中にある立ち食いそば屋さんでお蕎麦をすすっていたら、パトカー数台のサイレンがけたたましく響いてきたかと思うと、数人の警官が猛ダッシュで上信電鉄線のホームめがけて駆け抜けていきました。
 一瞬、母ちゃんの言動を見ていた人が110番したのかと思い私も緊張が走りましたが、救急車は来なかったし別の案件だったようでした。




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 どっちだろう…?
 考えたこともありませんでした。