みなさんこんにちは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

先日は「キハ58系 0番台冷房車の重要性」というネタで、両数的にいかにキハ58 28の0番台冷房車が必要がというのをお伝えしたかと思います。それでは、キハ56・27の場合はどうでしょうか?

 

キハ56・27 Tomix旧ロットのご紹介は2020年7月13日の記事でもご紹介していますので、そちらもご参照ください。

 

↑キハ56です。通風器が6個で、運転席側窓のバランサー点検蓋有り、内ばめ式尾灯という姿がモデルです。但し…

 

↑ご覧のように、通風器のパーツが同封されており、通風器8個タイプを再現できるようになっています。

 

それではキハ27の模型はどうなっているでしょうか。

 

↑キハ27は、最初から通風器8個タイプがモデルです。

 

但し、2020年7月13日の記事でも書きましたが、通風器8個タイプとするには、デッキ向かって左側に半埋め込みゴミ箱の出っ張りがあるはずですが模型の妻板にはありません…。これは痛いミスです。0.5mmのプラ板でも貼って再現しますか。

 

↑本来はこうですね。

 

さて、ではモデルとしているロットの両数等を見てみたいと思います。

 

↑模型ドンピシャの車は10次車に該当し、4両で全体の4%しかいません…。通風器8個タイプも再現できる(端面の出っ張りは改造しなければなりませんが)のですが、11次車も4両で全体の4%しかいません。

 

↑円グラフで見てもこの状態です。11次車は隣の黄色ですが、それを含めても少数グループであることが分かります。やはり多数を占めるのは0番台であることが分かります。なんでこんな少数グループ模型化した!? 

 

上記は新製時の両数で国鉄後期の1980年代中盤までこの状況で推移しますが末期には急速に淘汰が進みます。ではJRに継承されたグループはどうでしょうか。と言っても母数が4しかいないので劇的に改善するとは思えませんが…。

 

↑冷房化の関係で多くの0番台が残ったキハ58系と異なり、キハ56はJR移行時点で0番台は全て淘汰され、1両も継承されていません。また、模型の10次車・11次車のうちキハ56 120・121はキハ53に改造されていますのでそれぞれ1両減で3両ずつになっています。しかし0番台が全ていなくなったこともあり占める割合は6%ずつに増えています。それでも少数派であることには変わりないですけどね。だって3両ずつしか該当車が居ませんから…。

 

 

↑灰色が10次車で通風器8個タイプを含めると隣の黄色も該当します。しかし多数派は、尾灯が外ばめ式のグループと、便所窓が横長の長方形になったグループ(グラフの水色と黄緑)ですよね。またモデルチェンジ車の200番台も割合的には意外と多いです。私もキハ56の印象というとこればかりです。

 

それではキハ27を見てみましょう。

 

↑該当する11次車は6両ですので占める割合は6%です。相変わらず少数派ですね。模型は通風器8個タイプなので、6個に減らせば10次車を再現できますが、これも5両しかいません。というかキハ27の100番台は元々製造両数が少ないのでどのロットも数両しかいませんが…。あと通風器を減らそうと思うと増やすより大変で、取付穴を埋めて台座を削らなければなりません。キハ56のように6個タイプを模型化し、お好みに応じて穴を開けて8個を再現する手法の方が良かったのでは?? しかも通風器8個タイプとすると端面の半埋め込みゴミ箱の出っ張りがエラーになりますし。

 

↑キハ27はキハ56に比べ、0番台と200番台の割合が多く、100番台自体が少数です。よって模型に該当する11次車(水色)も少数派になります。こう見ると0番台が圧倒的存在感です。

 

では、キハ56と同じくJR継承車を見てみますと…

 

↑あれれー! 6両いたのに2両しか継承されていません。これは、このグループ6両中の4両は、函館にいた老朽車の置き換えのため国鉄後期に苗穂から函館に転属しましたが、国鉄最末期の瀬棚線廃止に伴いあっさり廃車されております。

 

↑キハ27はキハ56に比べて0番台の製造両数が多く100番台が少なかったため、少数の0番台も継承されました。しかし模型に該当する11次車(水色)の少ないことというと…。継承車ではモデルチェンジの200番台が目立ちます。

 

↑キハ27 118

↑キハ27 117。

 

模型のモデルとなったキハ27 11次車は一部が「61-11改正」で函館へ転属したもののJRへ継承されず廃車となり、ご覧のように青森駅付近で保存されましたが現在は撤去され存在しないようです。

 

というわけで、Tomixで模型化されているキハ56系はあまり両数の多いグループではありません。もし国鉄時代の長大急行編成を再現しようとすると、0番台車や100番台後期車が必要になるし、JR化後の比較的末期を再現しようとすると、同じく100番台後期車やモデルチェンジ車の200番台が欲しくなってきます。私のように数十両と持つと、何か加工しないと貼れるインレタが無くなってしまいます。


またまた辛口評価になってしまいましたが、キハ58系と比べ小窓のボディを再現してくれているだけで十分価値ありです。このボディがあれば0番台や他の次車も加工できますし、キハ58系の冷房準備車と合わせて200番台も作ることができます。あ、その前に加工の「腕」が必要ですが…。私のような素人にできるのやらという問題はさておいて。

 

という事で、数は揃ったキハ56系グループ、あとは(失敗しない程度に)どう料理しようか楽しみです。いつキハ56系に手を出すかは分かりませんが、皆様お楽しみに!!

 

是非私のホームページ

 

http://kami-kitami.sakura.ne.jp/index.html

 

にも各車の解説がありますのでご覧になってください。