★JR宇部線 居能駅の古レール★


居能駅ではホーム上屋に古レールが使われています。


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居能駅構内、写真左の駅舎側ホームの上屋が古レール使用


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居能駅古レール上屋

写真の一番手前側に写っている架線柱も古レールを使っています。「S31 1」の表示が見えますので、上屋も含めて昭和31年につくられたものと思われます。

古レールは宇部線の他の駅と同様にTENNESSEE製のレールがとても多いです。官設鉄道発注を示す「工マーク」の入ったものと入らないものが混在するのも宇部線各駅の特徴のようです。

☆上屋の古レール
 OH TENNESSEE-6040-ASCE-1-1922  工
 OH TENNESSEE 6040 ASCE 12 1923
 (丸Sマーク)  60 A  1919  VIII


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(上) OH TENNESSEE 6040 ASCE 12 1923
(下) (丸Sマーク)  60 A  1919  VIII

架線柱部分で都合よく並んでいました。この裏側もレールが組まれていますので、裏面の確認は出来ません。アメリカ USスチール社 テネシー 1923年12月製造の60ポンドASCE型レールです。

「工マーク」が無いことと、宇部線沿線で沢山見られる事を考えると、宇部線の前身である宇部鉄道が使ったレールと推測できそうです。
この年代のテネシーの60ASは各標記間に「-(ハイフン)」が入ることが多いように思うのですが、ここ宇部線沿線の「工マーク無しテネシー」にはハイフンが無いのか目立たないのか分かりませんが、見受けられないものの方が多いようでした。


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居能駅駅舎

構内に沢山の側線跡が見られかつての繁栄を忍ばせてくれますが、現在は貨物輸送は無くなり駅や周辺も寂しい状態です。宇部線の将来に向けての提言や動きも出始めているようですから、今後注視していく必要がありそうです。