皆さんこんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

最近は車両が増える一方で加工も順次行っていますので、油断するとレビューする前に改造の餌食になってしまいそうです。今回はTomixさんのJR四国シリーズを見てみたいと思います。

 

↑うちには長らく模型再開した5月に新品で買った「土佐」「うわじま」編成のみいましたが、最近AmazonでJR四国色セットを入手しています。また、ケースには帯紙に隠れて見えませんが、中古で買った旧製品の急行「よしの川セット4両」が隠れています。

 

↑「土佐」セットの3両です。キロ格下げ車は、2100番台キロのユニットサッシ車の格下げ車がモデルのようです。

 

↑急行「うわじま」セットです。キロ格下げ車は、断面がキハ65と共通になったキロ28 2309~とキロ28 2508~を格下げした車がモデルのようです。

 

各セットともこのキロ格下げ車が目玉商品のようです。では他の車も含めて並べてみましょう。

 

↑地味に大量になっています。Tomixさんはなぜ四国色のバリエーションをこんなに沢山出すのでしょうか? そろそろ真面目に次の急行色の展開を考えてほしいです。

 

まずは急行「土佐」セットです。

 

↑「土佐」セットはキハ58ではなく、台車がDT31系になったキハ57を入れています。四国では国鉄末期のキハ185系投入によりキハ57は優先的に廃車になりましたが、JR四国には何故かキハ57 19・22の2両が継承されました。これを模型化しています。キハ58系0番台冷房車と同じボディ(乗降ドア下部の丸窓が無い、運転席側窓のバランサー点検蓋が無い)が的確に再現され、更にキハ57をモデルにしていることもあり正面のKE53栓納めの位置も左右離れた位置にあるタイプとなっています。但しこれと同じボディーを使ってキハ58 0番台としているのでこのジャンパ栓納めの位置が仇となっていますが…。

 

↑キロ28 2100番台のユニットサッシ改造車を格下げしたキハ28 5200番台を選んでいます。これに該当するのは、

 

キハ28 5209(元キロ28 157→キハ28 5014)

キハ28 5210(元キロ28 2159)

キハ28 5212(元キロ28 2183)

キハ28 5213(元キロ28 2189)

キハ28 5215(元キロ28 2203)

キハ28 5219(元キロ28 2201)

 

ですが、5215と5219のタネ車となったキロ28 2100番台は後期ロットのため便所窓が横長の長方形になっています。よってそれ以外の4両が該当します。

 

↑キハ65は車両による個体差があまりありませんので、なんでもOKです。厳密にいうと正面のKE53栓納めの位置からキハ65 1~13にしかなりませんが…。

 

次は急行「うわじま」セットです。

 

↑キハ58は、0番台冷房車でスカート付きという四国特有の形態をモデル化しています。スカートの形状は実車はモデルチェンジ車用と若干異なりますが、雰囲気は出ていると思います。(少なくともKATOのキハ65のスカートよりは良いと思いますが) ただ、ボディーは「土佐」セットでキハ57を模型化したものと共通になっていますので、正面のKE53栓納めの位置が異なってしまいます。KATO製のジャンパケーブルを取り付ける意思があるのであれば、その際に直すのが良いでしょう。

 

ちなみにスカート付きの四国のキハ58平窓車は…

 

キハ58 194

キハ58 301

キハ58 304

キハ58 307

キハ58 665

 

を確認しています。このうちJR化後に高松で急行運用に就いたのは304と307で、同封のインレタもこの2両となっています。

 

↑キロ28の車体断面変更車を格下げしたものをモデル化しています。これに該当するのは、元宮原のキロ28 2311を改造したキハ28 5218しかいません。車体断面変更車はこれ以外に5217と5220がいましたが、両車ともユニットサッシ改造車でした。

 

↑キハ65は特記事項無しです。

 

では次にキハ58 JR四国色セットを見てみましょう。

 

↑キハ58 0番台冷房車がモデルです。これを急行色で販売してくれたらどれだけありがたい事か…。 大人買いして塗り直すという危険な考えもありますが、動力車だらけになってしまいます…。

 

↑キハ28も同じく0番台がモデルで、冷房付きで2000番台とされています。これに該当するのはKATOも製品化していないので、非常に貴重ですよね。これも急行色の単品が欲しい車です。

 

では次に、急行「よしの川」セットとして販売されていた旧ロット製品を見てみます。

 

