SN総合車両所です。

コロナウイルスの流行に伴い全国の観光列車や臨時列車などが多数運休していましたが、最近になって再開する列車が出てきています。木次線を走るトロッコ列車「奥出雲おろち号」も8月21日に運転を再開しました。最近乗車する機会がありましたので2回に分けてご紹介します。

今回は乗車時の写真を交えながら、乗車をする上での列車の見所を見ていきます。
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奥出雲おろち号の往路に乗車しますが、この日は木次始発ではなく出雲市〜木次の間も片道ながら延長運転する日でした。よって出雲市から乗車出来ます。 
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この列車は3両編成、備後落合方から、
スハフ13-801(トロッコ)、スハフ12-801(控え車)、専用機関車(DE10-1161かDE15-2558) 
で構成されています。往路のほとんどと復路のスイッチバック区間はスハフ13が先頭に立つので、スハフ13には運転台や制御回路が設置されています。 

延長運転で走行する山陰本線の間は機関車が先頭に立ちますが、木次線に入る宍道から進行方向が逆になります。 出雲坂根のスイッチバックでさらにもう2回進行方向が変わります。通常2回、延長時3回進行方向が変わる面白い列車ですね。
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天気に恵まれ景色がとても良かったです。 季節によって様々な風景が楽しめますが、夏の終わりなので黄金色の田園地帯が楽しめました。秋は紅葉の景色が良いのでしょうね。
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木次線は標高700m以上ある所もあり、列車は急勾配を上り続けます(だからスイッチバックもある)。この橋は走行中、最初はかなり上にあるように見えますが、後にこのように見下ろせるようになります。JR西日本でもっとも標高の高い地点を通過し備後落合に向かいます。
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途中出雲坂根では2段式スイッチバックがあります。出雲坂根のホーム自体の行き止まりになっていて、停車中に運転士が移動して方向転換をします。その分停車時間もあるので撮影も可能ですし後述のような沿線の特産品・食事などを購入できます。
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なんといっても目玉はトロッコ車両です。車内は木の椅子で一部の席は窓側を向いています。車内を風が吹き抜け、視界いっぱいに広がる景色を楽しむことが出来ます。
しかし、この季節は沿線の草木の成長が早く、走行中に車体が木と当たることが多いです。ガラスがないトロッコ車両では車内にまで入ってくることもしばしば、運行終了後の車内には木の枝や葉が散乱していました。沿線の風景に見入って顔を車体や柵に近づけていると木の枝に叩かれ怪我をしてしまいますので、ご乗車の際は窓に近寄り過ぎないように気をつけてください。
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トロッコ車両の天井には大蛇のイルミネーションが設置されていて、トンネル通過中は様々な色で光って楽しむことが出来ます。色が次々と変化しますが、このように赤に光る時間はとても短いのでなかなか見られません。

木次線内では駅に停車するごとに、特産品や弁当の販売員が乗車してきたり、トロッコ車両の窓越しに売る人が現れたりします。停車時間がある駅では駅構内で出店を開いていることもあります。一部予約が要る物もあるようですが、乗車中に食事を調達し、風景や列車とともに沿線の味を楽しむことが出来ます。

このように、奥出雲おろち号には楽しむポイントがたくさんあり、鉄道ファン以外の方でも楽しむことが出来る非常に魅力的な列車です。 皆様も機会があれば是非乗車してみてください。

次回は鉄道ファンの視点からこの奥出雲おろち号の車両をクローズアップしていこうと思います。お楽しみに〜

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