大井川鐡道16000系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

ここは吉野…ではなく静岡県は金谷でございます(^^;; 大井川鐵道の普通列車の主力は、かつて近鉄南大阪・吉野線で走行していた特急型車両、16000系です。

 

特徴的なホームベース型ヘッドマークは、「特急」から「普通」に変更されています。かつては「金谷⇔千頭」の行き先を貼り付けていましたが、その役割は窓にボードを掲げて対応しています。そうそう、本家でもまだ現役ではありますが、新塗装化されたためオレンジ+紺色のカラーはここでしか見られなくなりますね。

 

車内です。初期製造編成らしく様々な特徴がありまして、詳しくはまた追っていきましょう。それにしても、これを普通列車として通勤通学に利用出来るのは正直羨ましい(笑)

 

天井です。近鉄の特徴であった三角形のカバーが目を惹きます。当時は通勤電車だけでなく、特急型車両もこれだったんですね。冷房の吹き出し口はやや間隔を開けて設置されています。それと、今はもうほとんど見られなくなっていますが、実は冷房は車両ごとに個別制御が可能でして、両側の吹き出し口の間に操作スイッチがあります。通常操作することを想定はしていないと思われますので、触らないでおきましょう。

 

窓です。日除けは横引き式のカーテンで、ボーダーのデザインが観光用途向けに登場した出自を語るようです。

 

座席です。この編成はリクライニングシートを装備していますが、もう1本いた編成は回転クロスシートとなっています。最後は休車となっていたので乗車は叶いませんでしたが…。

 

乗務員さんによりますがボックス配置でセットすることが多いようです。折り返しでの回転は半分で済みますからね(笑)  モケットはオレンジ一色ですが、段織りでお金がかかったものを使用しています。さすがに経年は隠せませんが…。

 

回転機構も残されており、お一人様を中心に進行方向へ向ける方が多いです。レバーは無く、背ズリを起こしてロックを解除し、クルンと回転します。

 

リクライニングの図。座面スライド式でリクライニング角度は僅かですし、背面の網ポケットも無ければテーブルも窓側に小さな固定式があるのみ、これでも今では料金不要で乗れるのですから素晴らしいというものです。

 

最前列の座席は撤去されており、立ち席スペースとなっています。衝立も無いので遠慮なく足は伸ばせますが、晒し席ですね(笑)

 

一方反対側は車椅子スペースも兼ねており、テーブルが撤去され握り棒と固定用のベルトが増設されています。

 

優先座席はステッカーで対応しています。かつて近鉄特急時代は全席指定でしたからね。

 

さてこの車両、かつて特急型車両として登場した車両ではありますがなんとデッキがありません。今でこそ普通列車での運転ですのでむしろ好都合ではありますが…。

 

というわけでドアです。近鉄ではアーバンライナーやさくらライナーまでで見られたお馴染み折戸となっております。現在の近鉄特急では内側に開く折戸の通過部分に印を付けて注意換気をしていますが、この車両はその素振りもありません。うっかり直撃、挟撃されないように気を付けましょう。そうそう、大井川鐵道に来てからでしょうか、どのドアが開くかを示していたと思われるランプがあります。今は点灯していないのでしょうか…。

 

外側にはワンマン運転の案内ステッカーが追加されています。

 

現在はワンマン運転を実施していますので、整理券発行機が設置されました。もう年季が入ってますね。

 

最前面のドアです。近鉄で一生を終えた編成も12600系登場までデッキレスで残っていましたが、アナウンスでは「携帯電話の通話はデッキなどで…」などとされていたそうです。

 

で、「など」はここが当てはまるのでしょうか、トイレです。ここだけは幌と客室両側に仕切り扉があるので、通話が出来ていたのでしょうね。なお肝心のトイレは現在使用禁止となっております。SL列車ではトイレが使えるので設備は整っているハズですが、あまり手間を増やしたくはないんでしょうね。

 

最前面です。かつての仕切りそのままと思われ、ワンマン運転のために運賃箱や運賃表示機が追加されています。運転時は仕切り扉を開けっぱなしにしての運転となっており、近鉄特急時代では考えもしなかったでしょうね(笑)

 

運賃表示機は液晶画面化されています。鉄道用ではなく市販品でしょうか。

 

車掌台には…タブレットが掛けられていました。金谷⇔新金谷の1区間単線なので、全然対応出来そうではあります。