引き続き、6日間パスの乗り鉄旅の続きですが、今回は2日目・7月24日の前半を紹介します。

 

 

 

この日は前日程早い出発ではないため、最寄り駅から学園都市線524M(札サウ 735系A-101+731系G-105→札幌☆モハ735-101)に乗車して7:05に札幌駅に到着しました。

(画像はイメージで、当該列車とは異なります)

 

 

 

前日は道南を目指しましたが、この日は一転、最北の稚内を目指す事にしました。

北海道内のみを走行する旅客列車としては最長距離(396.2㎞)を誇る7:30発51D特急宗谷に乗車します。

 

 

 

同列車に乗るのは昨夏、風っこそうやに乗るために音威子府に向かった時以来です。

なお、手前味噌なハナシで誠に恐縮ではございますが、Yahoo!Googleで『風っこそうや』と検索すると、なんと!JR北海道のサイトを差し置いて約1年前に私が乗車した時の事を紹介したブログ記事がトップに出てくるのであります(※本記事執筆時点)

拙いブログにも関わらず、私の記事に辿り着いて読んでくださった皆様には深く感謝を申し上げます。ありがとうございます!

 

 

宗谷の入線時刻は7:20過ぎで、到着後発車までは正味10分もないというワケでして、長距離列車としては実に忙しないです。但し、車両基地の苗穂から一旦回送して1番線?に到着後、桑園方に一旦引き上げてその後8番線に入線してくるという、シロートには「?」な入線方法を採っています。まぁ、列車密度が高い時間帯なので仕方ない面もあるでしょうが、他方面の特急と同様に6時台出発(※ちなみに稚内発の上りサロベツ2号は6:36)でも良いと思うのですが。

 

 

 

稚内へ唯一直通する下り特急宗谷はキハ261系基本番台所定の4両編成。

【札ナホ キハ261系SE-202+SE-102】 稚内←①(G/指)キロハ261-202 ②(指)キハ260-202 ③(指)キハ260-102☆ ④(自)キハ261-102→札幌

 

 

 

宗谷線系統の特急は通常、自由席が1両しかありません。宗谷に関しては札幌~旭川が特に混雑するため、今回初めて1回目の指定席を取る事に。私はできるだけ列車の顔である先頭車に乗りたい性分なのですが、1号車指定席は半室につき密室になりがちなので今回は3号車の窓側席を確保しました。

 

 

 

 

その指定席は前日にえきねっとで予約したのですが、その時点では1/3程度の予約率だったのに発車間際になってみれば満席近いという混雑ぶりで、コロナ禍による極端な乗客減で一時期ほとんど空に近かったのがウソのよう。

やはり6日間パス利用で、自由席の混雑を嫌って当日に指定席を予約したという方が多かったかもしれません。ちなみに4連休初日だった前日23日の同じ列車では早いうちから予約が集中し、前日の時点で既に満席状態(※えきねっとシートマップ参照)でした…。

乗客の中には道外からの観光客や乗り鉄も多数いたかと思われますが、コロナ感染者がいない事を祈るしかありません…。

幸いにも、私の席は終着まで相席になる事はありませんでしたが。

 

 

 

3号車キハ260-102のデッキには車内銘板が残されていました。平成11年(1999年)製造なのでもう21年が経過していますが、261系基本番台車のほとんどは重要機器更新を受けているので、今後も活躍が続く事でしょう。

JR北海道に所属する気動車や客車の多くを製造してきた富士重工業(現・SUBARU)も、この車両を製造してわずか3年余りで鉄道車両の分野から撤退してしまいます。

 

 

 

 

 

札幌駅を宗谷と同時に発車するのが東室蘭行1002M特急すずらん2号ですが、コチラは昨日乗る事ができなかった785系による運用。

高性能車両同士の並走バトルを繰り広げますが、逆側に座っていたため並走中の写真はありません。悪しからず。

 

 

 

マスクを取らざるを得ないので時節柄混雑した車内での飲食は憚られるのですが勿論、飲食時以外マスクは常に着用してますよ!、あらかじめ買っておいた札幌駅立売商会の『New三大蟹弁当』(¥1300)を発車後に朝食として頂きました。ズワイ、タラバ、花咲の三大蟹を使用したかにめしで、それぞれの食感と味わいを楽しむ事ができるカニ好きにはたまらない駅弁です。

 

 

 

やっぱり2日目の24日も朝からパッとしない天気で、雨こそは降っていませんでしたが相変わらず雲が多いです。

列車は石狩平野を快走。

 

 

 

しかし、滝川あたりから晴れ間が広がります。

ずっとこんな天気だったら最高なのですが、それも束の間、その後再び元の曇り空に戻ってしまいました…。

 

 

 

8:58、旭川駅に到着。

乗務員交替のため2分停車し、ここから宗谷本線の旅が始まります。

 

 

 

旭川で自由席車は多少の乗客の入れ替わりがあったようですが、指定席に関しては若干名が降りた程度でむしろ当駅からさらに乗客が増え、相変わらずの混雑ぶり。2人掛け座席のほとんどが両側とも埋まっています。

まぁ、これだけ乗客が乗っているのだから、残念ながらコロナ感染予防には無関心なヤツもいるのでして、マスクもなしに通路を歩き回っているのを何人も見掛けました。せっかく気軽に旅行できる機会が復活したのだから、出掛けるにはそれなりの行動を取りましょうよ!知らず知らずのウチにウイルスを撒き散らすなんてマジで勘弁して頂きたい!!

