NO.2356 大交北部バス「恋叶ロード」ラッピング&かつて鉄道の駅、高田BT&高田営業所所属車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 去る7月の休日、私は妻とともに大分県豊後高田市・別府市に足を運んでおりました。

 

 この時は、JR九州が発売しております「みんなの九州きっぷ(北部九州版)」を使いまして博多→宇佐間、宇佐→別府間、別府→博多間を特急列車で利用、そして宇佐~豊後高田間、別府~温泉最寄りバス停間(後日ご紹介します)はバスを利用しておりまして、JRの料金は5000円で2日間乗り放題(ただ、私自身休みの都合で1日しか使用しておりません)でもありましたので、安価で出向く事ができていた分、大変重宝する切符ではなかったかと思っております。

 

 

 さて、豊後高田市と言いますと「昭和の町」と呼ばれる街並みが有名な場所でもあります。私自身もこれまでも足は運んだ事がなかった事もありまして、今回は念願かなっての訪問でありましたが、中でも「昭和の町」の目玉とされますのが以下画像のいすゞBX141形のボンネットバスではないかと思っております。尚、このバスに関します話題及び「昭和の町」に関しましては次回皆様にご紹介しますので、楽しみにしていただければと思います。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、宇佐駅から豊後高田間の往復では以下画像のバスを利用しておりました。今回はこのバス及び豊後高田市の玄関口でもあります豊後高田バスターミナル、そして今回撮影しました路線車両に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 画像が、JR宇佐駅であります。博多→宇佐間をJR特急「ソニック」でやってまいりました私達は、駅前にありますバス乗場から豊後高田を目指す事になります。

 

 

 宇佐駅前バス停に掲示してありますバス路線図です。ここからは大分交通グループ大交北部バスの路線バスが運行されておりまして、最も多い豊後高田方面に加えまして、国東半島の「スオーナダフェリー」が運航しております国東市竹田津港方面、そして国東半島対岸にあります姫島へのフェリーが運航されております伊美方面への路線バス、そして宇佐市の四日市地区も運行されておりますし、大分空港への連絡バスで、中津方面発着で運行されております「ノースライナー」もこのバス停からも運行されております。

 

 (路線図)~詳しくは画像をクリックしてください

 

 (路線バス時刻表)

 

 (「ノースライナー」時刻表)~大分空港・中津行き

 

 

 さて、この後伊美行きとなります大交北部バスの路線バスがやってまいりました。よく見ますとハートが窓を越えて大きく描かれたラッピングとなっておりまして、妻もこの姿を見まして「かわいいね」とも言っていたほどでした。

 

 宇佐駅に到着しますと、この後はバス乗場先の折り返し場で伊美行きに行先を変えまして、発車まで待機します。上の画像が非公式側でありましたが、以下画像の公式側も非公式側と同様に大きなハートのラッピングが見られておりまして、本当に目立っている事が見ていて伺えるのではないかとも思います。

 

 

 さて、今回このラッピングが施されました大分22か18-34(いすゞU-LR332F)に乗車しました。この車は平成5年式、元は親会社大分交通の車でありまして、その後大交北部バスの前身でもありました旧高田観光バスに移籍しまして「トラバスカラー」と呼ばれますクリームに緑のラインが入ったカラーに塗り替えられております。そして、上の画像にありますようなラッピングが施されておりますし、後述のように車内もその仕様に姿を変えております。尚、大交北部バスの路線では「nimoca」などICカードの使用はできませんので注意が必要であります。

 

 画像が大分22か18-34の車内であります。車内には「恋叶ロード」のシートカバーがありますが、この「恋叶ロード」とは豊後高田市内の国東半島沿いの海岸線を走ります国道213号線沿いに「縁結びの神様・粟嶋社」や、「夕陽の絶景スポット・真玉海岸」、「花とアートの岬・長崎鼻」などと言ったスポットがある事から「恋叶ロード」と呼ばれているそうでありまして、まさにデートスポットがこの道路沿いにあると言ってもいいかと思います。ちなみに、この時宇佐駅→豊後高田間は私達夫婦以外はあと2名の乗車のみでありました・・・。

 

 (「恋叶ロード」シートカバー)

 

 

 この車内には、「恋叶ロード」沿線54箇所のバス停看板がのイラストが見られておりまして、大分市在住でもあります北村直登氏デザインの看板に変わっておりまして、絵の中には、動物をモチーフとした作品を中心に、車や楽器などの希少な作品もありますし、長崎鼻に続くバス停には花のデザインを集めているそうでありまして、まさに「恋叶ロード」にふさわしい車内外となっている事がわかります。尚、画像にはありませんがバスの押しボタンも「恋叶ロード」に関しました形となっております。

 

 (一部アップ)

 

 

 こうして、宇佐駅を出て約10分で豊後高田バスターミナルへやってまいりまして、「恋叶ロード」のラッピングバスも国東市伊美へと向けて発って行きました。本当に、見ましてもハートのラッピングの大きさに引き付けられる所ではあります。実際に妻は引き付けられておりましたが・・・。

 

 

 さて、やってまいりました大交北部バスの豊後高田バスターミナルは、かつては大分交通旧宇佐参宮線の始終着駅として鉄道の駅が存在しておりまして、旧豊後高田駅から国鉄宇佐駅を経まして宇佐神宮に近い旧宇佐八幡駅まで結んでおりました。しかし、並行しまして大分交通自社のバス路線が存在していた事もありまして、昭和40年に全線廃止となっております。そして、現在は大分交通から分社化しました大交北部バス豊後高田バスターミナル・高田営業所が、旧高田観光バスを経まして現在に至っております。


