コロナ禍を乗り越え、満を持して・・
当別荘に「アノ男」が戻ってまいりましたw
お待たせ致しました(※誰も待ってないと思いますが^^笑)
「た」です
(※初めてお読みになる方へ・・ 当別荘唯一の異色シリーズで、ちょっと風変わりなオジサン、「た」なる人物が登場し、彼が行先も決め、独特のw街ブラを繰り広げる企画です)
例年なら”春企画”があるんですが、今年はコロナ禍の影響で中止を余儀なくされ、2020年これが初登場です
・そしてこの「た」企画ですが、おかげさまで今回、30作目となりました(※「た」は、自分のおかげだと思っているw)
今作は近場です。都内を散策してみたいと思います^
久々に現れた↑の男、この駅は~
東急池上線、洗足池駅です(※東京都大田区)
・洗足池駅、当別荘に登場するのは2回目です。
前回は2017年の作『首都圏鉄道初!1日無料デー・池上線の熱い一日』 (vol.267 17.10.25up)でした。この作では当別荘のブレーン・写魂氏と訪ねましたが、今作は「た」とですw。はたしてどんな一日になるのか・・
前回と同じく、この駅で下車して~
駅名になっている池、洗足池の周囲を、前回と同じく歩きます
今回は、3年前の前作の時出来てなかった「博物館」が池のほとりに出来たので、それを見学するために再訪しました。
その博物館とは・・
後程すぐです
まだ池の1/3程しか廻ってないのに、ベンチで休憩する「た」w
この日は朝から猛暑の上、「た」も以前よりは体力もおちてきてるので、まぁ休憩はこまめにw
周囲約1.2km、23区では数少ない「池」です
餌ほしさに「た」へ鯉が寄ってきましたが、「た」は「池」に対して基本的に『養殖場』という認識なので(笑)、もし鯉が彼に捕まれば、確実に”あらい”にされますw
・それはさておきw、前回来た時紹介してなかった像を紹介します、↓です
『名馬 池月の像』
↑写真ではわかりにくいですが名、を刻んだ碑の右後に馬の像があります
池のほとりにある、馬の像ですが・・
アノ源頼朝との縁がある馬です。
その由来は~↓
>安房から鎌倉への途次、ここ洗足池で一夜の宿を営んだ頼朝、そこへ、どこからともなく野生の馬が現れた。
側近が捕まえると、その馬体は逞しく、青い毛並に白い斑点があり、池に浮かぶ月影のようだったという。それ故「池月」と名付けられ、頼朝の乗用馬となった・・
という伝説です
元々は寺領の免田がこの周辺にあり、稲千束分の税が免除されていたから「洗足」という名が付いたという説もある洗足池。
また、日蓮上人が身延山から東国への途次に立ち寄った際に足を洗ったからこの名だという説もあり、湧水をたたえる「江戸のオアシス」を求めて古来から数々の著名人が、行脚の途中で立ち寄っていた同池。歴史を秘めた池です・
(※なので、池の周囲の住所は「千束」)
そんな洗足池ですが、今では緑と水鳥を観察できる、区民のオアシスです・
前述の往時をしのんで、水田も一部つくられています
さてこれから本題に入るんですが、これから見学するのは↑、勝海舟の記念館です。
同池のほとりには勝海舟の墓所もあります(謹写)
数々の著名人に愛された洗足池ですが、この勝海舟にも大いに縁があります。勝海舟も大変気に入っていたこの洗足池、この後資料館のところで詳述します・
池から少し入ったところに↑、洋館があります。
ここが・・
大田区立 勝海舟記念館です。昨年(2019)オープンしました。
この洋館ですが、旧「清明文庫」といいます。
清明文庫は、勝海舟の死後、彼の資産や図書の収集保存、海舟功績の継承等を目的として設立された財団が所有していた”図書館”でしたが、2012(平成24)年に大田区へ移管。区は建物を補修すると共に海舟博物館へと改修、昨年(2019)にリニューアルオープンとなりました
(※国登録文化財)
