Kさん撮影:蒸機現役時代 北海道 1974年 SL重連列車 | D51338の ほぼ蒸機ブログ “NO STEAM, NO LIFE!”

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物心がついた時から蒸気機関車が好き。
1970年代に撮った写真はプリントでわずかに残るのみ(泣)
今は関東近県の復活蒸機を撮影するのが楽しみ。
そんな写真を載せたいと思います。
D51338は故郷、飛騨高山にいたカマです。

まだまだ暑いですね。オリンピックは延期になりましたが、来年も夏にやるのはやはり無理があるのではないかと思います。

さて、今日はKさん撮影シリーズで1974年の北海道、SL重連列車の後半です。遭難騒ぎ?もあったようで^^; 代理投稿 by D51338

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Kです。全16回でお届けしてきました北海道の現役蒸機の写真、今回の1974(昭和49)年8月撮影の重連列車の写真で一旦締めたいと思います。

 

① 幌内線 三笠-萱野 D51234+69699 

このシリーズの初め Kさん撮影:蒸機現役時代 1973/74年夏:終着駅② 幌内線 幾春別駅 分岐駅① 三笠駅 に掲載した幌内線撮影の続きです。

幾春別駅からわずか2,3両の貨車を牽いて降りて来たD51234牽引の貨5682レに、三笠から幌内発の大量の石炭車と、この日は次位に幌内支線運用の69699が連結され、重連となって三笠駅を発車しました。写真は重連の発車シーンですが、発車の前にも列車組成のため何度も機関車が煙を上げてこの信号機の近くまで貨車を引き出していて、遠くからですが音と煙を何回も楽しめたのを記憶しています。

② 三笠駅までの荷の重さに比例してという訳ではないでしょうが、先頭のD51の煙は薄く次位の9600は黒煙です。そういえば先頭のD51234、室蘭本線の栗丘駅の旅客列車の写真をご紹介したときに「幽霊か」と書きましたが、ここでも出会っていますので1974年7月廃車と記した資料は明らかに間違っているようですね。

③ 重連の機関車が通り過ぎたところ。

キューロクの運転席の下の曲線とテンダのリベットが格好いいです。

④ 山積みの石炭車の列を後追いで。

貨車の前から3両目に始まり幾春別からのワム、トラが3両繋がってますが、他は全て石炭車(セキ)です。この写真は貨車の列の中ほどくらいで、もっとずっと長く連なっていたように思います。

⑤ 室蘭本線 栗丘-栗山  D51737+D51 

ここからは①-④の前日に撮影した、室蘭本線の栗丘-栗山でのD51重連貨物列車です。ネガ上ではこのコマの直後に客229レと思われるC5744が写っているので、栗丘17:30頃通過の貨5490レではないかと思います。芦別発東室蘭行の列車なので、石炭列車ですね。

複線の間が広がる所から撮っています。

⑥ 機関車2両のアップです。

この列車も先ほどの列車と同じく、次位機の方がモクモクと黒煙を上げています。先頭のD51737はあの釜石線の急坂を集煙装置を付けて上っていたカマで、1967年に北海道に渡り、岩見沢第一区で現役蒸機終焉の頃まで活躍しました。

⑦ 同じ列車をカラーでも撮影しています。背後の空が赤く写っていますが、時刻的にはちょうどそんな感じだったしょうか。

⑧ この写真はカラーネガが色あせしたので、モノクロで起こしました。足場の位置がすごいことになってますね。

線路に乗っていないといいのですが(苦笑)。

⑨ 名寄本線 上興部-一ノ橋 9600x2 

ここから4枚、実は私にとって一番思い入れのある写真です。

少し長くなりますが思い出話をさせてください。

 

この写真を撮影した3~4日ほど前に、上興部を夕方6時近くに発車するキューロク重連貨物を撮りにK少年はこの地を訪れました。

前年に線路際で撮った写真(D51338さんのお父様に差し上げた、高山機関区出身の79642の写真です)に満足せず(地形的になかなか引きがとれる場所がなかったのです)、せっかく重連を撮るなら反対側の山の斜面から線路を俯瞰してみたいと、同行の母親を下の国道に待たせ一人で山の中に分け入ってみました。

 

よじ登った先には、下を見渡せる位置に林道があったのですが、その日は天気が悪く次第に霧に巻かれ、白い世界の中で重連のドラフト音をただ聞いただけに終わりました。その後暗くなりはじめた林道を駅のある方向に向かって歩きましたが、下の道に出るまでにずいぶんと距離を歩かされ、ようやくたどりついた国道は山をよじ登った場所とずいぶん違うところで、通りがかった車に手を上げ上興部の駅まで乗せてもらいました。

 

駅には母親は戻っておらず、そこからまた別の車に乗せてもらい峠の方に探しに戻り、ようやく母親と再会しました(要するに遭難したと思われていました、大汗)。

 

その数日後、石北本線の網走付近を回ったあとの予定を変更し再度この場所を訪れ、こんどは好天の中、午前中のキューロク重連貨物の撮影でリベンジを果たしたのでした。

⑩ ⑨の写真は煙は良かったのですが、手前に流れて機関車が陰になってしまいました。

ここでは列車はスッキリ見えましたが前補機の煙は薄目で、

⑪ 次のコマもドローン撮影みたいでいい感じなのですが、煙はさらに薄目になり、

⑫ ようやく煙が出だした頃には、ずいぶんと後追いの角度になってしまいました。

というわけで、プロカメラマンならもう一度撮り直しなのでしょうが、K少年にとっては十分すぎるほど強烈なインパクトを残す思い出となりました。

 

遭難騒ぎで予定していた19時頃の名寄行きの列車に乗れず、上興部の駅で23時頃の終列車まで待つことになり、駅事務室に入れていただき、そこのテレビで放映されていたずいぶん大人なアニメ(クレオパトラ、でしたか)を駅員さんと一緒に見たことも覚えています。

 

以上、皆様お楽しみいただけましたでしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

K少年の北海道の現役蒸機の写真、既に8割以上はご覧に入れたかと思いますが完全に出し尽くした訳ではなく、あと7~8回分くらいのネタは残してあります。

 

来年以降「普通の夏」に戻ったときの、あまり多くない方が嬉しいのですが新作ネタが切れた時の埋めネタにとっておいて、機会を見てご覧いただこうと思います。よろしくお願いします。