 

 

 

下り特急は全列車、閉塞方式の境界である永山駅で運転停車します。

旭川市内では旭川駅以外で唯一の有人駅で、周辺人口も多く上川合同庁舎の最寄り駅でもあるので客扱いしても良い位なのですが。

 

 

 

永山を出るとそれまでの市街地から上川盆地の農業地帯に入ります。

 

 

 

北永山~南比布で石狩川を渡ります。

 

 

 

蘭留駅を通過後、宗谷本線最大の難所である塩狩峠越えにアタックし、頂上付近の塩狩駅を通過。

当駅も廃駅の対象にリストアップされていましたが、三浦綾子の小説『塩狩峠』の舞台として観光資源でもある事から、所在する和寒町が維持管理の費用を負担して存続する事になりました。

 

 

 

JR北海道の特急列車では新型コロナウイルス感染拡大防止のため、車内改札の際に指定席を事前に購入している場合は切符の拝見を省略(要は乗客と車掌がお互いに切符に触れないようにする)、車内の換気を行うなどの対策を行っていますが、今乗っている261系車両は換気を行うと冷房が停止してしまうそうで、車内温度が上昇する旨を車掌からの車内放送で告げていました。私はコレに関しては初めて知りましたが、その点でいえば独立した換気装置がある旧式の183系のほうが優れているといえましょうか。

 

 

 

士別を出ると、この後車窓の友となる天塩川を渡ります。

 

 

 

9:54、宗谷本線の中枢ともいえる名寄駅に到着。ここでは2分停車し、乗務員のうち運転士のみが交替します。

当駅は比較的利用客が多いのですが、3号車に関しては若干名の乗り降りがあった程度でした。

 

 

 

日進駅を通過後、車窓左側に見えてくる天塩川。

 

 

 

美深駅を出て、3つ目の恩根内駅を通過。

当駅は利用客僅少に伴い来年3月で廃止される事になっていた宗谷本線13駅のうちの1つでしたが、一転して自治会の要望により美深町が維持管理費を負担する事で存続される事が決まりました。

 

 

 

10:41、音威子府駅に到着。1番線にはDE15形ディーゼル機関車が単機で停車していましたが、何のためなのかは不明。

昨年、稚内行風っこそうや乗車の時に食べた名物の駅そば『常盤軒』は残念ながら再び休業中との事…。

 

 

 

まともに天塩川の流れが見られるのは音威子府以北。

 

 

 

筬島駅を通過後に見える『北海道命名の地』の碑ですが、風っこそうやの時とは異なり訪れる人もいませんでした。

 

 

 

天塩川沿いのハイライトともいえる糠南~雄信内の問平陸橋付近。

 

 

 

豊富を過ぎて、サロベツの牧草地帯を走ります。

 

 

 

兜沼駅付近に見えるその名も兜沼。終着稚内まであと30分弱です。

 

 

 

『日本最北の無人駅』で旧来の木造駅舎が残る抜海駅を通過。

残念ながらこの駅も来年3月のダイヤ改正で廃止対象の1つです。地域住民は存続を希望していますが、駅の維持管理費よりも代替の交通機関であるスクールバスの運行経費のほうが幾分高いのにも関わらず、稚内市は駅廃止の方向を崩していません。委託業者との間に何かあるのでは…と勘ぐってしまいます。

 

 

 

抜海の丘を登ると、少しの間だけ見えてくる日本海。こんなどんよりとした天気では利尻山も見えるハズもなく…。

去年の風っこそうや乗車の時はまさに『奇跡』としか言いようがありません。

 

 

 

抜海の丘を下って稚内市街地に入りますが、南稚内駅手前にあるこまどりパークゴルフ場ではエゾシカが草を食んでいました。

 

 

 

12:35、南稚内駅に到着。いよいよ最後の1駅です。

 

 

 

終着駅・稚内到着の車内放送が流れ、乗客は一斉に降りる支度をします。

到着間際にも関わらずトイレ使用中の表示灯が点灯していますが、トイレ付の車両は4両中2両しかないため、3号車の多目的トイレはかなり頻繁に利用されていました。

 

 

 

12:40、ついに!日本最北端の駅・稚内駅に到着です。

(※3枚とも到着時ではなく、折返しのサロベツ4号乗車時に撮影)

 

 

 

到着してすぐに改札口に向かい、抜けた後みどりの窓口に並んで『北の大地の入場券』を購入します。

13:01発の特急サロベツ4号に折返し乗車するため、同様に入場券購入者の順番待ちが長くなれば発車時刻に間に合わないプラス自由席の確保ができない可能性があったため、サッサと入場券を購入して改札待ちの列に並ぶ事にしました。

 

 

 

稚内駅の図柄は先程通過した抜海駅と停車中のキハ54。裏面には『最北の木造駅舎』と書かれています。

もしも抜海駅が廃止されてしまったら、キャプションが「旧抜海駅」と変更される可能性があり、コレクターならばその度にもう一度購入しなければなりません。何とか存続して欲しい思いはありますが…。

 

 

 

入場券は早いうちに購入できたので、すぐに改札待ちの列に並びます。それでも既に10数人は並んでいたかと…。

トンボ返りにはなってしまいますが、帰路は宗谷の折返し運用となる64D特急サロベツ4号で、今度は士別まで向かいます。

 

 

 

今回はここまで。『北の大地…』は結局稚内駅の分しか購入していませんが、次回は2日目後半の行程として、サロベツ4号で士別駅まで向かい、宗谷本線南部の『北の大地…』収集旅として数駅廻り、札幌への帰路までを紹介します。

つづく