 

 この豊後高田バスターミナルに入った所には、画像のように懐かしい写真が見られております。これらを見ましても、かつて鉄道が存在していた事がわかる訳でありますが、そのほとんどが廃止後に面影を消しているだけに、この豊後高田バスターミナルはかつての駅の姿を残しておりまして、これからご紹介します姿を見ましても伺わせる事ができております。

 

 (写真パネルアップ)~ただし窓越しでしか見る事ができませんでした

 

 

 豊後高田バスターミナルホーム全体です。この豊後高田バスターミナルこと旧豊後高田駅は頭端式の2面2線の駅のつくりであったようでありまして、その外側に車庫機能を併設しました側線が存在していたようであります。現在、かつての1番ホーム部分に1番ホーム大分空港方面、2番ホーム柳ヶ浦・四日市方面、かつての2番ホーム後方に3番ホーム宇佐駅・四日市方面と言ったホームとなっております。

 

 (1番ホーム、大分空港方面 2番ホーム、柳ヶ浦・四日市方面)~右側の建物が大交北部バス高田営業所

 

 (3番ホーム、宇佐駅・四日市方面)

 

 

 こちらは、頭端式の端の方から宇佐方面へ収めたものであります。旧1番ホーム側に関しましては、バスの通り道となっておりますので途中で途切れている事がわかります。こうして見ましても、ホームもそれほど長くはない事を見ますと、1両・2両ほどの短編成の車両が主でもあった事がわかるのではないかとも思います。

 

 (別位置)

 

 この頭端部の所には、待合室も設けられておりまして、青いベンチが並んでいる事がわかります。それにしても、よく見ますと「新型コロナウイルス」によりまして椅子の間隔を開けている所もありまして、こう言った所が今時ではないかとも思う所ではあります。

 

 そして、高田営業所の整備場であります。先述のように、この整備場や車庫の部分もかつては車両側線ではなかったかと思われますが、そう言った名残も今は見られないのが残念ではありましょうか。

 

 (画像中央には大分22か18-96(後述))

 

 

 さて、ここからはバスの姿であります。まずご紹介しますのは、伊美行きのいすゞエルガミオワンステップバス(大分200か・318、PJ-LR234J1)でありますが、この車は平成19年に高田営業所に新製導入されて以来、宇佐・柳ヶ浦~高田~伊美方面へ運行されております。それにしても、「トラバスカラー」が良く似合っている事もわかります。

 

 

 次は、同じく「トラバスカラー」をまといました三菱エアロミディMKトップドア車(大分22か18-28、U-MK117F)であります。この車は、平成5年に大分交通として複数台導入された車のうちの1台でありまして、兄弟車両には中津営業所(旧中津観光バス)・国東観光バスにも存在しております。

 

 

 次は、いすゞジャーニーLR(大分22か21-31、KC-LR233J)であります。この車は平成9年式で大分交通別府営業所で新製導入された車でありましたが、その後大交北部バス高田営業所に転属しております。この車に関しましては、大分交通の路線塗装を維持したままで運行されている事もわかりますが、「トラバスカラー」ばかりの中では目立つ存在でもあります。尚、高田営業所には同じく別府営業所からの車で短尺車の大分22か18-96も転属しておりまして、営業所エリア内で運行されております。

 

 

 そして、日野レインボーHR(大分200か・673、KK-HR1JEEE)であります。この車は、元は東京の銀河鉄道からの移籍車と言う事でありまして、幕式行先となっているのも特徴であります。尚、大交北部バス高田営業所には遠州鉄道バスからも同型の移籍車(大分200か・711)を所属しておりまして、同型の移籍車は複数台所有している事にもなります。

 

 

 こちらは貸切車両でありますが、画像は三菱エアロエースの貸切車(大分200か・396、BKG-MS96JP)であります。この車は平成20年に大分交通別府営業所に新製導入されましたが、その後大交北部バス高田営業所に移籍されております。こうして見ましても、大分交通所有の印象が強いですが、後方には「大交北部バス」とも表示されておりまして、ここで大交北部バス所有車である事を伺わせております。

 

 

 所で、営業所内にはいすゞジャーニーLRの廃車体がありましたが、この車は「恋叶ロード」ラッピングの大分22か18-34の相方で大分22か18-33(U-LR332F)でありました。よく見ますと、「トラバスカラー」ではなく大分交通のカラーで全うしている事がわかります。本当に、相方が目立った姿を見せている中で廃車となっている訳ですので、正直明暗が分かれた事が残念でならない所ではあります。

 

 

 今回は、「恋叶ロード」ラッピングが施されましたいすゞジャーニーLR、そして大交北部バス高田バスターミナル・高田営業所の姿をご紹介しましたが、本当にかつての鉄道の駅と言う印象が出ていていいのではないかと思います。まさに「昭和の町」とも言われる所にふさわしい「豊後高田の玄関口」ではないかとも思いますが、それとともに比較的古い車両が運行している所も味が出ていいのではないかとも思う所ではないでしょうか。とにかくご覧の皆様も、こう言ったバスも運行しておりますので利用してみてはいかがかと思いますし、鉄道の駅の名残が見られている事も存じていただければとも思います。