去る日曜日、SNSのつながりで「トライク」、すなわち三輪自動車の中でも比較的バイク寄りの車に試乗する機会に恵まれましたのでその模様をお目にかけたいと思います。
当日は他の参加者とともに道の駅に集合し、津山市のバイク販売店「パドック」さんへ。


ここでは各種トライクを扱っていますが、今回の試乗対象はカナダの重工業メーカー・ボンバルディア傘下のBRP(Bombardier Recreational Products)社の前2輪・後1輪「リバーストライク」とも呼ばれる構成のものです。


カンナムライカー(600/900cc)と

カンナムスパイダー(1300cc)の2車種があります。


なお、鉄道ファンの立場で「ボンバルディア」と聞くと岡山電気軌道9200形「MOMO」などが連想されて親しみを感じます。

閑話休題。
試乗申込書に必要事項を記入。
誓約書の文章に緊張が高まります。


私が試乗したのはライカーの900ccモデルです。

試乗に先だって操作のレクチャーを受けました。

グレーのボタンを一度押し、ブレーキペダルを踏みつつスロットルを前方にひねった状態で再度押すとエンジンがかかります。
エンジンの停止は赤いスイッチの上側を押します。

ウインカーはハンドル左手のスイッチで操作しますが、曲がり終えてハンドルを戻したら自動的にキャンセルされます。

サイドブレーキは左膝の辺りにあり、つまみを下に180度回すと解除されます。

ミッションはライカーの場合、スクーター同様のCVTが搭載されており、ミッションケース左側から生えるレバーを手前に引くとバックギアに入ります。

続いて安全な場所で練習走行。
大型自動二輪登録ながら免許的には四輪車の扱いでヘルメットの着用義務はありませんが、メーカーならびに販売店では着用を推奨しています。
安定性のある3輪かつ普通免許対応ゆえ「普通のバイクより家族の理解を得やすい」「ある夫婦の旦那さんが最初購入し、後ろに乗せてもらっていた奥さんが乗りたくなって自分用にもう1台購入した」などのエピソードも聞くことができました。



最初の説明の中で「バイクに乗ったことのない人のほうが上手く動かせる」とのことで、曲がるときは車体を傾けるのではなく、クルマと同様にハンドルを左右に動かします。
自分以外の参加者はバイク乗りの方で、「曲がる時につい体重移動してしまう」との声もありました。
ライカーにはパワステが備わらないのでハンドル操作は腕力を要し(仮に一日乗ったなら腕がパンパンになるかも)、同じくパワステなしの自分の車のハンドルが軽く感じたほどです。
ブレーキは四輪車同様フットペダルで3輪に作用しますが、エンジンブレーキが思いの外よく効くので、自分が運転した限りでは停止間際のとどめ刺しで踏んだ程度でした。

続いてスタッフの運転で路上へ。
バイク(のような乗り物)のタンデム乗車も初体験です。間違っても落ちないよう、シートのグリップを握る手に力が入ったものの(笑)、同乗者として「こけない」という安心感は3輪ならではです。

お店に戻ったタイミングで雨が降ってきました。

雨上がりを待っていよいよ自らの運転で奥津湖までプチツーリング。
自転車や最高速度15km/hの農業用トラクターならともかく、原付を含めバイクの運転経験をほとんど持たない私にとって走行風をダイレクトに受ける感覚も初めてのこと。メーターが示す以上のスピード感でアクセルを開けるのが怖いほどでしたが、機会あればまた乗りたいと感じたのも事実です。

帰り際にお店の方がカタログを出してくれ、もちろん頂きました。

今回試乗させて頂いたライカーの900ccモデルについてTwitterを見ていると、「乱暴な加速で初心者にはおすすめできない」などと恐ろしいことが書いてありました(汗)

ともあれ、貴重な機会を提供下さったパドックさん及び関係各位にはこの場を借りて御礼申し上げます。