別府~阿蘇 あそぼーい!の旅①あそぼーい!92号乗車記 | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

2020年8月8日、豊肥本線の肥後大津~阿蘇間が4年4ヶ月ぶりに運行を再開しました。

それに伴い、あそぼーい!は熊本~阿蘇~別府間での運行を開始しました。

 

そのあそぼーい!ですが、豊肥本線復旧前は別府~阿蘇間を土日を中心に1日1往復していました。

運転日以外は同ダイヤで九州横断特急が代走。

 

この運転方法はCOVID-19感染症拡大によりJR九州の観光列車(D&S列車)の運行が中止になる前日の2020年4月23日まで続けられ、それ以降は九州横断特急も含めて運休となっていました。

6月19日に観光列車の運行は再開されましたが、あそぼーい!の運行は再開されることなく、九州横断特急の運行が全日に渡って行われ8月8日を迎えました。

 

今回は4月を最後に見られなくなった「あそぼーい!」の別府~阿蘇間運行に3月に乗車してきたときの様子をご紹介します。

 

まずは今回使ったきっぷをご紹介。

 

「阿蘇・奥豊後のんびりきっぷ」。

 

これはあそぼーい!の別府~阿蘇間運行に合わせて発売されていた企画きっぷで、出発地~フリー区間までの往復の特急の指定席とフリー区間がセットになったきっぷ。

しかも、フリー区間ではあそぼーい!の指定席を含む特急指定席が何回でも利用可能となっていました。

有効期間は5日間(別府・大分発は3日間)。

出発地は福岡市内・北九州市内・別府・大分が設定されていました。

利用期間は2018年3月17日~2020年8月7日で現在は発売されておりません。

 

5日間あそぼーい!に乗り放題なわけで、そう考えるとかなりお得…なのかもです。

 

ということで、このきっぷを使って旅行します。

 

ダイヤ改正の前日、3月13日。にちりんシーガイア7号で始発地の別府にやってきました。

 

すでにあそぼーい!編成は停車していました。

 

さっそく反対ホームに向かいます。

 

別府に止まっているあそぼーい!編成。

出会うのは去年11月以来ですね。

 

九州横断特急を運休してあそぼーい!を運行しているわけなので、自由席が設定されています。

あそぼーい!に自由席が設定されたのは別府~阿蘇間運行時のみで、豊肥本線復旧後は全車指定席での運行となっています。

 

側面の方向幕。この表示も現在は幕回し時以外は見ることができません。

 

発車5分前に扉が開き、中に入ることができました。

 

ファミリー車両の3号車。

 

白いくろちゃんシートが並びます。

 

COVID-19のため、乗客はほとんど乗っておりません…

そのおかげでスッキリとした車内を撮ることができるのですが、すごく複雑な気分です…

 

こちらは先ほど触れた自由席(撮影は帰りの別府行きにて)。

シートカバーに「自由席」と書かれているのがわかります。

 

1号車のうち12席のみが自由席となり、1つの車両に指定席と自由席が混在しているための措置です。

 

そして、今回私が乗車するのは…

 

こちら。パノラマシートです。

あそぼーい!最大の特徴ともいえるパノラマシート。

さすがに先頭側は無理でしたが、最後尾となる4号車のパノラマ最前列を確保することができました。

しかも乗車前日に。

 

改めて需要の急減を実感しますね…

ちなみにここ4号車パノラマシートは終点まで貸し切り状態となってしまいました…

 

※パノラマシート・白いくろちゃんシート利用時にはプラス料金が必要です

 

10:05、別府を発車しました。

パノラマシートから後方展望を楽しみます。

 

発車してすぐ、815系普通列車とすれ違いました。

 

 

木造駅舎で有名な東別府駅を過ぎると別府湾の景色が広がります。

 

パノラマシートから見る別府湾の景色は最高ですね~

 

大分に停車。

 

しばらく停車するようなので、3号車の「KURO CAFE」へ行っておやつを買ってきます。

 

阿蘇人サイダー、プリン、くまモンドーナツを買ってきました。

 

そのうちこの「あそ こどもぷりん」はあそぼーい!の車内限定。

阿蘇のジャージー牛乳と地卵を使った濃厚なプリンで、私があそぼーい!に乗るときはよく食べています。

 

食べようとしたところで大分駅を発車。

ここからは豊肥本線へと入っていきます。

 

豊肥本線のうち大分~宮地間は今まで乗ったことのなかった区間。どんな風景か楽しみです。

 

まずは大分川を渡り、日豊本線と分かれます。

 

しばらくは住宅地が混在した風景の中を走り、

 

 

中判田に到着です。

 

大分行きのキハ125系普通列車が停車していました。

 

中判田を過ぎると、大野川が車窓を彩るようになってきました。

プリンを食べながら車窓を眺めます。

 

三重町に停車。

 

 

ところどころで線路沿いに菜の花が咲き誇り、春らしい穏やかな景色を楽しむことができます。

 

 

かと思えば断崖に穿たれたトンネルを潜り、橋梁を渡るなど景色の変化に飽きが来ません。

 

緒方に停車です。

 

奥豊後の主要駅・豊後竹田に到着しました。

荒城の月で有名な岡城跡への最寄り駅。

ホームでは列車接近時に滝廉太郎の「荒城の月」が流れるようですが、いつか聞いてみたいものです。

 

豊後竹田を発車し、しばらくして大野川の支流・稲葉川を渡ります。

橋梁通過時はかなりの迫力。パノラマシートの特権です。

 

 

豊後荻を発車すると列車は森の中へ。

だんだんと高度も上がっていきます。

 

やがて列車は九州で一番標高の高い駅、波野(754m)を通過しました。

 

波野を通過した列車は阿蘇山の外輪山を貫く坂の上トンネル(2283m)に入ります。

ここは2012年の豪雨でトンネル内に流れ込んだ大量の水が線路を押し流し、熊本側の入り口にレールがとぐろ巻きになった衝撃的な映像が撮影された場所。

このときは復旧に1年ほどかかりました。

豊肥本線は災害によく見舞われる路線で幾度となく襲いかかる災害から何度も復旧を繰り返してきました。

 

坂の上トンネルを過ぎると阿蘇の街並みを見下ろせる区間を通過します。

車内放送があったのでしっかり眺めることができました。

 

列車は外輪山を下っていき、阿蘇五岳が見えるようになってきました。

 

ギザギザの根子岳。

 

中岳は今日も噴煙を上げています。

 

列車は宮地に到着。

この瞬間、豊肥本線の完乗を達成しました。

(熊本~宮地間は熊本地震前に乗車済み)

 

宮地を出ると数分で終点の阿蘇。

 

下車します。

一緒に降りた人は10人もいたでしょうか…

 

 

ホームにはあそぼーい!の車体にもたくさん描かれているくろちゃんこと「あそくろえもん」の駅長室もありました。

 

それでは、次回は阿蘇を観光します。

 

★乗車データ

8092D 特急あそぼーい!92号 阿蘇行き 別府(10:05)→阿蘇(12:20)

キハ183系1000番台「あそぼーい!」車4両

※2020年3月13日乗車

 

 

次回