肥薩線の観光列車「かわせみ やませみ」「いさぶろう・しんぺい」福岡で“連結運転”



JR九州は7月29日、通常は肥薩線(熊本県・宮崎県・鹿児島県)で運転されている観光列車「かわせみ やませみ」「いさぶろう・しんぺい」を鹿児島本線の門司港~博多間(福岡県)で運転すると発表した。2020年7月豪雨で被災した肥薩線沿線の応援企画。

肥薩線の「いさぶろう・しんぺい」(上)と「かわせみ やませみ」(下)。【画像:JR九州】

運転日は8月8日~11月29日の土曜・休日で、それぞれ2両編成の「かわせみ やませみ」「いさぶろう・しんぺい」を連結した4両編成で運転する。

運転時刻は、上り「かわせみ やませみ92号」「しんぺい92号」が博多10時40分発→門司港12時14分着。下り「かわせみ やませみ91号」「いさぶろう91号」は門司港15時21分発→博多17時12分着(8月28日は門司港15時28分発→博多17時32分着)。全席指定の特急列車として運転され、乗車には乗車券のほか指定席特急券が必要だ。「かわせみ やませみ」のベンチシートは発売しない。

肥薩線は八代~人吉~吉松~隼人間124.2kmを結ぶ九州南部山岳地帯のローカル線。特急「かわせみ やませみ」は通常、球磨川沿いの熊本~人吉間で運転されており、特急「いさぶろう・しんぺい」も熊本~人吉・吉松間で運転されている。

2020年7月豪雨で肥薩線は橋りょうが流出するなどの甚大な被害を受け、八代~吉松間が運休中。「かわせみ やませみ」「いさぶろう・しんぺい」も運休している。JR九州の青柳俊彦社長は7月28日の記者会見で、肥薩線の復旧には1年以上かかるとの見方を明らかにしている。