では入ります~
↑館のロビーなんですが、このロビー、清明文庫の建物の「外」になるんです。というのは、旧文庫は丸々展示室に使うため、受付・事務室やトイレ等を設えるために、洋館の横に細長い”新館”を新築し、その間をロビーにしてるんです。なので↑、洋館の外壁が見えてますよね(※建物間の隙間には天井が渡してある)
洗足池は大田区のちょうど真ん中あたりにあります。羽田空港があり、街工場が立ち並ぶ臨海部から、僕の本拠地、蒲田、そして内陸側には田園調布等の高級住宅街も擁し、「東京の縮図」とも言われる程多彩な顔を持つ大田区。今作ではこの後他区へ移動しますが、また大田区については様々に企画していきます^
そんな大田区に、実は大いにゆかりのある勝海舟、彼はこの洗足池の風光をこよなく.愛し、池の畔に↑別荘「洗足軒」を構えていました。残念ながら戦争で焼失し現存しませんが、先程ご覧のように彼の遺志により墓所が池畔にあります・
では、建物内の展示室に入ります。1F展示室は撮影禁止なので、内部を文で紹介しつつ、海舟の生涯について簡単に纏めたいと思います・
・ご存じ、幕末~明治維新にかけて活躍した志士・勝海舟。幕末、開国へと揺れていた当時の日本、海軍伝習所に入門、後に咸臨丸で渡米、幕臣ながら独自の考え方や人脈で、薩長土肥とのせめぎ合い激しくなる混沌とした日本の情勢の中活躍、薩摩・西郷隆盛との「江戸城無血開城」を協議したアノ会談、江戸を火の海にする事なく明治新政府への政権移譲へ導いたのは有名ですよね・
明治になってからも海軍の発展に力を発揮する一方、最後の将軍・徳川慶喜をはじめ旧幕臣たちや、西郷隆盛らの志士の「その後」をすごく気にかけ、物心両面に亘って数々の援助を行うなど優しい一面もありました。また、日清戦争には反対の立場をとり、中国とは対立ではなく隣人として協調し、一致して欧米と対抗すべきだといった先進的な思想を持った人でした。
明治政府からは爵位も叙せられ、一定の地位を与えられましたが、その多彩な能力ゆえ、敵も味方も多かった海舟、波乱の生涯を、77才で閉じました・
1F展示室では、そんな海舟の生涯を詳細な年表や数々の文物、史料で紹介、見応えのある展示でした
旧清明文庫、2Fもあります
階段を昇ると~
2F入口前に、貴賓室があります。室内にあるのは勝海舟の胸像です。(※2Fは撮影可です)
2Fの展示はこの清明文庫の建物模型等だけで、映像ホールとして使われています。かつては海舟に関する講演会等が行われていたという同文庫、はやくコロナ禍が収まってこのホールがもっと活用される日がきてほしいです・
2Fから見下ろした、新館との境目↑
新館2Fにあった↑、”海舟とインスタ映えしよう”のコーナーw
またゆっくり訪れたい、歴史を秘めた洋館でした・
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つづいては、東横線に乗換え、祐天寺駅下車
渋谷の隣駅、普通しか停まらないけど大きな駅です
この駅で降りた目的は、「た」セレクトの店での昼食と、お寺へ1つ行くためです。
まずは昼食・w
駅から徒歩10分弱で・・
なにやら店頭に、踏切の標識等”鉄道グッズ”で溢れた店が・・
カレー店、ナイアガラさんです
席数10ほどの小さなお店なんですが、店内もかつて国鉄の駅で実際使われていた鉄道用品で溢れています。しかも関東圏だけでなく、全国から集めてました。どうやって調達したんだろう・
鉄ちゃんの間ではつとに有名な店なんですが、来るのは初めてです
カレーが出来ると~
テーブルの横に敷かれた鉄道模型が、厨房からカレーを運んでくれます^
お味もなかなかでした^^
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次は、腹ごなしを兼ねて、さらに駅から歩きます
