随分昔のことになりますが、KATOから157系特急電車が発売されました。準急日光号でデビューした当時の非冷房車を、冷房化して特急色に塗装変更され、1969年~1976年(昭和44年~51年)頃に特急「あまぎ」や特急「白根」で運用されていた姿を製品化したようです。

 

157系あまぎ7両基本セット(10-393)と同2両増結セット(10-394)が発売されました。基本7両は、クモハ157+モハ156(M)+サロ157+サロ157+サハ157+モハ156+クモハ157で、前に増結2両のクモハ157-4+モハ156-4を連結する構成です。私は発売されたことを知らず、気が付いた時点で入手できたのは、増結セットのみでした。

共に増結セットのクモハ157で、右側だけツヤのある後発のお召用のボディ(クモハ157-1)に乗せ換えています。前評判は良かったようですが、製品化されるとスカート中央部の欠き取りが大き過ぎると不評でした。

 

基本セットの先頭車クモハ157の前方に増結セットのモハ156を連結するために、クモハ157には当時の先頭部用の標準カプラー(フック付き密連で、カバーを前方にスライドさせてロックを外してから連結する構造)が装着され、このカプラー対応のためにスカートの切り欠きを大きくせざるを得なかったのです。またカプラー機構が大きくて、前部台車は後方にシフトして取り付けざるを得ないのが実情でした。

 

ご覧の通り、前面カプラーの後部に台車が接触しないように、前部台車が後退した位置に装着されています。これも不評でした。

 

増結セットのモハ156-4で、両端のカプラー構成が異なっています。左側はセットのクモハ157と連結する側で通常の台車マウントのフック付き密連B、右側が上記の基本セットの先頭車クモハ157と連結するための伸縮式のフック付き密連カプラーで床板にベースが構成されています。

 

この「あまぎ」編成の後に、クロ157を含む157系お召電車5両セット(10-456)が発売されました。クモハ157-2+モハ156-2(M)+クロ157-1+モハ156-1+クモハ157-1の構成で、これも入手することができませんでした。

唯一入手できたのは、某模型店で見つけたASSYパーツを組み立てたクロ157-1で、これに上記の増結セット2組を背中合わせにしたお召編成もどきの5両編成です。

 

後発のお召電車セットのクモハ157は、前部に連結の必要がないことから運転台側はダミーカプラーとなり、スカートの切り欠き形状も適正な寸法に、前部台車も所定の位置に装着されるなどの改良が施されました。改良されたクモハ157の床板はASSYパーツとして販売され、あまぎ編成で交換された方も多かったようですが、これも入手できませんでした。唯一入手できたのは、モハ156-2の動力ユニット・動力台車と、クモハ157-1・モハ156-1のボディでした。お召電車用セットのボディはツヤのある塗装がされており、私のお召電車は5両中の3両だけがツヤありですが、遠目には目立ちませんのでこれで満足しています。

 

従って、私のお召電車は、クモハ157-4+モハ156-4+クロ157-1+モハ156-1(M)+クモハ157-1 の特異な編成になっていますが、初期に見られた-1だけの3両編成でも運用できます。再確認したところ、初回生産が2000年5月で、2009年頃にも再生産されているようです。

 

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