2020年2月16日(日)
8時 釧路駅
JR北海道では今年3月のダイヤ改正をもって、特急の名称で”スーパー”が付してある部分を外すと発表がありました。
“スーパー”をつけていた理由はこれまでの旧型車両との差別を図るために取られた措置で、1990年代以降主力だったキハ183系の置き換えがほぼ完了したことが挙げられます。
JR北海道で今年2月現在で”スーパー”がついた特急はスーパー北斗、スーパーとかち、スーパーおおぞらの3種で、スーパー北斗とスーパーとかちは乗車済みでしたけど、スーパーおおぞらだけは乗ったことがなく、
ダイヤ改正の発表が昨年12月にあって”スーパー”がなくなる残り3ヶ月少々前に、最初で最後のスーパーおおぞら乗車のために釧路へ。
釧路には2016年6月以来、3年8ヶ月ぶりの訪問でした。
駅前も改札前のショップ・レストランは基本的に変わらなかったけど、3年前に確実になかったのはセブンイレブン。
あとはえきねっと予約発券機。これで有人窓口に行かなくても操作に慣れてしまえば秒で指定席を取れます。
えきねっとは元々はJR東日本のネット予約サービスですけど、JR北海道にも2016年12月から一部特急が対象になり、確か最初はスーパーとかち、スーパーおおぞらだけだったと思います。
その後どんどん対象特急が増えて、今だと北斗、すずらん、カムイ、ライラック、宗谷、サロベツ、オホーツク、大雪、快速エアポートと気づけばJR北海道内全ての特急の指定席の予約が可能になっています。
ただ、えきねっとの一番厄介なきっぷの受取場所が限定されていること。
おそらく2016年とか17年はまだ北海道内だと、みどりの窓口でしか受け取れず、面倒だったかもしれませんが、
発券機があればストレスなくきっぷを出せますね〜
駅名標は最近取り入れられつつある「エコ薄型電気掲示器」がここ釧路にも導入されていました。
釧路8時21分→札幌12時23分
スーパーおおぞら4号
ボディーの色はコバルトブルーで側面には”FURICO”の表記。
なんか見覚えあるなぁ~と昔の写真を見返していたら、2015年に札幌~函館までスーパー北斗(今は北斗)に乗った時と同じ車体。ただ、北斗はキハ281系で283系の一つ前の型なわけです。
キハ283系は1997年にデビュー、キハ281系は1994年にデビューということで、
この当時のJR北海道は新車製造に積極的に務めていた時期だったんですね…
キハ281系はJR北海道史上、初めてカーブのきつい箇所を通るときに振り子を効かせることで、
速度向上を図ることに成功。
キハ283系は簡単言うと、その改良型車両。130km/h走行が可能で釧路行きの特急車両だとキハ183系からの置き換えで、札幌から釧路までの所要時間は4時間25分から3時間40分まで短縮されました。
一方で、2011年の石勝トンネル内での火災事故など安全性に疑問符がつくようになった影響で、現在は最高速度130km/hから110km/hに落としての走行。
今だと時間帯によってばらつきはあるもののだいたい4時間~4時間半かけて走行されています。
90年代後半に製造されたので、内装は80年代や90年代前半と変わらない印象を受けます。
今回乗ったグリーン席は3号車。
1×2席が9列並んでいて、4列目と5列目で席配置が反転するので、通路が入り組んでしまうのがキハ281系・283系の特徴。
この頃から新型コロナの影響でよく見かける外国人観光客は全くおらず、
おかげでだいぶ静かな車内で過ごすことができました。
荷物置き場もご覧の通りガラガラです。
釧路から厚内までの区間は時折海が見える箇所を走行していて、初めてこの辺りを普通列車で乗り通したとき、夕方の時間帯で太平洋に沈む夕陽が綺麗だったのを思い出しました。
厚内からは内陸部を走行。
今シーズンの北海道は暖冬だったのかそんなに雪は積もっていなくて、車窓からは山肌が見える機会が目立っていました。
新得を出ると南千歳辺りまでは本格的な山岳区間へ。といっても大半がトンネルなので、そんなに車窓は楽しめないですけど、さっきも述べた最高速度を出してカーブがきついところは振り子機能を活かしつつ、
爆音を鳴らしながら荒々しく走るのは絶対に関東地方では味わえないので、また乗り通してみたいものです。