トロッコわっしー号の乗車記です。
概要と車両についてはその①でお伝えしています。
 
■きっぷ購入の注意点
トロッコに乗車するには事前予約制の整理券が必要です(大人520円、小人260円)。
整理券は1ヶ月前の11時から購入することができます。
発売箇所は、わたらせ渓谷鐵道の相老、大間々、通洞の各駅と、桐生駅構内の観光案内所「ゆい」ですが、現地に行くことができる方は限られます。
 
その他の発売箇所は、JTB、日本旅行、近畿日本ツーリスト、東武トップツアーズの旅行会社4社、ローソン・ミニストップにあるLoppi端末となっています(上り列車に限っては、東武日光・鬼怒川温泉駅のツーリストセンターでも購入可)。
旅行会社で購入すると、1件1,100円の取扱手数料がかかるので、わたらせ渓谷鐵道の沿線以外の方は、Loppi端末での購入が一般的です(Loppi端末でも1枚110円の発券手数料がかかります)。
 
空席がある場合に限り、当日券も発売するということでしたので、十分な空席を確認したうえで、相老駅で当日券を購入。
すると何と硬券だったりして!!
裏面には、当日初めて売れた券であることを示す、赤鉛筆の印がついていて、二重にびっくり。
 
 
券面が相老からになっていますが、桐生から乗りたいと告げると、まったく問題ないとのこと。
往復するだけでモトがとれる、わたらせ渓谷鐵道1日フリーきっぷ(1,880円)も同時に購入して準備万端です。
 
ここで1点注意点が。
JR線や東武線なども乗れる「ぐんまワンデー世界遺産パス」という魅力的なフリーきっぷがあり、こちらでもわたらせ渓谷鐵道の桐生~沢入間に乗ることができるのですが、桐生~沢入間であってもトロッコ列車には乗れません(乗車券としても使えません)!
トロッコ列車に乗る場合には、乗車券から購入する必要がありますので、十分にお気をつけください。
 
 
■桐生駅
「トロッコわっしー号」の始発駅である桐生(きりゅう)にやってきました。
桐生駅はJRが駅管理をしている、JR両毛線との乗換駅。
わたらせ渓谷鐵道ではSuicaは使えませんので、乗り換えの際には面倒でも一度改札口を出たほうが良さそうです。
 
桐生駅では、JRの自動券売機で「わたらせ渓谷鐵道フリーきっぷ」を買う事ができますし、改札口から50m先にある観光案内所「ゆい」ではトロッコの当日券も取り扱っています(空席がある場合のみ)。
 
 
トロッコわっしー号」の乗車位置は1ヶ所のみ。
混雑時にはここに並ぶことになりますが、ホームを見渡しても乗客は4~5組程度。
今日は、並ぶ必要もなさそうです。
 
 
折り返しとなる「トロッコわっしー号」が入線してきました。
 
 
運転士さんとアテンダントさんが協力して、車内清掃や除菌などを行っています。
 
 
 
■桐生駅出発
桐生駅を出た列車は、JR両毛線の線路を逆走していきます。
1.7km先の下新田信号所までは、JR両毛線の線路を間借りしているからです。
 
その途中、渡良瀬川を渡っていきますが、このダイナミックな景色もトロッコ列車ならではです。
 
 
鉄橋を過ぎると間もなく、JR両毛線との分岐点に差し掛かり、いよいよわたらせ渓谷鐵道に入っていきます。
 
 
相老(あいおい)、大間々(おおまま)と停車していきます。
相老駅には東武鉄道が乗り入れており、特急「りょうもう」号も停車するので東京方面からのアクセスは便利ですが、「トロッコわっしー号」は桐生駅始発となるため、グループでも座席が離れてしまう可能性もありますので、注意が必要です。
 
大間々駅には、本日運休中のもう1つのトロッコ列車である「わたらせ渓谷号」がお休み中でした。
両端は元JRの12系客車ですが、中間のトロッコ車両の部分は京王電鉄の5000系電車からの改造という異色の編成です。
 
 
■大間々駅~水沼駅
大間々駅を出ると、だんだんとローカル線っぽくなってきます。
大間々の次の駅は上神梅(かみかんばい)
 
通過駅なのですが、トロッコはスピードを落とし、駅舎が国の有形登録文化財になっていることを解説してくれます。
駅舎は1912(大正元)年建築、昭和初期増築とのことで、苔むした屋根、傾いた木製の改札口、地元の方が手入れしているであろう植木などがいずれもいい味を出しています。
 
 
トロッコ列車には、蝶やハチ、トンボなども、気の向くままにご乗車されます。
ムシが苦手な方には、厳しいでしょうか。
 
 
本宿駅を過ぎると、右手には渓谷が見えてきます。
紅葉シーズンには、きっと美しいことでしょう。
 
線路沿いに木が茂っているところが多く、列車も徐行しない為、木の隙間から眺める感じです。
 
 
列車は水沼(みずぬま)に停車。
駅には日帰り入浴施設の水沼駅温泉センターが併設されています。
実はこの温泉施設は、わたらせ渓谷鐵道が経営しているのです。
 
 
停車時間を利用して、駅前に出てみます。
 
 
飲料の自動販売機にもわっしーのイラストが描かれています。
 
 
 
■うさぎとかめ
花輪(はなわ)は通過となりますが、列車の通過にあわせて「もしもしかめよ~、かめさんよ~♪」と「うさぎとかめ」の童謡が流れます。
ここは、童謡「うさぎとかめ」を作詞した、石原和三郎さんの出身地とのこと。
 
 
ホームには、うさぎとかめの石像が建立されています。
 
列車は次の停車駅、神戸(ごうと)を目指します。
最終回、その③ では、神戸駅~終点の間藤駅までの様子をお伝えいたします。