カッコいい車両~『志国土佐時代の夜明けのものがたり』その1 | 車内販売でございます。

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車内販売を13年半で10000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 各地の観光列車に乗り鉄しています。

2020年7月より、JR四国で新しい観光列車が運転を始めました。

「志国土佐 時代(とき)の夜明けのものがたり」です。

 

【1】「志国土佐 時代(とき)の夜明けのものがたり」とは?

4月18日から運転開始の予定でしたが、新型コロナの影響でデビューが延期。

7月4日から、土讃線の高知と窪川の間を、基本は金曜・土曜・休日に走っています。

特急「あしずり」が約1時間5分で走る72.1kmを、2時間40分ほどかけて走ります。

駅でのおもてなし有り、景色の良い区間での徐行有りで、楽しみながら走ります。

全車グリーン車ですが、100km以内ですから、特急料金とグリーン料金を合わせても2500円です。

乗車券プラス2500円で、新しい観光列車に乗れるのです。

もっとも、食事や飲み物を別に頼むと、結果的に高くなりますが。

2両編成のディーゼルカーで、すでに走っている185系を改造しました。これは3年前から走っている「四国まんなか千年ものがたり」と同じです。

列車名は非常に長く、俳句・川柳のように5・7・5になっています。指定券申し込み用紙に列車名を書く際には、すごく手間がかかります。JR四国の駅なら省略できますが、首都圏だと、走り始めたばかりの遠くの特急の名前を、窓口係員が知らない可能性も高いので、正式名称を書くしかありません。

「時代の夜明け」は「ときのよあけ」と読みます。略称は「夜明け」を使うことが多く、他の観光列車「伊予灘」「千年」そして「夜明け」となります。

 

【2】特色ある車両

1号車は「クロフネ」と呼ばれます。

(↑写真は高知駅に入線する様子)

濃い茶色と言えそうな車両です。

 

2号車は「ソラフネ」と呼ばれます。

白を基調とした車両です。

龍馬たちが水平の向こうに夢見た新しい時代の夜明けを連想させるソラフネの白だそうです。

 

連結器周辺の色は、青くなっています。

そこには、坂本龍馬が大きく載っています。

上の写真は山側、下の写真は山側の龍馬です。

龍馬の向きが違います。両方見たい方は、何回か駅て降りることができますので、撮影できます。

青い背景に龍馬、カッコいいです。

 

車両はキハ185系ですが、「キハ185-1867」「キハ185-1868」となっています。

江戸時代が終わった「大政奉還」は1867年、

「明治維新」は1868年ですから、その年が車両番号になっています。

龍馬が亡くなった近江屋事件は1867年ですから、1868年以降は龍馬が見ることができなかった時代と言えます。

私は中学受験でたまに社会も教える仕事をしていますが、坂本龍馬は当然知っている人物になります。

ちなみに、当ブログ「車内販売でございます。」のフォロワー数(登録読者数)も、現在ちょうど1867人となっています。

 

【3】1号車「クロフネ」の車内

2両編成のうち、1号車「クロフネ」の車内です。

座席は、黒に近い茶色をしています。

4人が1つのテーブルを囲むような形になっています。

ちょうど麻雀を囲めるような座席とイスになっています。

実際は、飛沫対策でテーブルの真ん中に透明なアクリル板があって、麻雀は無理です(笑)

本来は、1号車は全部、4人で卓を囲むテーブルですが、新型コロナ対策で、

1号車の半分(1番から5番の席)は、窓の方を向いた席になっています。

木目が基調になっている落ち着いた席と言えそうです。

車両の端には、イベントスペースがあります。

地元の方が乗り込んで挨拶するのは、ここのようです。

 

1号車に入る扉も、カッコいいデザインです。

丸い窓から1号車をのぞくと、こんな見え方をします↓。

幕末の人が見たら驚くだろうなあ。

 

【4】2号車「ソラフネ」の車内

2号車「ソラフネ」は、すべての座席が窓側を向いています。

海側を向いている席は、カウンター席で、一人で乗るのには最適です。

座席はゆったりとしている白い席です。

山側の席も、窓側を向いていますが、斜め45度になっています。

ふたりで乗ると90度の角度ですから、車窓も連れも見やすい角度になっています。

天井は、星空のような高い空間を確保しています。

ロゴが入った柱のような部分から、灯りが照らされています。

灯りは、床にもあります。床を照らして間接照明にしています。

トンネルでは、雰囲気が変わります。

テーブルにも、小さいながらも照明がついています。

2号車「ソラフネ」の座席には、モニターがついています。

この時は列車の先頭の画像、かぶりつきの画像が流れていました。

1号車でイベントがある際は、2号車の乗客は、このモニターで見ることができるようです。

コンセントから、電源を撮ることができるのも、ありがたい点です。

隣の人に気兼ねなく使えます。

 

【5】様々な設備

すでに走ってきた車両を改造したとはいえ、新しい車両ですから、様々な設備があります。

■販売カウンター

2号車には、販売カウンターがあります。

予約制食事もありますが、予約しなくても、地ビールや、おつまみは、こちらで買うことができます。

車内販売や食事は、まち近いうちに。

 

■龍馬の像

坂本龍馬の像が、2号車に乗り込んですぐの場所にあります。

手を上にあげて、何かを訴えようとしているように見えます。

 

■トイレ

2号車には、トイレが2つあります。

トイレも、コンセプトに沿ったデザインになっています。

 

■スタンプ

記念乗車証とスタンプも、用意されています。

まだ新しいので、うつりが良いです。

 

この「志国土佐 時代(とき)の夜明けのものがたり」は、車両としては非常によくできていると思います。

多くの観光列車を乗ってきた者から見て、居心地は良いのに加えて、初めて乗った時に大きな驚きがあるはずです。

「食事と車内販売」、そして「地元の歓迎」については、またの機会に。