[平]→ 国鉄線 570円区間 印刷発行機券 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

現在は「いわき駅」に駅名が改称されました常磐線平駅で、昭和57年に発行されました「[平]→ 国鉄線 570円区間」の金額式乗車券です。

 

 

キレート式の印刷発行機による縦型の券で、経年により印判の印字は消えかかっており、左下の印字不明瞭な部分は、「●当日限り有効」と「●下車前途無効」と印字されています。

 

印判による発駅と運賃の記載は、当時のキレート式の自動券売機で発行されるエドモンソンサイズの券と殆ど同じですが、印刷発行機では運賃は印判の印字とは別に印字され、これは金額式乗車券でも例外では無く、印判で「570円区間」と印字されていても、その下に「¥570円」と別に印字されています。

 

この券は大人用として発行されておりますが、小児用として発行した場合、印判式では最上段の券番の左側に[小児]と印字され、印判の「570円区間」印字の下に「¥230円」と印字される事になります。

 

印判式の印刷発行機では、小児用は券番の左側に[小児]と印字されると申しましたが、往復乗車券の場合は右側に[ゆき]、「かえり」と印字され、券面に[往復/有効期間は片道の2倍です。]等のゴム印を押印して発行しますが、金額式乗車券でも往復乗車券を発行する事自体は可能だったと思われますが、実際に発行された例は見た事は無く、金額式乗車券の往復乗車券での発行はNGだったのかも知れません。