NO.2345 松浦鉄道MR-600形の命名権とラッピング&セルフチャージ付のnimoca体験記 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、西肥自動車(西肥バス)では、去る6月28日に交通系ICカードであります「nimoca(nagasaki nimoca)」が導入されておりまして、長崎県の県北部・上五島・佐賀県伊万里地区の一般路線バスが対象路線となっております。

 

 私自身も、導入翌日に訪問しましてその姿を見ておりましたが、やはりその前のICカードでありました「長崎スマートカード」を所持されていた方が見られておりまして、今後それら方々も「nimoca」へと置き換えられる事になるのではないかと思う所ではあります。

 

 

 さて、この長崎県県北部・佐賀県伊万里地区では西肥バス以外に松浦鉄道(MR)でも導入されておりまして、西肥バスよりも3ヶ月も早い3月1日に導入されております。今回、このMRの列車にも乗車しておりましたが、このあとご紹介しますようにICカードを使用されている姿を見る事ができておりまして、一足先に導入されていた事もありまして、そう言った姿を見る事もできておりました。

 

 

 さて、今回はそのICカードを使用しましたのでその模様を、さらに車体にラッピングされた列車や「列車命名権」に関しましても併せて皆様にご紹介してまいります。

 

 

 まずは、そのMR-600形気動車におきまして見られております「列車命名権」に関しましてご紹介してまいりますが、この「列車命名権」とは、MR-600形気動車を対象に行われているものでありまして、車両ごとに法人・個人の方を対象に販売しているものであります。それによりまして、命名された列車名を明記したヘッドマークを車両の前後に取付られまして、その契約期間中走行するものでありまして、列車内にも命名された列車名を掲出するものであります。

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  肝心の料金でありますが、法人で1年間1車両で25万円、個人で3ヶ月1車両15万円、1年で25万円となっておりまして、もちろんヘッドマーク制作費も含まれているそうであります。さらに、列車内の中吊・窓上広告も、列車内広告掲出料を特別価格14万6160円を5万円で販売しているそうでありまして、オプション自体も充実しております。

 

 

 列車命名権がなされた列車の例です。まずは以前撮影しておりました、MR-611の「伊万里自動車学校いまりん号」でありますが、両先頭部には佐賀県伊万里市にあります伊万里自動車学校のヘッドマークが前後に掲出されておりまして、沿線にあります(最寄り駅は伊万里駅)学校をアピールしているようにも感じさせられておりました。

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 (ヘッドマークアップ)
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 ちなみに、ヘッドマークをアップした姿は上の画像のようになっておりますが、キャラクターであります「いまりん」の姿を良く出しているようにも感じられます。それにしても、羽の部分が初心者マークを表す黄色と緑となっていまして、見ておりましてもユニークなデザインでもあります。


 

 また、この列車の車内には、以下画像にもありますように「伊万里自動車学校いまりん号」と書かれましたプレートが見られておりまして、これでこの列車にはそう言った愛称が入っていた事がわかります。
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 この他にも、吊り広告や側面の広告が全て伊万里自動車学校の広告となっておりました。こうして見ましても、入校者をMR沿線から獲得しようとしている事が伺わせているようにも思いますが、特に18歳以上の学生さんにとりましてはこう言ったアピールでより獲得させようとしている事が見えていたようにも思います。
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 尚、この「いまりん号」は平成30年頃に契約が解除されておりまして、命名されましたのは平成25年8月でしたので、約5年間にわたりましてこの愛称で運行されておりました。現在は、「ならでわ号」として運行されておりまして、以下画像のように橙色のヘッドマークを掲出しまして運行されております。

 

 

 ここからは、現存する列車命名権が付けられました車両をご紹介します。まずはMR-608におきまして見られております「千原ジュニア 九州で人気番組号」であります。

 

 (ヘッドマークアップ)

 

 この「千原ジュニア 九州で人気番組号」は、福岡のKBCテレビの人気深夜番組で、九州内でも放映されております「ドォーモ」の水曜コーナーであります、「千原ジュニアと九州で人気番組を創る番組」の中で、千原ジュニアさんが佐世保にロケに行かれた際に松浦鉄道佐世保駅でこの列車命名権を知りまして、その後このMR-608におきましてヘッドマークが設けられたものであります。それにしても、私自身もそのいきさつを存じておりましたが、こういった形でアピールすると言う発想は正直良かったのではないかとも思います。

 

 

 ここからは、ラッピングも入りました車両をご紹介します。まずは、佐世保市が推奨します地球温暖化防止のための「COOL CHOICE」の推進宣言に関しますラッピングでありまして、MR-612に施されております。

 

 これは、環境省が平成27年から地球温暖化防止対策全般の考え方として「COOL CHOICE」を合言葉に国民運動をスタートさせておりまして、佐世保市も「COOL CHOICE」の考え方に賛同しまして、市民・地域・業界などとの連携を深めまして地球温暖化対策に取り組むものでありまして、そのために公共交通機関利用の推奨につとめているものであります。側面には上の画像にもありますようにそう言ったラッピングが施されておりますし、以下画像のようにヘッドマークも掲出されております。
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 尚、現在はラッピングのデザインが変更されておりまして、青からピンクのデザインに変更されております(ヘッドマークはそのまま)し、相方のMR-613も黄色から緑にラッピングが変更されております(こちらもヘッドマークはそのまま)。本当に最近は地球温暖化がささやかれております現在ではありますが、そう言った流れが抑えていただきたい所ではあります。
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 次は、全面ラッピングとなっておりますMR-609に施されております「ハッピートレイン」に関しましてご紹介させていただきます。

