伊予鉄道10月1日運賃改定 市内電車と初乗りは10円値上げの170円に



伊予鉄道(愛媛県)は8月25日、電車とバスの運賃改定を10月1日に実施すると発表した。平均3.3%値上げする。

伊予鉄道の路面電車と郊外電車。【画像:もんぬ/写真AC】

電車は市内運賃(均一制)と初乗り運賃(3kmまで)を10円値上げの170円とし、対キロ区間運賃も営業距離に応じて一部区間の運賃を値上げする。定期運賃は郊外電車の一部区間で値上げするが、市内電車は据え置かれる。

このほか、蒸気機関車風のディーゼル機関車がけん引する観光列車「坊ちゃん列車」は200円値上げして1乗車1000円に。シルバー定期は1カ月のみとし、購入できる対象年齢を満75歳以上にする。ただし自動車の運転免許返納証明を提示する場合は満70歳以上、経過措置として1951年以前に生まれた人はシルバー定期の対象とする。

このほか、伊予鉄バスも10月1日に平均8.341%の運賃改定を実施する。初乗り運賃は市内中心部で170円とするが、郊外部は160円据え置きになる。対キロ区間運賃は営業距離に応じて各区間の運賃を値上げし、定期運賃も改定片道運賃に基づいて算出するため値上げとなる。リムジンバスは現在の150円を130円値上げして280円になる。

伊予鉄道は昨年2019年10月の消費税率変更にあわせ、旅客運賃の上限変更の認可を受けたが、初乗り運賃と対キロ区間運賃は税率変更前のまま据え置いていた。同社は各路線の維持確保やバリアフリー化、老朽化した設備の安全投資のため、運賃を改定するとしている。