昨日は「猛暑お見舞い申し上げます」をアップしましたが、猛暑を避けるのに高原や山に登るのも一つの手ですね。大井川鐡道はSLが有名ですが、千頭駅から先はSLは無くとも登山鉄道として井川線があります。

 

 この井川線、実は多くの災難もあって不通の時期も長かったりもします。今回は本線の家山ー千頭が不通になってバス代行ですが、井川線は全線で運転をしています。その井川線、最大の難所は「アプトいちしろー長島ダム」の区間です。それは1000メートル進む間に90メートルの高低差がある・・90パーミルという区間があります。その区間は通常の装備では重い車両は上る事は不可能なので、特別な装備をした機関車を増結して行き来します。

 

 レールの間にアプト式という凹凸のあるレールを追加して、機関車にはその凹凸面を噛ませる歯車で絡ませて上る仕組みで行き来します。もっとも登山鉄道の本場であるスイスでは90パーミルはまだまだ序の口。さらにケーブルカー並の急こう配を行き来していますからね。ただし日本ではこの1区間のみがアプト式区間として存在しています。

 

 普段は如何にも登山鉄道らしい赤色の小さなディーゼル機関車や客車に一回り大きな物々しい機関車を追加し、まるで親子のような感じで難所を行き来します。見るからに頼もしいですね。(笑)上りのみでは無く、下りの時もお迎えに行き増結して峠を下ります。

 

 増結する機関車は時に単機もあり、また重連もあるので乗客数によりけりでしょうか?そして、長島ダムのはるか上を行く様は遠目では模型のようにも・・・。見るからに山々を抜ける風が爽やかそうな・・・勾配押しの機関車開放後はもう少し行くと今度は湖の上に駅がある絶景にも行きつきます。ロケーションと共にアドベンチャーな鉄道ですね。そんな井川線から。

 

                  ※1~6枚目はさめたろうさん撮影です。