 

 この「ハッピートレイン」となりましたMR-609は、当初は青帯の車両として平成20年に導入されておりましたが、その後平成23年頃に画像のように全面ラッピングが施されるに至っておりまして、このラッピングを見ますと、松浦鉄道全区間(有田~伊万里~松浦~たびら平戸口~江迎鹿町~佐々~佐世保)の特産品や行事などが描かれておりまして、見ていて大変ユニークな姿が見られております。
 

 ラッピングを回ってみますと、有田は焼き物の町と言う事もあり、有田焼・窯元が描かれておりますし、

 

 伊万里は伊万里梨・伊万里牛・ぶどうなどが、松浦は漁業の町と言う事から、旬さば祭り・旬あじ祭り・とらふぐ祭りなどが描かれておりますし、そして平戸は観光の町と言う事から、帆船・オランダ商館が描かれております。

 

 一方、反対側に関しましては、江迎の千灯篭まつり・同日に行われる花火大会、同じく江迎鹿町が最寄り駅である長串山公園のつつじなども描かれております。

 

 そして、まさに極めつけと言ってもいい佐世保に関しましてですが、佐世保名物「佐世保バーガー」をモデルに、タワー状で名所などが描かれております。下から、佐世保鹿子前のカキ焼き、三河内宿と三河内焼、佐世保で有名な海軍さんのビーフシチューと風車からハウステンボス、佐世保名物であります「レモンステーキとジャズバーと、大変ユニークな印象が見られております。

 

 (アップ)

 

 

 そして、今回伊万里→有田間で乗車しましたMR-607でありますが、以前は画像の「親和銀行号」として運行されておりましたが、その後解除されますが、今回「arecore nimoca」の導入に伴いまして、再び親和銀行のラッピングが施されるに至っております。

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 「arecore nimoca」ラッピングです。その下の画像にあります、中央に「nimoca」のマスコットであります「フェレット」と、親和銀行のキャラクターであります「ユーモ」と一緒にいる姿はまさに親和銀行と「nimoca」とがコラボしている事を実感させられるような姿になっております。また、ICカードと銀行のカードとが一体化している事もありまして、1枚でどこにも行かれる事をアピールしている事から、それほど便利になった事を伺わせているようにも思います。

 

 (「フェレット」と「ユーモ」との並び)

 

(側面デザイン)

 

 ちなみに、西肥バスにも同様のラッピングが見られておりまして、佐世保~平戸間「半急行」で運行されておりますF587(三菱KC-MP717M)で施されております。尚、その前は「てんけんくん」ラッピングでありましたが、このラッピング化で姿を変えております。

 

 (側面)

 

 (「てんけんくん」時代)

 

 

 さて、今回私はこのMR-607に乗車しましての「nimoca」体験を行いました。これまでは、「長崎スマートカード」であった訳ですが、画像のように「nimoca」など交通系ICカードの読み取り機が設けられていると言うのも、正直ここまで変わった事を伺わせております。ちなみに、長崎地区ではJR九州の「SUGOCA」が大村線竹松駅~長崎線長崎駅間におきまして設けられている訳ではありますが、現時点で予定がない竹松~佐世保間でも「SUGOCA」が設けられますと、より交通系ICカード1枚で行かれる訳ではありますし、長崎~佐世保間のバスも導入されている事もありますので、早いうちの導入を願いたい所ではあります。

 

 

 MRの車両では、ワンマン列車で運行されている事もありまして、読み取り機付き運賃箱が設けられております。しかも、「長崎スマートカード」から設けられておりました千円を入れますセルフ式チャージ機能がこの「nimoca」になりましても設けられておりまして、その下の画像にもあります読み取り機の横にチャージを行うためのボタンも設けられております。

 

 (読み取り機の横にチャージ「積増」ボタンが設けられております)

 

 

 実際に、チャージをやってみました。その手順は・・・

 

 1・「積増」ボタンを押す

 2・「nimoca」などICカードを読み取り機に置く(画像)

 3・千円札を入れる

 4・「積増」ボタンを押す

 

で完了となります。私自身も、これまでもこう言ったセルフで行いますチャージは車内では見られませんでしたので、こう言った姿が見られるようになった事は正直新鮮でいいのではないかとも思ったほどでした。

 

 

 ちなみに、この日この列車のICカード利用者は、学生さんを中心に見る事ができておりまして、かつ「長崎スマートカード」が使用できなくなっておりますので、より使用される姿が見られておりました。

 

 

 今回は、松浦鉄道MR-600形気動車における「列車命名権」・ラッピング・「nimoca」体験をまとめてご紹介しましたが、広告列車に関しましては、見ていても引き付けられますし、列車命名権がなされた列車となりますと契約期間の間にはいつまでも見られる事にもなる分、より存在が大きい事も伺えるのではないかとも思います。やはり、こう言った事をやる事で収入を得る事ができる訳でもありますし、広告主にとってもアピールできる訳でもありますので、本当に松浦鉄道の経営努力も感じられる所ではないかとも思う所ではあります。

 

 また、この「nimoca」導入も、長崎県・佐賀県の一部でしか使用できなかった「長崎スマートカード」よりも様々な所でも使用できますし、かつほかの交通系ICカードも使用する事ができる分、範囲が広くなる訳でもありますので、そう考えますとこの導入に関しましても良かったのではないかとも思っております。今後は、長崎県内バス事業者の「長崎スマートカード」から「nimoca」へ移行されました方も使用可能となりますのでより利用者も増える事にもなるとは思いますので、より利用者が見られる事になる事を望みたいと思います。