熊本の駅をぐるり、本日が最終回です。
最終回は、くま川鉄道の終着駅湯前駅です。
くま川鉄道では唯一の古い木造駅舎が残る駅となっています。
この駅も鉄道が開業した当初は将来は途中駅として延伸計画がありました。
ここからどこに繋がるの?って思いますが、この区間は日肥(にっぴ)線という国鉄バスの路線があって、人吉から湯前を経て妻、宮崎と150キロ以上を走行するバス路線だったそうです。
そのうち、現在のくま川鉄道にあたる湯前線と、廃止となった日豊本線の佐土原で分岐していた妻線が鉄道として開業したものの、過疎地でかつ九州山地のど真ん中である熊本県と宮崎県の県境を越えることはなく、鉄道延伸は断念、バス路線も現在は、地元の運営会社や自治体に委託されて一部が残っているだけとなっています。
その湯前駅、永遠に空白部分を埋めることはできませんでした。
構内は1面1線の棒線駅。
かつては、写真左側も構内だったのでしょうが、現在は公園化されており、臨時的にここから乗車することもできるようにホーム分の高さが整えられています。
末端部をみたところ。
奥の山が越えられなかったんですね。
なんとなく奥の緑の部分がカーブしてて、ちょっとは先があったような敷地が残っている気がするのですが、工事はしていたのかな?
では駅舎の様子を見てみましょう。
改札脇には、古いベンチが残っています。
観光客が来るのか、コインロッカーがあります。
テーブルには消毒液?訪問は平成22年ですからコロナ対策ではありませんよ。
もしかして新型インフルエンザの頃だったのかも?
窓口は閉鎖され無人駅となっていましたが、現在は再度有人駅化されているそうなので、風景は変わっているのでしょう。
この窓口、頑丈ですねえ。
駅前は古い集落、そして「湯前まんが美術館」という施設があります。
地元の児童漫画家、那須良輔さんを記念したものだそうです。
駅に隣接して日帰り温泉施設もあり、駅にトイレがないため、この施設のトイレを借りることが可能となっているそうです。
では駅舎全景です。
現在も、この駅舎が残っています。
出来る限り、この佇まいで残して欲しい駅舎ですね。
(平成22年3月撮影)
熊本の駅をぐるり最後までご覧いただきありがとうございました。