Go toキャンペーンに見られる台湾と日本との考え方の違い | 模工少年の心

今日は(も)、鉄道ネタではなく、申し訳ありません。

日頃感じている自分の思いを、よかったら聞いてください。

 

全世界で猛威をふるっている新型コロナウイルスに対して、いち早く中国・武漢で未知のウイルスが発生したことに気付き、迅速かつ効果的な対策を行い、被害を最小限に抑え込むことに成功したのが台湾です。

 

こうした台湾から、コロナの収束した後の経済対策に関する考え方でも、日本が学ぶべきことがあることをニュースで知りました。

「台湾版Go toキャンペーンがうまく運んでいる。」と、現地から状況を伝えるテレビ番組を見ました。

 

「台湾政府の賢いお金の使い方」

台湾では、コロナで弱ったところにお金が回るよう、集中して景気回復のための手立てを講じています。

たとえば、コロナ以前インバウンド客がほとんどで、現在は閑古鳥の泣いている観光地を回る観光バスのバスツアーを無料にするなど。

 


スタートの時期とか、運営の不透明さとか、日本のGO TOトラベルには、問題点があったことは確かです。

そういうこともありますが、本質的に、その事業の背景にある哲学の有無が、台湾と日本との最大の違いだと思います。

 

考え方の出発点は同じだったのかもしれません。

 

日本では、経済アナリストと言われる人達が、どの人も繰り返し、同じようなことを言っています。

コロナが収束しても、もう元へは戻れない。

話題になるのは、AI、ICT、電子決済、デリバリー、おうち時間関係商品、マイクロツーリズム。

言うことは、決まって「これからの売れ筋は、これです。」

ワイドショーの新商品案内や、賢い消費生活の知恵みたいなコーナーも連日、朝から晩まで、そればかりです。

 

これからの社会が、持続可能な社会になっていくということは、コロナの前から言われていて、そういう流れになることは、アナリストでなくても、誰でも分かることだと、思います。 そして、そのこと自体、悪いことではないし、コロナ禍をバネに、一層進展していくことが望ましいのは言うまでもありません。

インバウンドに頼り過ぎところなど、変化が求められることは、沢山あると思います。

 

「機を見るに敏」という言葉があります。

「目端が利く」とは、「眼力が極めてあり機転が利くこと」「ものごとの全てに抜け目なく行動が素早い」、「時期を逃さない」という意味です。 

ビジネスモットーとして、非常に重要視されている行動様式です。ビジネスに携わる人には、不可欠な素養であることは、間違いありません。

 

そうしたビジネス活動の前提として、コロナのような思いも寄らない原因で歪められた経済状況に対しては、それを元へ正すための経済方策があって然るべきではないかと思います。

 

この4月以降、ずっと自分の心の中にくすぶり続けていていた疑問でした。

今のこの状況は、急に経営不振に陥った企業には、理不尽な、という思いしかないことでしょう。

コロナで疲弊したところに、金を注ぎ込み、一旦コロナ前の状態に戻して、それからは、自由な競争でしのぎを削る。

 

そうすることで、誠実で社会不安のない、信頼ある社会になると思います。

目先の利益も大切ですが、他に、もっと大切なことがあることを、経済学に携わる人たちから発信してほしいと思います。

 

不勉強で、現代の経済学が何を目指しているのかなど、わからないのですが、経済学にとっても、このコロナ禍からの脱出にどういう貢献ができるか、学問の真価が問われる時でもあると思っています。