札幌自動車営業所車掌 通過旅客調査票 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

昭和34年に国鉄バス札幌自動車営業所の車掌が発行したと思われる「通過旅客調査票」です。

 

 

無地紋の軟紙となります。

 

原券、純収入などの記入欄があり、記入内容から東京都区内発の「北海道周遊券」の異級券で、札樽線の「円山」から「小樽」まで、大人1名が国鉄バスに乗車した際に発行されたものと推察されます。

 

「純収入」の下段に「収入」の記入欄に「108円」と記載されており、これは当時の円山から小樽までの大人の普通運賃と考えられますが、鉄道と自動車で部門は違っていても同じ国鉄であり、民間バスとの共通乗車のように相互に運賃の精算を行なっていたとは思えず、恐らくは周遊券を呈示して乗車した旅客の無収受の運賃分も、営業収入に反映させるために用いられいたものと思われ、「調査票」となっておりますので、通年での発行は行なわれず、旅客輸送量調査の期間だけ発行していたのかも知れません。