↑旧製品は単品と同じく400番台の中期車がモデルになっています。「よしの川」セットと銘打っておきながら編成は「キハ58+キハ65+キハ58+キハ28」で「よしの川」にはなっていませんが、まぁJR四国色の4両セットという位置づけなのでしょう。製品ロットの関係から、TNが線バネになっていること、種別幕がステッカーになっていることが大きな違いでしょうか。あとHゴムが黒色表現です。四国では比較的早くから黒ゴム化されるので、これはこれで有りだしグレーゴムと混結して走っても問題ないでしょう。あと微妙にですがベースのクリーム色の色調が異なります。

 

↑キハ28も単品と同じものを四国色に変更しています。よって2300番台の中期車になりますね。しかし問題は製品が該当する9次車(357~397:運転席側窓のバランサー点検蓋が有って、側面の給水口が前位寄り)は実は四国に在籍していません…。ああ、何ということ…。 だからTomixさんはリニューアルして再販した時には0番台を選んだのですね。

 

↑キハ65です。旧ロットなので同じく線バネのTNとステッカー式の種別幕が違いです。またこれも黒Hゴムです。それ以外はキハ65は大きな変化はありません。

 

さて、さらっと見てきましたが実は大きな問題が2点あります。まずは、「乗降ドア下部の丸窓」です。

 

四国では1980年代以降「特別保全工事」を施工する際にドア下部の丸窓を撤去してしまいました。このような窓は腐食や破損の原因にもなりますし、結局全車に付いていないので一部の車に付いていてもあまり意味が無いのでしょう。JRに継承される時点ではごく一部の例外を除き全車小窓が撤去されています。そのため、旧製品のキハ58・28に付いている小窓は埋めるのが正解です。しかしこれを埋めると全塗装を余儀なくされそうですので、やるかどうか非常に悩みどころです。

 

↑キハ58 1014です。半逆光で分かりにくいですが、ドア下部の丸窓がありません。これは晩年の姿ですが、国鉄末期の時点ですでにありませんでした。

 

それと、新製時より運転席側窓のバランサー点検蓋が付く前の10次車以前(キハ58で548まで、キハ28では356まで)では、台枠付近に追加で点検蓋と思われるものが開けられています。よって、模型ではこの部分に何もなくつるつるになっていますが実際は筋彫りするなどして表現した方が四国的になります。

 

↑キハ58 178と253です。蓋の合いが良く目立たないため非常に分かりにくいですが、新製時より点検蓋のある車(上の1014のよう)よりも下部に、横長の蓋が設けられています。

 

↑自分のイラスト(キハ58 253)で見るとこうなりますね。スジ彫りが良さそうです。

 

といったところでしょう。

 

あと途中突込みは入れていませんでしたが、Tomixさんのキハ58系の前位側ステップは成形色のグレーとなっていますので、台車が黒の時代設定であれば黒く塗るのが正解でしょう。台車をグレーに塗るつもりであれば、上記写真やイラストのようにそのままでも構いません。

 

いかがでしょうか。特に新ロットは概して的を得た模型になっていると思います。但しほとんど1両1両形態がバラバラであったキロ格下げ車をネタにしてセットを出しまくるというのは、どこからそんなパワーが湧いてくるのでしょうか。次は「うわじまセットB」として新製品が出ますが、1つ大きな懸念があります。

 

次回は、車体断面変更キロのうち、ユニットサッシ車を格下げした車が目玉になっておりこれは良いのですが、キハ58は、400番台のうち運転席側窓のバランサー点検蓋が無い車をモデル化するということです。それは良いのですが果たして「乗降ドア下部の丸窓は無い姿で出すんでしょうね!?」という点です。また同時にキハ58+28のモデルチェンジ車2両セットも出ますがこちらも同様ドア下部の丸窓は実車は埋められありません。当然私は両セットとも予約済みですが、もし丸窓付きで出てきたら…、もうガックシです。ショックで立ち直れないでしょう。

 

さぁ、ずいぶんとこだわりを持ってJR四国のキハ58系を模型化しているTomixさん、私の期待を裏切らないでドア下部の丸窓無しで出してくるでしょうか?? こうご期待!!

 

是非私のホームページ

 

http://kami-kitami.sakura.ne.jp/index.html

 

にも各車の解説がありますのでご覧になってください。