番外 現在は何れも「させぼ号」系統で運行されてます、西肥バス元「コーラルエクスプレス」三菱車2台 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、現在西肥バスが運行します昼行の高速路線バスは「させぼ号」系統(福岡~ハウステンボス線を含みます)及び長崎~佐世保線のみとなっておりまして、それ以外の路線も後述の夜行を含めましてかつては存在しておりましたが、残念ながら廃止されております。
 
 現在の使用車両は、いずれの路線も全車三菱ふそうの車両となっておりまして、最も新しい車でしたら上の画像にもありますように平成31年に導入されましたエアロエースの2台(画像1・F650(西肥バス100周年ラッピング)、画像2・F649、2TG-MS06GP)が最も新しい車両ともなっておりまして、車両の若返りが図られております。
 
 
 そんな「させぼ号」系統専用車には、かつて存在しました夜行高速路線バスとして使用されておりました車も2台転用されておりまして、座席がこれまでの独立3列シートから4列シートに改めまして転用されております。今回は、その「させぼ号」系統に転用されました元夜行用2台に関しまして皆様にご紹介してまいります。尚、先述のように掲載車両はいずれも三菱ふそう車でもありますので、形式記載に「三菱」は省略させていただきます。
 

 (F534・PJ-MS86JP)

 

 (F551・BKG-MS96JP)

 

 

 「させぼ号」系統に使用されております元夜行専用車は、現在は上の画像にもありますように「ハイウェイエクスプレス(HIGHWAY EXPRESS)」の表示となっておりますが、以前はいずれも「コーラルエクスプレス(CORAL EXPRESS)」と称されておりまして、かつて西肥バスが運行されておりました夜行高速路線バスの愛称でもありました。また、画像にもありますように固定窓となっているなど、かつての名残も残しているのが特徴であります。
 
 
 まずは、「させぼ号」系統及び西肥バスでも唯一のスーパーハイデッカー車でもありますエアロクィーンことF551(BKG-MS96JP)からのご紹介であります。

 この車は、平成21年に上の画像にありますように「コーラルエクスプレス(大阪線)」の専用車として導入されたものでありまして、以来廃止されるまで専用車として運行されてきました車であります。導入の経緯は、先々代にあたりますMS7形式の置換に伴うもの、当時施行されました大阪地区の排ガス規制強化に伴うものでありまして、そう言った事から導入へと至っておりました。
 
 しかし、夜行としての期間はわずか4年ほどでありまして、平成25年9月末に大阪線が廃止されましてからは、以下画像にありますように熊本線「さいかい号」に転用されまして運行されておりました。
 
 けれども、今度は翌平成26年9月末に「さいかい号」が廃止されまして、その後4列シート化を施しまして、現在は「させぼ号」系統に運行されております。当初は、以下画像にもありますように仮眠室も残した状態で運行されておりましたが、
 
 その後、仮眠室は撤去されまして、荷物置き用のトランクに改まっております。そう言った事から仮眠室がある証でありました小窓の姿も見られなくなっておりまして、撤去されている事も見ていてお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 ちなみに、この車は次回ご紹介しますが、実は最終運行を知らない車でもあります。と言いますのも、大阪線廃止時には整備中でありましたし、熊本線でも最終便に使用されていなかった事から、結果最終運行を知らない車となっております。本当に、この車にとりましてはドル箱路線の「させぼ号」系統に転用されている訳でもありますし、上の画像にもありますように「ハイウェイエクスプレス」の表記に変更しておりますので、このままこの路線で全うできる事になりそうではあります。
 

 次は、同じく「させぼ号」系統専用車として転用されておりますエアロバスのF534(PJ-MS86JP)をご紹介してまいります。
 
 この車は、平成19年に上の画像にあります「コーラルエクスプレス(名古屋線)」の専用車として導入されまして、平成23年の廃止まで専用車として運行されておりました。その後、大阪線に転用されましてF551とともに運行されておりましたが、平成25年9月に廃止されまして、廃止後は以下画像の「さいかい号」に転用されまして運行されておりました。ちなみに、大阪線廃止時はこの車が最終運行を務めておりまして、最終日に大阪へ走った姿が懐かしい所でもあります。
 
 (「さいかい号」運行時)

 しかし、「さいかい号」としての期間もわずか1年ほどでありまして、平成26年9月に廃止されまして、最終便をこの車が務めておりました。その後は、貸切登録されまして貸切車として使用されておりましたが、貸切としての使用頻度はあまりなかったようでありました。
 
 (平成27年撮影、貸切登録時)

 そして、平成29年頃にこの車はF551と同様「させぼ号」系統に転用されております。それにしても、この姿を見ますと他の「させぼ号」系統の三菱エアロバスと変わらない印象さえも感じさせられますが、この撮影時には夜行時代の名残でもあります固定窓や、「ハイウェイエクスプレス」ではなく「コーラルエクスプレス」の表記がかつての姿を偲ばせる所でもありました。
 
 (平成29年撮影)

 尚、「させぼ号」系統転用に伴いまして、4列シート改造及び仮眠室も撤去されまして荷物置き用トランクとなっております。その証としまして、仮眠室時代にありました小窓がないのが特徴ではありますが、利用者の中には大きなスーツケースを所持される方もいらっしゃる訳でしょうから、そう言った方のためを思いますと撤去もわからなくはない所でもありましょうか。
 
 現在は、上の画像にもありますように「ハイウェイエクスプレス」の表記に変更されております。やはり、先述のF551もそうでしたが、夜行用の証であります「コーラルエクスプレス」の表示が見られなくなった事に関しましては正直残念ではないかと思います。しかし、夜行路線から撤退している今となりますと、証はいらなくなる訳でもありましょうから、そう思いますと仕方がない所ではありましょうか。
 

 今回は、「させぼ号」系統に使用されます元夜行用の2台をご紹介しましたが、先述のように「させぼ号」は安定している事もありまして、これら車にとりましては「ハイウェイエクスプレス」に変わった事でこのままこの路線で全うできる事になりそうではあります。これら車も、特にスーパーハイデッカーでもありますF551に関しましては売却では?とも思われてもいたほどでしたので、それを乗り越えての「させぼ号」系統に転用されました現在でもありますので、とにかくこれら車に関しましても福岡~佐世保方面を引き続き元気に走っていただきたいとも思います。