”お寺へ行く”と前述しましたが、訪ねるのは勿論、駅名になっている祐天寺です。
道路に面した表門は工事中でしたが・・
境内はまったく普段の姿で、静かでした・
(浄土宗)
↑本堂です(※国登録文化財)
駅名では有名な祐天寺ですが、実際のお寺もなかなか立派です。
ここで同寺の概要を・
寺名にもなっている開山者・祐天ですが、江戸中期、元々は浄土宗本山・芝増上寺の高僧でした。.寺伝によると強力な霊力があったといわれ、彼が書いた経文書写を所持する者には数々のご利益があったとか。祐天寺は彼の遺志に基いて弟子が、この地にあった荒廃していた寺院を改修・改名する形で創建(1718)
↑阿弥陀堂
開祖・祐天上人像とともに本尊である阿弥陀如来像があります。創建当時の面影を残す貴重な堂宇です(※目黒区指定文化財)
「地獄の窯の蓋も開く」お盆を前にして、窯の蓋のすぐ横にいる「た」が歩くw
境内にある↑、「かさね塚」
祐天上人が累(かさね)一族の怨霊を化益したという故事にちなみ、その逸話を江戸期、歌舞伎に脚本化して上演したところロングセラーとなり、現在でも演目に。出演者は今も、公演前にはこの塚に来て供養と祈願をするとの事です・
こんなのもありました↑、「仏足」
お釈迦様の足型をかたどったというもので、横の銘文によるとこの石、釈迦生誕の地・インドから送られてきた貴重な石だとの事・
さすが駅名になっているだけある、話題豊富なお寺でした。駅へ戻ります・
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祐天寺のあと~
次の場所へ行くため、渋谷から山手線に乗り継いだんですが、渋谷駅ホームで「た」が、なにか見つけました。「た」の指さすほうを見ると・・
↑『まいったな 2020』w
ホント、その通り
春以来の新型コロナ禍で世の中は大混乱、悲願の招致にやっと成功した東京オリンピックは延期、まさに国中「まいったな」の年となってしまいました・
メトロに乗換え、代々木上原駅で下車
駅から歩5分程で~
「た」提案の↑を見学します
”古賀政男音楽博物館”です。
そして、古賀博物館の隣にくっついているビルは~
”著作権の殿堂”、JASRAC(日本音楽著作権協会)の本部です
この館は3階建てで、1Fは音楽ホール(※行った日はコロナ禍の影響で使用停止中)、2Fは”大衆音楽の殿堂”と題して、過去我が国の歌謡界を牽引してきた作詞家・作曲家、そして歌手たちを紹介しているコーナー。おなじみの歌手や、懐かしのヒット曲のレコードジャケット等を多数展示してます(※2Fは撮影禁止)
そして3Fなんですが、なんと撮影可能!こういう趣旨の館では珍しいです^
さらに内容も大変興味深いものでした、紹介していきます
↑2階から3階へのスロープは、なんと『古賀の私邸の、門から玄関まで』の再現!(驚)
門から玄関までがこんなに長かった・・まさに”豪邸”ですねw
3Fは、古賀の邸宅の部材を出来る限り持ってきて、在りし日の古賀邸を再現しているのがメインテーマの階です。この博物館&隣のJASRACの敷地が、元々古賀邸の敷地でした。そりゃ大きいはず・・
1937(昭和12)年に新築された古賀邸、内部は和洋折衷でした。まずは和室のほうから・
古賀使用の襦袢がそのまま掛かってたりして、けっこう生々しい
彼は和室を、くつろぎの場や作曲活動のほか、趣味の日本舞踊の練習場としても使っていました
この「くつろぎの場」というのを勘違いした「た」は~
まるで自分の部屋のようにくつろいでいました(汗笑)
古賀政男(1904-1978)、日本を代表する作曲家ですね・
現在の福岡県大川市に生まれ、志を抱いて上京。レコード会社の専属作曲家としてスタートし、爾来約5000曲もの唄を世に送り出し、”古賀メロディー”として国民に親しまれたのはご存知の通りです・
