3カ月以上全く更新していませんでしたが、ちょっとしたネタを見つけたので書いてみたいと思います。

話は遡ること約半月前、プラレールのルーツがアメリカにあった事が発見された、通称「ちゃぶ台返し事件*」という出来事がありました。経緯をtogetterでまとめてくださった方がいらっしゃるので詳細はこちらからどうぞ↓
https://togetter.com/li/1575570 

*アメリカ発祥である事実により「曲線レールはちゃぶ台に合わせて設計された」という逸話に疑問点が生じた事に由来

僭越ながらこの時に管理人も"発掘作業"に参加してキーストーン(Keystone)社の存在を発見しているのですが、その傍らでこっそりと海外のオークションサイトでとある出品物を落札していました。
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それがまさに前述の作業で発掘されたキーストーン社の鉄道玩具"Tot Railroad"です。「あったらいいな」程度に調べていたらまさかの即決価格のものを見つけてしまい3秒ほど迷ってポチってしまった次第。オーストラリアからの出品でしたが出品者もアメリカから入手したとの事で、まさかそれが更に日本まで渡り歩くとは誰も思っていなかったでしょう。なお落札から到着まで約2週間半かかりましたが、その辺りの話は別の機会に…。

とりあえず開けていきましょう。
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中を開けるとこんな感じ。かなり無造作に詰め込まれていたので箱が若干膨らんでいたくらいでしたが、中身を点検したところ欠品は一つも無かった上にレールの破損も全く無いという非常に良い状態でした。これが60年以上前の製品である事を考えると尚更。

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落札時に確認はしていたものの、説明書も一部破けている以外は特にページも抜けておらず状態は良好でした。レイアウト案が数点載っていて、巻末に商品の説明や単品販売の紹介がある構成。

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肝心のレールは全てベージュ色の成型で、プラレールの祖先と言われているだけあって見た目はほぼ同じですがどのレールも若干プラレールより短い模様。

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それぞれの直線レールに定規を当ててみるとプラレールが216mmなのに対してキーストーンは200mmとの結果が出ました。プラレールの216mmがヤード・ポンド法由来との説もありますが、なぜかアメリカの方がメートル法を採用するという謎な結果に。どうして…。

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ただし幅やジョイント部の大きさは全く同じ規格のため現行のプラレール製品ともこの通りすんなりと繋がります。

肝心の部分が明らかとなったのでレイアウトも組んでみましょう。
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とりあえずパッケージのイラストと同じものを。スロープと車止めが余る以外は全てレールを使用できる構成で、橋レールを使用した立体交差が1箇所あるのがポイントです。

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なお後で指摘されて気づきましたがポイントレールの向きが逆になっていました。上の写真で若干レイアウトが歪んでいるのはここが原因です。

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車両の紹介も忘れていましたが機関車(青)+タンク車(緑)+無蓋車(黄)+有蓋車(赤)の4両入り。この他にも色違いが他のセットや車両単品に入っていたようです。ところでこの車両構成、後のプラスチックレール汽車と同じような気がするのですがまさか……

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なお木製の車輪はレール幅に対してかなり厚めに作られているのでプラレールとは違いあまりスムーズには転がりません。手転がし用なのでこれでも十分ではありますが。

という事で絶版プラレールを通り越して我が家にやってきてしまったプラレールの祖先。既にセット品が複数存在している事が確認されていますが、果たしてそれらも"来日"してしまう日が来てしまうのでしょうか。どこかのプラレール運転会でやたらベージュ色のレールが出てくる事まで起きてしまうのか、気になって朝昼晩夜しか眠れません。

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なお余談ですが最初自宅に不在票が入った時に「オーストラリアからの郵便物等をお届けに参りましたがご不在でした。」と書かれていました。差出人の欄に国名を書かれるのはさすがにこれが初めてです。