つづいては、洋室エリアへ
古賀邸にあった応接セット等が置かれ、ここで新人歌手たちが古賀から直接レッスンを受けていたといいます
なぜか古賀側に座る、あつかましい「た」(笑)
片隅には~
勲三等瑞宝章ほか、古賀の受賞した数々の栄典も展示
また、彼自身、大晦日おなじみの「日本レコード大賞」を創設し、歌手たちの顕彰に取り組んできました
音楽界で初めて国民栄誉賞を受賞したのも古賀です
床材も、↑一部古賀邸で使われていたものを移設するという凝りよう(驚)
彼の生涯を紹介する詳細な年表もあり、非常に見応えのある博物館でした、ことさら音楽に詳しくなくとも充分楽しめます。是非実際に訪れてみて下さい^^
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次は~(※今作訪問箇所多いですw)
今度は小田急で1駅
代々木八幡駅下車
けっこう高い高架に位置します。「た」が好きなエスカレーターが必須の駅(※「た」は”エスカー”と呼ぶ^^笑)
広い山手通りを、少し北へ歩くと~
突如小高い丘と、神社が現れます
駅名になっている、代々木八幡宮です。
本殿はごくふつ~の造りのようです・
1212(建暦2)年、アノ鎌倉の鶴岡八幡宮を勧請し創建、主神は八幡さんなので応神天皇です。同社HPによると、「代々”社僧”の手によって管理されてきた」とあります。写真割愛しますが同社の隣には現在も別当寺「福泉寺」があり、明治の神仏分離令までは一体として運営されてきたようです・
そんな同社ですが、もう一つ特徴が
神社内の森の中に、↑何かある・・
なんと、古代の住居が!
同社内で縄文時代の遺跡が発見され、「代々木八幡遺跡」として渋谷区の史跡にも指定されています(※住居は復元)
現在神社がある丘には、数千年の昔から人々が集まって暮らしていたといいます・
「た」が遺跡の横でニャンコ発見、しかし怪訝そうな顔で「た」を睨むネコ(笑)
大東京の真ん中にある緑の丘、知られざる歴史スポット・代々木八幡でございました・
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「た」に言われるまま廻った(笑)盛り沢山な一日でしたが、ラストに近づきました・
恵比寿駅下車
恵比寿ガーデンプレイスへ行ったんですが、そろそろ1作容量の限界に近づいたので、ごく簡単に纏めますw
39Fにある展望スペースから、曇天の東京を俯瞰しました。
本来なら今頃は、オリンピックで世界中から人が押し寄せ、早朝から深夜まで盛り上がっていたはずの東京・・
しかし今夏は未曾有のコロナ禍で自粛ムードの中、「国難の夏」がどんよりと暮れてゆきます・
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「た」恒例の締めです。またまた移動、なぜか新橋駅ですw
今回「た」が探してきた締めの飲食は、新橋かま田さん。ちょっと和風お洒落目な、おでんをメインとしたお店です
猛暑のあと1日歩いた後の生ビールが旨い(笑)
ビールを飲まない「た」は、いつものように焼酎を飲み干すw
美味しいお刺身とおでんで新橋の夜は更け・・
やがて「た」は、新橋駅からどこへともなく消えてゆきました・w
コロナ禍の影響で本年遅ればせながら初登場となった「た」ですが、秋から懸念される再拡大に備え、夏の間にもう1本ロケをしております。次作は通常の作(笑)を1作挟みますが、その次また「た」が登場します。せっかくのシリーズ30作目のキリ番ですが、1作容量一杯となってしまい、企画的なものを書く余裕が無くなってしまいました。「た」は今後もコロナに負けず頑張る(?笑)つもりのようですので、宜しくお願いしますw
では!